最近のテレビの話

ヤラセのニュースが後を絶たない。私が大好きなTBS系の「クレイジージャーニー」の中の大人気企画に世界中のは虫類を見に行く、というものがある。実はスタッフが事前には虫類を周辺に故意に放してクレイジージャーニーである大学教授の加藤さんがそれをハントしていた、と言う。少し前には日テレ系のイッテQでもお祭り男の企画でヤラセが発覚した、ということがあった。

確かに視聴者を騙していた、という点では視聴者は不快な思いをし、ヤラセは”事実を報道する”マスメディアで起きてはならないことだ。クレイジージャーニーに至っては演者をも騙していたというから、かなりショッキングだ。

こういう海外の訳も分からない場所で破茶滅茶なことをする、みたいな番組はヤラセが多いかもしれない。実際を知らない人が多いせいか視聴者もヤラセかそうでないのか分からないまま見ている。制作側でここはこうしちゃおう、その方が視聴者率が取れるから、みたいなやり取りがあるのだろう。仕方ない。テレビ番組は視聴者には逆らえない。視聴者がいかに興味を示してくれるかを最重要事項として考えなければならないのだろう。

でも、私はクレイジージャーニーの加藤さんの企画が本当に大好きだったし、毎回楽しみにしていた。ヤラセだろうがなんだろうが楽しませてくれたことには変わりはない。加藤さんのキャラクターといい、VTRの構成といい、コメンテーター3名の軽快なトークといい、クレイジージャーニーが放送される週は、それを楽しみに生きるといっても過言ではないくらい好きだった。

で、今回のヤラセ発覚を受けても私はクレイジージャーニーが嫌いになってないし、裏切られたなんて微塵も思ってない。

実際テレビ番組の放送内容は事実かそうじゃないかは大切じゃない気がする。これまでは新聞とかテレビとかのマスメディアの報道内容のインパクトが大きかった分、それがより事実として人々の中で捉えられてきた。でもSNSやその他の様々なインターネットツールの発展により個人の意見が行き交うようになって、マスメディアのインパクトは減っている。正直どの番組も胡散臭かったり、どのテレビ局も似たような番組が多かったりする。テレビに対する期待値は私の中ではめちゃくちゃ下がっている気がする。

現在はマスメディアに対して個人の意見をインターネット上で主張できる。報道の自由と個人情報の保護という観点でSNSで議論しあってたり炎上してたりする。最近でいうと京アニの被害者の実名報道の是非はインターネットで批判されまくっていた。インターネットがここまで普及する前だったら、実名報道に違和感を持っていても自分の中に留めておくかせいぜい周囲の人たちと少し話し合うだけだっただろう。それを今は世界中の人に一瞬にして主張できるようになったのだ。

メディアのチャネルが増えて、大衆への一方通行のマスメディアが終わりつつある今日って冷静にめちゃくちゃメディアの過渡期じゃん?って話。こんなどうでもいい文章を世界に発信できる場所だってある。この時代で良かったあ〜 次の時代は一体何が起きるんだろう・・・

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