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佐賀は日本に誇るクリエイティブチームである

このブースは今後の日本のものづくりや産地のあり方をかえるかもしれない。そう思った。

先日のホテルレストランショーで出展していた佐賀県のブース、「SAGA COLLECTIVE」である

SAGA COLLECTIVEは佐賀のブランド10社が集まり、佐賀の魅力や文化を発信しているチーム。開催前からHPなど拝見してかなり気にはなっていました。

佐賀の文化と伝統を、世界に向けて発信したい。そんな高い志を持つ生産者が集まり、 洗練された佐賀ブランドを掲げたのが SAGA COLLECTIVEです。豊かな自然が作り出す素材と、 匠の技が混ざり合うことによって繊細で美しい、高品質な製品を生みだしています。そして創り出される上質な体験価値は、日常を華やかで明るいものにしてくれることでしょう 。様々な内外の期待に応えるべく、選りすぐりの 職人たちが佐賀ブランドを高らかに、 世界へ向けて発信します。

中川政七商店のパートナーブランドである名尾手すき和紙さんもこのSAGA COLLECTIVEに携わっています。

会期中ずっと自社ブースでバタバタしていたので最終日にようやくうかがうことができました

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そこで感じたのは、まさしく「驚き」と「創造性」でした。そう思ったポイントを書いてみます。

ただ料理をふるまうだけではない「時間の共有」

今回ブースに用意されていたのは、奥に設計された大きなダイニングテーブル。なんとそこで佐賀の料理をシェフがふるまってくれる。
そう聞いて最初は、「佐賀のおいしいものが食べられる」という軽い認識で予約させてもらおうとすると、担当の方から

「50分くらいかかりますけどいいですか?」

50分?すごい時間かかるんだ!なにすんだろ。そこで調理?みたいにおもいながら予約することに。

でもこのちゃんと時間が決まっていて、その時間を共有できるとういう体験が、記憶に残るほどの経験となった。

この予約するスタイルも展示会ではあまり体感することがなかったので新鮮でした。(実際にご招待をして予約をとっていたそうです)
ダイニングテーブルも椅子ももちろん佐賀県で制作されたもので、テイストもしっくりくる。どきどきしながら待っていました。そして試食会スタート。

海外のシェフを起用し魅せる本当の魅力

佐賀県のブースなので、地元のシェフを起用すると思いきや、シェフはお二人で、一人は海外の方。僕の会のシェフはマリベスボラーさん。
日本在住は6年にもなるそうですが、このシェフが魅せる佐賀の魅力が非常に面白い。

シェフプロフィール
マリベス・ボラー(Marybeth Boller)
1991年から、世界的に有名なシェフが率いるニューヨークやロンドンの有名レストランで要職を歴任した後、2004年に「Marybeth’s Caterers」を開業。14年には元駐日アメリカ大使のキャロライン・ケネディー氏の専任シェフとして来日。現在は、ケータリングシェフおよび企業のシェフコンサルタントとして、東京で活躍している。
小枝絵麻(Ema Koeda)
フード&ワインスペシャリスト。イランで生まれ、高校までアメリカ東海岸で過ごす。飲食店のコンサルティング企業勤務後、料理大学CIAに入学。2005年より独立し、2008年から4年米国大使館農産物貿易事務所専任シェフを務め、2013年よりナパヴァレーヴィントナーズ駐日代表を務める。

試食会がスタートして
ここから思っていたイメージとまったく違う創造性をみせます。まず有田焼の御重が真ん中にあり、開くとパーティのような演出に。これ御重なの?って感じだったんですが開いてみるとすごい華やか。

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料理も海苔が置かれていてどうやって食べるんだろうとおもっていたら、

素麺のサラダをくるっと巻いて食べる新感覚。 

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さらにサーモンのマリネとかめちゃくちゃ美味しかった。それを日本酒で頂く贅沢さ。そしてそれがまたバッチリあう。

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こんな感じで佐賀の魅力を「日本らしさ」ではなく「日本のものづくりがもつ創造性」を十分にひきだすボラーシェフ。英語得意じゃないし全然聞き取れなかったけど、クリエイティブ、アメイジングというキーワードが多かった。(ちゃんと通訳してくれてましたので内容は伝わっていますw)

器選びもすごく素敵で、有田焼をつかったコーディネートとは思わない洋食との新しい使い方があった。

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どう使ってもらうか決めつけない

ただ名産の海苔や柚子胡椒を使うのではなく、そう使うんだ!という驚きもあったり、器も有田焼だってパーティっぽくできるし、なんなら普段使いでもっと楽しくなるよ、という提案。
これはまさしく「日本のものづくり」を発展させるために、そしてたくさんの人に知ってもらうために必要なステップと感じました。だから勝手にこっちが決めつけちゃだめなんだなと。

この前最所さんと大日本市のブースを回っていた時も、これからはこういうシーンが増えてくる!とかこんな自慢できたらいい。など今の消費者が新しい使い方を勝手に編集する時代なんだなと思っていました。

だからこそ、これからは伝統や文化を正しく伝えたうえで新しい提案をすることが必要になってくる。佐賀県のみなさんは先駆者になってくれています。すごい。

佐賀の文化と伝統は世界に誇れるものばかり。そしてこれから日本のものづくりはそうなっていきたい。そのお手伝いをしていきたい。そう日本にはまだまだ伝えたいし残したいものばかりなんです。

SAGA COLLECTIVEブースの皆様貴重な体験をありがとうございました。

SAGA COLLECTIVE


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