【速報版】今パルセイロがどういう状況にあるのか。

こんばんは、今は2023年10月22日午後4時37分。場所はJR長野駅です。
今から17時半発のバスで東京に戻るまでの間に緊急で記事を書いています。
本日J3リーグ第32節が行われ、我らがAC長野パルセイロはホームにJFLから今季昇格してきたばかりのFC大阪と対戦しました。

試合結果は後半に2失点を喫したホームチームの敗戦。失点はセットプレー、そして最終ラインとキーパーの連携ミスを突かれた失点でかなり苦しくした一方で攻撃では裏抜け狙いに活路を見出そうとしますがタイトな守備に阻まれ決定機まで達することが出来ずタイムアップまでただただ時間を消費するだけ。髙木監督就任以降でワーストと言っていいゲームとなりました。
現状、完全に可能性は潰えてはいないものの今季のJ2昇格への道は無に等しく、シュタルフ政権時のダービー前までに築いた貯金の分、残留争いではひとまずまだ優位な位置にはいます。おそらくは11年目のJ3リーグに向けてチームをどうしていくかを考えていい段階だと思います。
今シーズン、8月29日に成績不振により解任されたシュタルフ悠希監督(以降、シュタルフ監督)の後を受けて就任した髙木理己監督(以降、髙木監督)。夏場の大型連敗を受け残留争いも迫る位置まで順位が後退したチームに、「ボールを敵陣に運びチャンスを多くつくる」「オールアウト(全力)」という2つのキーワードを叩き込みます。まずは可能性が限りなく低くなったとはいえ完全に潰えるまでは最後の笛まで力を出し切るサッカーを目指すという姿勢でした。この方針に関しては、前任者のシュタルフ監督が退任後、在任時から連載を持っていたフットボール批評の有料記事にて今季チームに植え付けようとしていた意識、やろうとしていたサッカーについて明かしています。無料部分を抜き出したフットボールチャンネルのニュース記事を紹介します。


J3だけではなく日本サッカー全体に言えることなんですが、運動量を惜しまずボールを追いかけ、相手をサイドに追い込んでミスを誘うという守備が主流だと思うんですね。

 これだとアタッカーに負担がかかり、攻撃に転じた際に心拍数が上がったままになってしまい、どうしてもフィニッシュの質が落ちてしまう。昨季のパルセイロもまさにそれに苦しみました。(中略)運動量頼みの守備では、優勝や昇格に手が届かないと考えました。

『走って戦って頑張るサッカー』は見た目の印象はいいんですが、いい試合をしているけどあと一歩届かないサッカーになる恐れがある。そこで今季、『賢守』というキーワードを掲げ、賢く守るサッカーを志向しました。

 ただし、『賢守』といっても走らないで奪うわけではないですよ。適切な場面でスプリントや運動量を効率的に使うということ。一部の方には 『走らないで奪う』という間違った伝わり方をしてしまったようで、チームが批判される1つのエラーになってしまったかもしれません。

つまり、全てにおいて力を出すのではなく、攻めどころ、守りどころのメリハリを考えて運動量を使う。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるではなく、一回で仕留め切る攻撃を目指したということ。

現在髙木監督のやろうとしているサッカーはシュタルフ監督のアプローチとは180度違います。

ここはもうバトンを引き継いだ監督ならではの悲哀。キャンプで他人の監督が仕込んだチームをどこまで自分の色で立て直せるか。実際、前からのプレスがはまり山中のハットトリックで3-1の快勝を収めた9月のホーム富山戦は髙木監督の交代効果が最も出た試合だったと言えます。しかしこの試合でシュタルフ監督時代からの主力で無尽蔵の運動量とタイトな守備でチームを盛り立てていた佐藤祐太選手が負傷交代。左膝後十字靭帯損傷で全治8週間の離脱となりました。この試合以降、今日を含めた4試合のパルセイロの戦績は2分2敗で積み上げた勝ち点はわずか2。攻守の要の離脱はどのクラブにとっても痛手ですが、それが如実に表れた、そうならざるを得ないほど運動量が落ちているのが現状のパルセイロと言えます。開幕から5月までに築いたマージンがある今年ならいざしらず、来シーズンは編成も含めて本腰を入れて改革をしていかないと今より過酷な残留に巻き込まれる可能性は大いにあると思われます。

今日は試合後半途中からスタンドでは「やる気出せ」「勝つ気はあるのか」などなど心無い野次が飛びました、髙木監督のサッカーが見えないという批判も試合後SNSには上がりました。が、実際のところは仕込みの時間がまだ足りていたいというところだと思います。やる気がないんじゃなくて、やれないんです。

まだ来季の監督の去就は(どころか来季の所属カテゴリーも)決まってません。来シーズンも継続して託すのか、チームを解体し、新監督と新しい選手たちを迎えてゼロから作り直すシーズンにするか。このオフ、長野は大きなターニングポイントを迎えます。

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