見出し画像

上原ひろみ SAVE LIVE MUSIC ~BALLADS~ @BlueNoteTOKYO 2020.9.11 2nd show


BlueNote TOKYOでの上原ひろみ SAVE LIVE MUSIC 第3弾「BALLADS」
今回の4つのプログラムの中で、実は一番楽しみにしていました!

普段、早弾きや激しいタッチのイメージで語られることの多いひろみさんですし、
もちろん僕もそういうひろみさんのピアノが大好きですけど、
それと同じかそれ以上にバラードに毎回感動してきました。

しかも、1セット全曲バラードのみで構成するというのは、
ミュージシャンにとって、かなりチャレンジングなことだと思うんです。
そこに敢えて切り込んだ、ひろみさんの自信と本気を感じました。

たった2日間の4公演しかなく、
しかも金曜の夜遅い時間でないと参戦できなかったので
Live Streaming公演と重なってしまいましたが、なんとか席は確保できました。


今日の視点はこんな感じ。



Artist's Cocktailは公演内容に合わせたオトナな装い。
ジャジーな音楽聴くことになりそうなので、アルコール入りで。

開演時間になるとLive Streamingのオープニング動画がホリゾントに映し出され、
「ああ、ネットで見る映像と同じだ」と新鮮な感動。
そして、髪型もメイクもエレガントなひろみさんが、心持ち優雅な感じで登場。
その姿に会場もザワめいてましたね。


この公演では一体どんな曲をやるんだろう?
ひろみさんのオリジナル曲ばかりなのか、ひょっとしたら全編カバー曲かも?
なんて息を潜めて1曲目を聴いていたら、
聴き馴染みのあるテーマが奏でられました。
なるほど、そう来たか!という感じです。
しばしオスカー・ピーターソンに想いを馳せます。

2曲目もひろみさんオリジナル曲。
ということは、そういう構成でいくわけか、と、ここで全体像が見えました。
木漏れ日の揺れる印象派の絵画のように夢現の世界が展開されて。

ここでMC。
ひろみさん曰く「かなりマニア向けなライブ」だそうで、
「さもありなん」と納得。

3曲目は、真夏の夜の白銀の世界。
情感たっぷりで泣けてきます、泣かないけど。
つくづく、いい曲だなぁ。

4曲目、僕個人の上原ひろみ作品イチオシである「Firefly」登場!
照明さんのおかげもあって、
温かな低音が幻想的な蛍の群れを呼び寄せたかのよう。
バリ島のウブドで、星空と椰子の木のジャングルを眺めながら、
何回もこの曲を聴いたなぁ・・・。

5曲目は矢野さんやエドマーとの共演も記憶に新しい「月と太陽」。
ソロピアノ版は初お披露目かな??
脳内で歌詞を口ずさみつつ。

6曲目は本公演唯一のカバー、ベトベンのピアノソナタ「悲愴」2楽章。
脳も筋肉も弛緩しまくって、壮大な癒しの世界でした。

そして7曲目、待ってましたの茶畑!
昨年のライブでも披露された新バージョン?
爽やかな風が茶葉をなでるように吹き抜けていく光景が浮かびます。途中でPlace to be が聴こえたような。そしてラストの「ふるさと」にシビれました。

全ての曲が優しさで溢れていて、思わず涙しそうになるシーンの連続でしたが、
個人的には茶畑が今日の白眉でした。

そしてこの素晴らしい時間は、アンコールでセピア色の映像として再現。
と同時に、この半年間の色々な出来事も思い出されました。

1曲1曲、「もう終わっちゃうの?」の連続。
まだまだ続いて欲しくて、拍手が嫌なくらい。

ピアノの音色の深さ、温かさを全身に浴びることができて、
体内の水分が喜んでいるようでした。
これ以上ない最高の感動です。
しばらくは一切の音楽が聴きたくないくらいです。

そして、この素晴らしい楽曲たちを生み出した
作曲家としてのひろみさんの素晴らしさを改めて実感しています。

当初の予定では、帰宅したらLIVE配信をポチろうと思ってましたが、やめました。

この日この場所でしか生まれない音楽を、一生忘れないよう記憶に留めておこうと思います。



SET LIST
9/11 2nd  BlueNote TOKYO

1. Somewhere
2. Wake Up and Dream
3. Whiteout
4. Firefly
5. 月と太陽
6. Beethoven's Piano Sonata No.8 - Pathetique
7. Green Tea Farm
EC. Sepia Effect


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?