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植木屋さんの社員と独立のデメリット

お疲れ様です。やーなりです。

社員のメリット、独立(一人親方)のメリットは過去記事でも書いてきましたが、今回は真逆のデメリットを経験を踏まえて書いていきたいと思います。

・社員

まずは社員のデメリットから。社員としてやっていた時感じたのはとにかく時間を奪われている感覚が常にありました。”明日はこの時間に集合で”、”帰ったらこれやっておいて”や、自分の都合で動く事ができないので、結局は会社の人間。会社が右と言えば右を向かなければいけませんし、忙しい時期なんかは会社に休みを取るのさえ気まずさを感じてしまいます。”今月疲れたから来月は少し多めに休もう”なんて会社員時代は考えられませんでした。やはり会社員である限りは、会社に自分の時間を割かなければ、給料も貰えませんからしょうがないのです。

また、職人は自分の技術に自信を持っているので、現場や本などで知識を付けていくうちに自分流が生まれます。”この木はこう切る”、”ここは俺の方が知ってる現場だから俺が仕切りたい”などのエゴが出てきます。これ自体はまったく悪いとは思わないのですが、もし会社側が自分と全く異なったやり方を指示してきた場合、間違いなく自分の中で葛藤が起きます。”これはこう切った方が絶対にいいのに”とか、”今の時期こんな切り方したらダメなのに”などの反発が起きます。その際にその指示をしょうがないと割り切って仕事ができる人は会社員に向いていますが、そこで割り切れず自らのやり方で仕事をし、問題が発生した時には会社に怒られたりなんて話はよく聞きます。やはり社員である場合、自分のやりたいように仕事ができないのもデメリットの一つです。ある程度のプライドは捨てる必要があります。ただ、もちろん全部の会社を知っているわけではないので、休みも取りやすく、自分のやり方でやらしてくれる会社もあるとは思いますが、結局は会社の社長も職人ですので、プライドの塊のような人が多いので、ごくわずか気はします。

結論として社員の植木屋さんのデメリットとしては、”時間を会社に捧げなければならない”と、”ある程度の自分のエゴを捨てなければ社員としてやってはいけない”という事です。

・独立

独立としてのデメリットとして真っ先に上がるのは、”仕事の安定”と”社会的な信用”の2点です。植木屋さんが独立していきなり自分の仕事があり、1年が見通せる人はほとんどいないと思います。まずはどこかの手伝いとして働き、そこから知り合いを増やして、そこから自分の仕事を作って行く流れがベターです。どこかの手伝いも、そこの仕事が薄くなってしまえば、自らの仕事も薄くなる、あるいはなくなるといった様に、1年の安定性は見込めません。やはり自分に仕事を振ってくれる企業や不動産屋さんなどと繋がったり、仕事が多くある大きな植木屋さんの下請けになったりしないと、1年間の予定は見えてきません。

それに伴い、社会的な信用も関わってきます。仕事が1年を通してあり安定しているが、あまり仕事の出来ない植木屋さんと、仕事はできるが手伝いばかりで、毎月の収入の変動が激しい植木屋さんがローンを組もうとした場合、ほぼ間違いなく前者の方がローン審査は通り易いです。後者の人は悔しいでしょうが、社会的信用とはそういうものですから致し方ないです。独立の場合は車を買ったり、置き場を借りなければ仕事にならない場合もあるので、現金があまりない場合はローンに頼るしかないので、社会的信用はとても重要なのです。周りにも独立してやっている人はいますが、クレジットカードが作れない、車のローンが通らなかったなどの話もちょくちょく聞きます。それほど独立して社会的信用を得て行くのは難しいです。現場で頑張るだけでは独立してやっては行けず、自ら動き仕事をもらい、儲けを出して社会的信用を増やさなければ行けません。

デメリットをまとめると、会社とは違い、収入の安定も社会的信用も、自ら勝ち取って行かなければならない。という事です。


ここまで両方のデメリットをまとめましたが、自分のやり方次第では環境は変えらるので、これらのデメリットもメリットに出来る事だって出来るはずです。どんな事にも良し悪しはあるので、これらの事に囚われずに自分の考えのもと、植木屋さんで働き、目と体で感じて欲しいと思います。

以上、今回はここまで。ありがとうございました。

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