24/02/04 最近読んだマンガ(24年1月)

前回は12月19日に書いたんですけど、その頃はめちゃくちゃ僕の中でマンガブームが来ていました。その後年末年始に一気読みしたマンガのことを書き残していきます。

蒼天航路

読み終えた!
終盤は関羽の独擅場でしたね。皇帝を「人の形をした天」であるとし、自らは人であり続ける(天である皇帝になろうとしない)ことを貫いた曹操が、終盤へ至って「後に神になる男」である関羽と同様に対比されるのが面白い。

五等分の花嫁

年末年始に一気読みしました。めっちゃ良いマンガでした!
僕は、本当に悔しいのですが、二乃が好きです。

ものすごく真摯なラブコメだったな、というのが一番の印象。
ちゃんと五つ子がずっとヒロイン候補で、そこへ新たなライバルを足したりしなかったこと、そしてちゃんと五人の中から一人を選び取ること。ここをきちんと守ったのが本当に偉い。
ラブコメというジャンルがマンガで書き継がれてくるなかでいくつも手筋のようなものが開発されてきていて、その中にはマンガを面白くする「マンガのための手筋」もあれば展開を引き伸ばしたり売れ行きを伸ばしたりといった「商業のための手筋」もあるのですが、このマンガは前者の手筋はちゃんと効果的に使いながら後者の手筋で作品を濁すことをしていませんでした。

あとやっぱり主人公の風太郎と五つ子姉妹の成長譚であるところがすごくいいですね! 僕は登場人物が成長するラブコメが大好き。こういうところはやっぱり少年誌だなって。

ところで「五等分の花嫁」といえば「ミステリのタイトルっぽい」と反応するのが(少なくとも僕の観測範囲では)頻出リアクションなのですが、実際読んでみると思った以上にミステリしてましたね。
みんな顔が同じなので入れ替わりを頻繁に行い、「あのとき俺に接触してきたのは誰だったんだ」という謎で数話引っ張ったりする。普通にストーリーテリングのギミックとして部分的にフーダニットが使われています。消去法で絞り込んで最後は二択のドラマにしたりなど使い方もうまい。

アニメだと全員声優が異なるはずなんですが、どうやってるんでしょう…?

似てない?

【推しの子】

紅白歌合戦の「アイドル」がめちゃくちゃ良かったので正月に一気読みしました。お、面白~~~!!!

このマンガ、例えるなら登場人物の登場時にキャラ説明が3行書かれていたとしたら普通にその内2行は物語中で上書きされるんですよね。物語中でキャラクターの重要な属性がどんどん動的にアップデートされる。当然それによって構図も動く。どんどん話が前に進むので全く退屈しないです。

友人は本作のことを「赤坂アカにラブコメを書く才能がありすぎた」と言っていましたが、それには同意しつつも同時にラブコメというジャンルは赤坂アカ先生の脚本の機動性が活かしきれないのではないかと思いました。
話をダイナミックに動かしづらい…具体的には関係性を上書きしづらいラブコメではできなかったことを【推しの子】では存分にやっている感じがします。

アクアが病院に再訪すると現れた転生のことを知ってそうなガキ、あいつ何なの?

ちなみに読んだあとシャニマスにコラボpSSRとして実装されていたルビーと有馬かなのW.I.N.G.をやったんですが、普通に出来がよかったです。別時空設定を強調するでもなく普通に本編の設定のままシャニマスやれるのすごいよ。あとなんでW.I.N.G.はこんなによくできてるのにイベコミュの方はあんなだったんだろう…。

ニャリウッド!2 映画大好きアランくん

映画版のゲストキャラクターとして創造された銀行員アランくんをフィーチャーしたストーリー。大体この映画大好き✕✕さんシリーズは✕✕さんがメインキャラクターになるのですが、本作はアランくんを通して既存キャラクターの活躍が描かれていた印象のほうが強いかな。
特にフランちゃんの出方が嬉しかったですね!僕はシリーズで一番「映画大好きフランちゃん」が好き。

アクタージュや【推しの子】でも思いましたが、芸能界が舞台だと一回の勝ち負けで退場になることがなく、それどころか作品ごとにチーミングが行われるので色々なキャラが活き活きと入り乱れるのがいいですね。