東京JAZZ 2009.9.6 上原ひろみ @東京国際フォーラムホールA(2009.9.6)

9/6 Sat 東京国際フォーラムA

昨日に引き続き2日目の夜の部。
開演前、地上広場のネオ屋台村で
ロコモコを食していると無料ライブが始まった。

「ピーター・ビーツ・トリオ」という
ピアノトリオなのだが、これが良かった!

ライブ後にパンフで確かめてみたところ、
ピアノのピーター・ビーツはチック・コリア大先生とも共演したらしい。
「おお!」である。

で、夜の部が開演し、女性ボーカルが始まったのだが、
なんとなく苦手だったので、
外でも散歩しようと会場から出てみた。
すると、またしても地上広場からカッチョイイ音楽が聴こえており、
観客のほとんどが腰フリフリで踊っているではないか。

ステージをのぞいてみると、
前日のウーター・ヘメルのバンドでサックス吹いていた人が出ていた。
しかも、前日のステージではちょっと浮き気味(失礼)だった彼が
妙にカッコ良く見える。

これも後でパンフで調べてみると
ベンジャミン・ハーマンという人であることが判明。
彼の主催する「ニュー・クール・コレクティブ」というバンドだった。
熱いステージだったので最後まで見てみたかったが
時間が来たので途中退出。


前置きが長くなったが
本題、上原ひろみのソロピアノライブ。

9/5発売の新譜「PLACE TO BE」の収録曲が
当然お披露目されるであろうから
CDをフライングでゲッチューしておいた。

聴き込んで生演奏聴くぞ!と意気込んでみたものの、
色々思うところもあり、
せっかくだから生演奏を初聴きにすることにした。


ライブの1曲目。

イントロが流れ出すが、どうやら知っている曲のようだ。
「あれかあれのどっちだろ?」と思っていたら、
その「あれ」は「The Tom and Jerry Show」だった。

初っ端からエンジン全開だが、
ほんの挨拶代わりというか、上原ひろみの名刺代わりというか
「朝飯前に全力疾走してみましたが、まだまだ走れます」という感じ。

で、5000人を相手にMCにトライ。
世界一美味しい仕出し弁当を食べましたトークをしたというのに
子供からダメを出されてしまうという、残念なひろみさん。


その後、上原ひろみと行く世界ツアーということで、新譜から3曲演奏。

「Sicilian Blue」は題名の通りシチリア島。
「BQE」はひろみさんにとって戦いの場所、ニューヨーク。
「Choux a la creme」で、おフランス。

特に「Sicilian Blue」での、しっとりとした歌い方と、
愁いのあるピアノの音色が印象的。

曲としては、「BQE」の疾走感&スリリングな感じが好きかも。

「Choux~」 肘弾きまでしちゃうほど、そんなに全力で食べてたとわ。
食べてる時は、よっぽど幸せなんだろうなぁ w

これに続くのは「パッヘルベルのカノン」
弦の上に金属を置いてチェンバロのような響きを再現。
アイディアの勝利、ピアノの可能性の追求ではあるんだけれど、
時々、シタールを彷彿とさせるような響きに感じることがある。
ドイツにインドとジャズ融合という無国籍な感じが、
良かったような、良くなかったような。。。

そしてラストは「Viva! Vegas」
この曲に出て来るギャンブラーは、スロットをやってるのでは?
そしてディープパープル好きと見た。

アンコールは「Place to be」
こうして並べて聴くからなのか、日本の匂いがする。

今回のライブは、ピアノの音色に聴き惚れる場面が何度もあった。
楽器と調律と演奏家、その全てが良いからなのであろう。
ffの時であろうと、ppの場面であろうと、
細かい音符の一つ一つが全て同じ大きさの粒に揃っていて、
それが時には弾けとんで、時にこぼれ落ちる。
地味なことなんだけど、こういうところにまで意識を集中させ、
そして妥協しないところが、さすが。

これまた毎度のことだが、
本当にあっという間にライブが終わってしまった。
かーなり聴き足りないので、今ようやく新譜CDを聴き始めたところ。

というわけで、セットリスト。

1.The Tom and Jerry Show
2. Sicilian Blue
3. BQE
4.Choux a la creme
5.Pachelbel's Canon
6.Viva! Vegas
 Show City, Show Girl
 Daytime in Las Vegas
 The Gambler

EC. Place to be

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