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#4 レヴズの大逆転劇を現地で観戦

12/24、ヨドコウ桜スタジアムで行われたスピアーズ対ブルーレヴズを観戦しました。元々スティーラーズ対ブレイブルーパスを見に行こうと思っていたのですが、別の用事の都合で神戸まで行けなかったので大阪でデーンコールズとリアムウィリアムズのデビュー戦を見ることに。個人的にお目当てのデーンゴールズを間近で見ることは叶いませんでしたが、ラスト10分で大きく試合が動く白熱した試合でした。


全体の感想としては点差は均衡したもののブルーレヴズが王者スピアーズに対して終始自分たちの強みを発揮し続けた、そんな内容だったかなと思います。
まずは接点。全てのラックでターンオーバーを狙いに行くような激しいラックファイト、AT時には強く、早いサポート、ヒッター自身も強い粘りを見せ、スピアーズにラック周りでのペナルティが重なります。24分にはペナルティから得たチャンスからお得意のモールでトライ、その後もツイタマのトライ、2つのPGを重ね、前半をリードで折り返します。そして後半、レヴズがあの"お家芸"でスピアーズを圧倒します。


後半、レヴズの圧巻のスクラム攻勢

前半でリードを許したスピアーズは早々に木田晴人のトライで4点差に。選手を大幅に入れ替え一気に逆転を狙いますが、レヴズが15分当たりに敵陣22mで圧巻のスクラム攻勢に。スクラム→レヴズにアドバンテージ→プレーが途切れてレヴズが再びスクラム選択→レヴズにアドバンテージ→再びスクラム。30分あたりまで本当にこのループ。正直もう強すぎて笑うしかなかったです。しかしさすが王者スピアーズ。この大ピンチをグラウンディング阻止を2回含むまさに水面下でしのぎ切りここから試合は誰も予想しなかった激動のラスト10分を迎えるのです、、、


激動のラスト10分

スクラムで圧倒しながらもミスもありギリギリのところでスピアーズのDFを破れず、追加点をあげられないレヴズに悪夢。クワッガがジャッカルを試みるも取ったボールを落としてしまう。そこからトゥパフィナウがブレイクし22mに入ると左右に回して最後は大外でシオネが逆転トライ。その後スピアーズは残り2分のところでボールをキープし、残りは近場でFWを当ててで時間稼ぎの体制に。絶体絶命のレヴズでしたがやはりあの男が黙っていませんでした。クワッガ・スミスです。残り1分のところで魂のジャッカル。RWCでも幾度となくターンオーバーをしたキャプテンが絶体絶命のピンチを救います。そして再び敵陣22mに侵入しFW攻勢。しかしスピアーズも簡単には突破されません。スクラムで完全に押し込まれた後半を0点に凌ぎ続けていた鉄壁がここでも立ちはだかりFWの突破を許しません。そして42分、ついにFWではなく裏で準備していたSOの家村にボールが渡り、大外勝負!かと思いきやここで若きSOが選択したのは内切りでの単独突撃。取りきれなければターンオーバーの危険性も高い選択でしたが、長きに渡るレヴズFW陣との攻防に疲労が溜まっていたスピアーズFW陣を華麗に交わし劇的な逆転トライ!!!!!
結果論ではありますが、この選択は個人的には素晴らしい選択だったのではないかなと思います。
この試合レヴズは大外に回しマロ・ツイタマといったWTBで勝負するという場面が多かったですが、相手の流しDFが上手く、大きくゲインできた場面は余りありませんでした。恐らく今シーズンからレヴズがこの外でのATの精度を高めていたのもありスピアーズも対策を練っていたのだと思います。最後のこの場面も大外に回していたら止められていた可能性は大いにあったかなと。
しかし、度々見せていた大外アタックによって、この場面スピアーズDF陣は内切りしてくるかもしれないという考えが薄くなっていたのではないかと思います。外に意識が向いていたトイメンを交わし、ピックDFから起き上がりきれていなかったFW陣を何とか押し切りトライ。
スピアーズの僅かな隙を見逃さなかったラグビーIQの高さ、そしてラストワンプレーでこの選択をし決めきる強心臓っぷり。既にレヴズを背負い始めている家村選手ですが、今後さらなるステップアップを匂わせるようなプレーだったと思います。


ここまでで述べてきた通り、ミスからの失点もあり接戦にはなってしまいましたが、接点・モール・スクラムといった自分たちの強みを存分に発揮したブルーレヴズは勝者としてふさわしかったかなと思います。負けてはしまったもののブレイブルーパス戦、スティーラーズ戦もいい内容できているのでここから十分番狂わせを起こす力はあると思います。特にこれだけスクラムが強いとどこが相手であろうと確実にチャンスを作れるはずなのであとはゴール前で取りきれる選手がどれだけ増えてくれるかというのにかかってると思います。

一方のスピアーズは大敗を喫したサンゴリアス戦から圧勝したヒート戦を経てDFの連携は取り戻してきた感じはあるかなと思います。レヴズの得意とする狭いサイドでの外展開も上手く流して止めれていましたし、ゴール前でレヴズの猛攻を凌ぎ続けたのも見事でした。
ただ、ATはこの試合も開幕節同様ミスが多発する試合に。差し込んだあとのアタックでノックオンをしてしまったり、サイドエントリーなどのペナルティで相手にボールを渡してしまったりと流れを自分たちで切ってしまうようなシーンが目立ちました。フォーリーが開始早々脳震盪で交代となってしまったのも痛い。本当に早く快復してほしい。
この流れの中で次節は全勝のブレイブルーパスとなかなか苦しい戦いが続きそうですが、まだまだリーグワンは始まったばかりなので王者のここからの巻き返しに期待しましょう。

最後に1枚
JDシカリング、あまりにもデカすぎる


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