24/05/31 裏切り者の中国史

金曜! 月末! 今週も今月もお疲れ様でした。
今月は忙しかったなあ…。夜勤も2回しました。幸いリモートでのスタンバイだったのでせーはすを見ながらCivilizationしていただけだったのですが…。

煮豚を作ったときの煮汁を取っておいたので、お昼はそれを使ってなんちゃって竹岡式ラーメンを作りました。
ググるとレシピが見つかったのですが、いくつか読んでみるとどうもお湯100mlに対して煮汁大さじ1が相場っぽい。とはいえ煮汁の濃さってどれだけ煮詰まってるか次第ですよね。
僕は今回煮汁大さじ3を茹で汁400mlで割って、ちょうどよかったです。今回はかんたん酢を使った煮汁だったので甘みのあるタレ。そこに白ネギ・青ネギ・海苔・筍の漬物、そして主役の煮豚と好き放題トッピングしていただきました。ちょっと楽しいお昼ごはん。

ちなみにおいしいっちゃおいしいのですが、例えばパスタとかだと自分で作っても相当美味しいのができますが、これ(自家製竹岡式)はおいしいというよりは楽しいって感じ。


井波律子『裏切り者の中国史』を読みました。

その国を滅ぼしたのは、一人の男の私怨だった――。
復讐に取り憑かれた伍子胥、人心を操り権力に固執した王莽、女のために国を売った呉三桂……。亡命者、テロリスト、遊説家、宦官、出世主義者といった極め付きの裏切り者たちが行き着く先は? 『史記』『戦国策』『三国志』『世説新語』等の史料から、歴史を動かした個性溢れる悪漢たちを描き切る。春秋時代から明末清初まで、二五〇〇年にわたって興亡の絶えない中国をかき回した反逆者たちの数奇な人生。

『裏切り者の中国史』(井波 律子):講談社学術文庫|講談社BOOK倶楽部

中国史上における人物を「反逆者」という括りで集めたものです。諸葛亮でなく司馬懿がフォーカスされる、そういう本。

色々な勢力が分立している時代に国を渡り歩いて口先三寸で国家間の趨勢を動かしたりとか、軽んじられていたところから成り上がって国家簒奪を果たしたりとか、成り上がりモノが多くて楽しい。

あとがきに作者も書いている通り、タイトルは「裏切り者」ですがどちらかというとトリックスターという感じが強くて楽しめます。
また主君や国、民族のために尽くしたオモテの人物は良くも悪くもその尽くした対象の興亡によって人生の成否が決まっちゃうようなところがあるじゃないですか。活躍も虚しくその次の代で結局国は滅んだりとか。それもそれで儚い味があるんですが、こっちの反逆者のストーリーはその一人の人生で完結しているのがイイですね。

強い私欲や野望を抱き、それを成就させ、しかしその後報いを受け処刑されて散る。一人の人生でちゃんとストーリーが完結しているがゆえの読みやすさがあって楽しい読書でした。