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虫媒花・風媒花・鳥媒花・水媒花 それぞれの種類の一例を挙げました

こんにちは。

自然界の植物は、それぞれの花粉媒介形式の違いから、「虫媒花」「風媒花」「鳥媒花」「水媒花」などの名称がつけられています。

子孫を残すために、花を咲かせ、効率よく受粉してもらえるよう、 虫 や、風や、鳥や、水などの動物・自然現象と連携した色々な戦略を持っています。

このページでは、
虫媒花、風媒花、鳥媒花、などの一例
動物たちの視覚と嗅覚
について取り上げてみました。ご参考になればと思います。

虫媒花について

チョウ、ハチ、昆虫、ハエなどの虫たちに、花粉媒介してもらっている花です。花は目立つものや美しいものが多く、香りが強いものもあります。蜜を出して虫たちを引き寄せます。以下は、虫媒花の一例です。

[科名 ]    主な植物名(野菜、樹木など)
[アオイ科 ]・・オクラ
[アブラナ科] ・・ナタネ、ハクサイ、カブ、コマツナ、キャベツ、ダイコン
[ウリ科] ・・・キュウリ、スイカ、カボチャ、ズッキーニ、トウガン、ニガ       ウリ、メロン
[ウルシ科]・・・ ウルシ
[キク科 ]・・・シュンギク、レタス、ヒマワリ、タンポポ
[サトイモ科] ・・・サトイモ
[ショウガ科] ・・・ショウガ、ミョウガ
[セリ科] ・・・・ニンジン、ミント、ミツバ
[バラ科] ・・・バラ、イチゴ、リンゴ、サクラ
[ヒガンバナ科]・・・ タマネギ、ラッキョウ、ニンニク
[ヒルガオ科] ・・・サツマイモ
[マメ科] ・・・サヤインゲン、ソラマメ、シロツメクサ、レンゲ、ハリエン       ジュ
[ミカン科] ・・・カンキツ類
[ラン科 ]・・・エビネ、ネジバナ、~ラン系

キクイモの花 【キク科】
キヌサヤの花 【マメ科】
ニンジンの花 【セリ科】

風媒花について

他の動物に依存せず、風を媒体に花粉輸送を行う種類の花です。見た目は地味な花で、穀物、樹木に多いのが特徴です。 広範囲の条件下で受粉を成立させやすい方法でもあります。以下は、風媒花の一例です。

[科名]     主な植物名(野菜、樹木など)
[アカザ科 ]・・・ホウレンソウ
[イネ科] ・・・イネ、トウモロコシ、ムギ
[ナス科] ・・・トマト、ナス、ピーマン、トウガラシ、ジャガイモ
[多くの樹種] ・・・イチョウ、ソテツ、ブナ、ナラ、カシ、クヌギ、ヤナ          ギ、ポプラ、ヤマモモ、オニグルミ、シラカンバ

ジャガイモの花 【ナス科】

鳥媒花について 


鳥類を利用して花粉を運び、受粉する花です。赤い花が多いのが特徴で、熱帯性の地域によく見られます。以下は、鳥媒花の一例です。

[科名]     主な植物名(野菜、樹木など)
[アオイ科] ・・・ハイビスカス、ムクゲ
[アロエ科] ・・・アロエ
[シソ科] ・・・サルビア
[ツバキ科] ・・・ツバキ、サザンカ、チャ
[バラ科] ・・・アンズ、ウメ、モモ、ビワ
[マメ科 ]・・・デイゴ等

ハマボウの花 【アオイ科】

水媒花について


上記の3例の他に、「水媒花」(キンギョモ、セキショウモ・クロモ・マツモ・イバラモ等)などがあります。

複数媒介とその他の繁殖法について

  • 虫媒花の植物には、鳥媒花のものもあります。(アオイ科、バラ科など)

  • 風媒花の中には、虫媒のものがあります。(ナス科など)ハウス栽培のトマト、ナス等は、風の役目を虫が担ったりするようです。

  • 野菜類は、栄養繁殖するものがあります。ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、ヤマノイモ、ニンニク、ワケギ、ラッキョウ、イチゴ、ショウガ、ミョウガなどは、地下茎や根、葉などによる無性生殖で増えることが出来ます。


動物たちの視覚と嗅覚について

鳥、チョウ、昼行性のガ、ハチなどは、花を視覚でもって探しています。その際、色の違いをどう見分けているのでしょう。

【昆虫類の視覚】

昆虫は、 人間には見えない紫外光が見えます。 一見一色に見える花も、中心部になるに従い、濃い色模様で虫たちには認識されます。

しかし、昆虫は赤色を認識することができないようです。 温帯地方では、黄色・紫・白の花が多数を占めています。

【鳥類の視覚】

一方、鳥は、赤色も認識することができます。鳥媒花に赤や朱色のものが多いのはそのためでしょうか。吸蜜性の鳥が多い熱帯地方では、赤~朱色の花が多いです。

そういえば樹木の実も赤いものが多いのは、鳥に認識されやすいためかもしれません。

【動物たちの嗅覚】

また、夜行性の動物は、嗅覚によって花の場所を見つけ出すと言われています。(ハエ・アブ・夜行性のガなど)

夜行性のガが頻繁に訪れる花は、強い芳香性の花香を持っています。

まとめ

虫媒花、風媒花などについて取り上げてみました。私が働いている岡山県の牛窓では、地元お住いの多くの方が、お花を育てていらしゃいます。

それを見るのも楽しいですし、島々に渡って自然に目を向けると、そこかしこに花が咲いているのを見るのも、嬉しいことです。

それらの花たちが、子孫を残すために様々な戦略を立てていることを知っていると、 植物の楽しみ方も、また一味違ったものになるのではないかと思います。

牛窓はとてものどかで良いところなので、一度足を運んでみられたらどうでしょうか。

また色々取り上げていきたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

yassan

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