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#3 リーグワン開幕節

ついに開幕しました。ワールドカップ直後、スーパースター大量来日というとんでもないシーズンになること間違いなし。開幕節は6試合中4試合を軽く振り返ります。全試合は無理ですが今後もなるべく毎節何試合か振り返りたい。


スティーラーズ80-15ヒート
今年のリーグワン開幕戦。
世界最優秀選手サベア、復帰のレタリックが共に2トライを決めて活躍しましたが、この2人が活躍するのは誰しもが期待していたことだと思います。個人的に神戸にとってこの2人の活躍より大きかったのは他の選手の活躍なんじゃないかなと思います。
特にFWのサウマキ、ララトゥブア、コストリー。オールブラックスの2人も含めて2列目以降の5人が全員接点でしっかり差し込めるのはかなり強い。ここ2年くらいアタアタがNo.8に回されたりすることがあったりとだいぶFWの層が薄かった神戸にはかなり明るいニュースかなと思います。フロントローでは途中出場のHO北出がまさかのハットトリック。スロー精度も高く、あまり出場機会を増やせなかった昨年から大きくフィットしてきそうな予感がある。
強みのBKも新加入のSOガットランド、WTB松永、昨年は怪我や不調に苦しんだCTBラウマペ、リトルもいい働きを見せた。自陣からでもしっかり繋いでほとんどミスもなくヒートを攻め立て80得点。今後上位陣との対決でもATをミスなくできるか、そして今回はそもそもの機会が少なかったが課題のDFがどうなるかに注目。
ヒートは大敗してしまいましたが、前半はイタリア代表を連想させるFWとBKが連携した裏と表があるATがかなり機能してたのは好材料。DFはシンプルなタックルミスが多かったり、接点で負ける場面が多くDIVISION1のレベルに達していなかった。そもそもマテーラ等の主力の離脱がある上に、この試合でも怪我人が発生してしまった。去年離脱者に苦しめられたライナーズ同様の苦しいシーズンになるかもしれない、、、

ブレイブルーパス43-30ブルーレヴズ
個人的な開幕戦のベストゲーム。お互いに昨シーズンからの進化が見られた。
ブレイブルーパスはやはりモウンガの存在が大きなプラス材料。世界一ランスキルの高いSOがいることでDFが容易には前に詰めきることができない。実際、ブルーレヴズは後ろにそこまで枚数をさかず、前のDFの枚数を増やすというシステム(これによってDFの余りを作らせない)であったのにも関わらず、前に詰めきれずに差し込まれる→リサイクルが遅れて余りを作られるというシーンが度々見られた。そして外でもらうジョネナイカブラがこの試合は無双状態。動きのキレはもちろんプレー選択の幅も増えた。RWCを経ての進化がすごい。
一方のブルーレヴズも新しいHCの元、かなり仕上げてきていた。ベースは変わらない。スクラム、ラインアウトモール、激しい接点、常にターンオーバーを狙う激しいラックファイト。ここの昔ながらの強みは今シーズンも健在。それに加えて今シーズン、狭いサイドでの仕掛けが進化。
接点ギリギリまで相手を引き付けてのパスや、オフロードパスで繋いで大外でブレイクするというシーンが多く見られた。これはこれまでやはり激しい肉弾戦に強みに持っていたブルーレヴズだからこそ有効になる戦術。自分たちの強みを発揮し、取れるところでしっかり取りきり30点を積み重ねた。ブルーレヴズは今シーズントップ4争いするチームを苦しめるダークホースになりそう。

ワイルドナイツ53-12イーグルス
王座奪還を目指す盟主が圧勝。この試合目立ったのがワイルドナイツの完璧なイーグルス対策。1番はやはりイーグルスの強みであったモールを封殺した点。ほぼ全てのモールでオープンサイドからの圧力でタッチに追いやった。このDFの戦法自体はよくあるものなので、最後の最後までイーグルスが全く対応出来なかったのを考えるとグラウンドレベルでしか分からないミクロななにかがあったのだと思います。正直全く分かりません笑AT面ではラック周りのDFの甘さをついて持ち出しで何度もブレイクしていた。これはなんならマフィとかがよく狙ってる印象だったのですが、逆にイーグルスがコテンパンにやられるとは思ってもみなかった。これもイーグルスがラック周りが弱くなるタイミングというのをおそらく分析していたはず。僕の予想では大外からの振り返しのところで広がる瞬間とかかなと思ってます。多分もっと細かく複雑な分析があると思いますが笑
イーグルスは最後までワイルドナイツの対策に対するカウンターを見つけられなかったし、ATでもミスが目立ち特に後半はどうしようも出来なかった。ただ、明確な弱点というのをワイルドナイツが示してくれたので修正点はわかりやすいというのが唯一の救い。RWC優勝後最初の試合がまさかの大敗に終わったファフデクラークが今後どうゲームメイクするのかにも注目していきたいですね。

スピアーズ26-52サンゴリアス
王座奪還を目指すサンゴリアスが王者スピアーズを圧倒して昨季3戦全敗の雪辱を果たした。
サンゴリアスは新加入のチェスリン・コルビがPOTM。今回の試合ではトライゲッターとしてではなく、FBとしてスプリングボクスの時よりも内側のフィールドで躍動した。目立ったのが前半で大差をつけた一因でもあるのがキック力の高さ。相手のバック3の頭を超えてくるキックでエリアを優位に進めた。パスダミーから1枚外して大外に余りを作ったトライアシストも見事。期待されてたステップやハイボールキャッチも見れたしボクスファンとしては大満足でした。
大差をつけられてしまったスピアーズですが、シンプルにまだ選手の状態が上がりきってなかっただけという感じでそこまで心配はないのかなと思いました。
前半はフォーリーの状態が悪く、高本・コルビとのキックの蹴り合いに負けてエリアを取られてしまったし、DFは自陣でのセットプレーでノミネートミスやタッチキックのミスから、チャージのボールが相手に入って失点などイージーなミスや不運な形で失点を重ねたので根本的に何かを変えないといけないというような感じではないと思います。後半は縦に突破してゲインするphaseを重ねるATも多く見られ、オペティ・ヘルやファンデンヒーファーは良い状態を見せたし、ノックオンが多発してなければもっと点差を詰めれてたはず。次の試合はあまり状態の良くないヒートなのでここでしっかり主力が状態をあげて、そこにコールズ、ウィリアムズが合流できれば今年も優勝争いに絡めるはず。

最後に個人的なベスト15
1.クレイグ ミラー (ワイルドナイツ)
2.北出 卓也 (スティーラーズ)
3.オペティ ヘル (スピアーズ)
4.ワーナー ディアンズ (ブレイブルーパス)
5.ブロディ レタリック (スティーラーズ)
6.シャノン フリゼル (ブレイブルーパス)
7.ラクラン ボーシェ (ワイルドナイツ)
8.ティエナン コストリー (スティーラーズ)
9.矢富 勇毅 (ブルーレヴズ)
10.ジェームス グレイソン (ダイナボアーズ)
11.尾崎 晟也 (サンゴリアス)
12.眞野 泰地 (ブレイブルーパス)
13.ナニ ラウマペ (スティーラーズ)
14.ジョネ ナイカブラ (ブレイブルーパス)
15.山沢 拓也 (ワイルドナイツ)


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