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【Modern:RG Valakut】なぜ、山に登るんですか?【チャンピオンズカップファイナルSeason2-R2】

こんにちは。yashimoroです。
先日(2024.2/11-12)開催されたチャンピオンズカップファイナル#シーズン2ラウンド2に参加してきました。


結果は4-3で初日落ち。特に上振れも下振れもなく。
戦えるだけの75枚を用意して体調管理にも努めたので特に後悔はありません。
「風、吹かなかったなー」というのが感想です。

この記事は特に反省というわけではなく、
本戦参加前に自分のメモ帳に書いていた

・プレイの際に気を付けること
・主要デッキとのサイドインアウト

などを少し整えて見せれる形にした、というのがおおまかな趣旨になります。
あとデッキ選択の理由とかも。



1_デッキ選択の理由


「紙のカード、買いたくねえな・・」

これに尽きます。

店舗予選の始まった2023年10月、モダンのデッキで何が組めるかと手持ちのカードを見渡したところ、唯一紙で持っていた4C独創力はすでに時代遅れ。(MH2の他のカードや指輪物語のカードを持っていない私には)まともな環境デッキを用意できないということに気づきました。

独創力がオワコンなことと現代モダンに金がかかることを端的に表した画像


歯を食いしばって当時環境トップのラクドスscamを組もうと必要なカードを買い物カートに入れていくと、(オーク、ラガバン、激情、悲嘆、シェオルドレッド…)相次ぐ高額カードにめまいを感じ、赤黒フェッチも持ってないことに気づいたあたりで失神。

そんな中でリストを見つけたのがNaya Valakut ↓

ぱっと見で「白いるのか?」となり、スッキリ赤緑2色に変えてMO上で回してみたところ思ったよりも好感触*。

これなら手持ちのカードに指輪4枚を買うだけでデッキになる…!
さらに追加購入する指輪は無色で汎用性も高いため、エリア予選→ファイナルにかけてデッキの乗り換えが起きたとしてもつぶしがきく…。

店舗予選はとりあえずコレでいくことにしました。


*思ったよりも好感触、をもう少し掘り下げます。

モダン環境で《一つの指輪/The One Ring》を使うデッキといえば、だらだらゲームを伸ばしたあとでハンドを抱えてすぐに勝たない、ネッチョリしたデッキが多いという印象がありましたが、ヴァラクートは《風景の変容/Scapeshift》が通ると大体の場合ゲームが終わります。指輪を使ったコンボデッキというのはプロテクションが貴重な1ターンの延命になり、かつドローで必要なカードを揃えにいけるため、コントロール寄りのデッキで使うよりも構造的に優れているように感じました。

また、ゴールの風景の変容にもなりえる《願い/Wish》はメインボードのカードでありながら、3t目にサイドの《虚空の杯/Chalice of the Void》(もしくは《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》)につなげることができるため、続唱サイデッキが溢れる現環境では大変効果的です。

さらに、当時は現役の激情を始め、オーク、孤独、力戦などの対パーマネントカードが効きにくいのも評価ポイント。指輪、レン6は出た時点でリソースにつながっているため1:1交換は差し支えなく、2/4(イリーシア木立のドライアド/Dryad of the Ilysian Grove)も追加セットしてるのでまぁ、といった感じです。
(オークは指輪のドローに反応しますが、「痛い痛い」と言いながら引き込んだスケシで勝ち、みたいなのが割とよくあるパターンです。)

サイド後繰り出される対策カードについても、これまた《願い/Wish》が回答札となり、アミュレットが《月の大魔術師/Magus of the Moon》のために入れてる《四肢切断/Dismember》を頑張って引いてくるのと比べると、乗り越える期待値は高いように思います。

最後に、現環境の最強ムーブと名高い「t1悲嘆ブリンク」についても、入っているカードが①マナを伸ばすカード+②ゴールになるカード、というシンプルな構成上、2枚ハンデスが当たったあとでもチグハグなハンドになりにくい、という耐性があるような気がしています。
(ヴァラクートがあれば7枚目のランドセットだけで4/3悲嘆も一応対処可)

「マークされてない」と「デッキの地力が低い」はトレードオフですがRG Valakutはそのバランスが悪くないように思いました。


気づけば店舗予選→エリア予選を突破、エリア予選も抜けたのは最終週のため、他デッキに乗り換える暇もなくファイナルに突撃。


その分75枚をしっかり練ろうと直前エキスパンション(カルロフ邸殺人事件)のカードリストをチェックしたところ、諜報ランドがすんなり入る謎強化に加え、《世界魂の憤怒/Worldsoul's Rage》も新戦力。シチュエーションを選ぶとはいえマナカーブが可変的な点が魅力で、1枚なら採用してもいいか、、という結論になりました。
サイドの《毒を選べ/Pick Your Poison》を含め直前新セットのカードが3種も入るなんて、なんとも恵まれています。


最終的にファイナルで使ったリストはこんな感じ。


《地上の突撃/Ground Assault》

サイドのこのカード、このデッキにとってキラーカードである4/7ノーン(機械の母、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Mother of Machines)を対処するためにやむなく入っています。
昔は《殺戮の契約/Slaughter Pact》を使っていましたが、打つときはどうせゲームが長引いて土地7以上はあること、指輪を回している時に障害となるシェオルドレッドも除去できること、ドライアドがいないと黒マナが払えず契約死する(プレイしたターンにゲームを決める必要がある)こと、などから切り替えました。


デッキ選択編おわり。


2_ヴァラクートを回す上で気を付けること

①持ってくる山が足りるのかよく確認!

→土地7枚から風景の変容をプレイしてヴァラクート+山カウントの土地6枚で相手ライフに18点で勝ち!というのがこのデッキの王道パターンですが、せっかくスケシが通ったのにデッキの山が足りずに負け…というのはアホすぎます。
「今みえてる山が◯枚、デッキ内の山カウントは12枚だから差し引き何枚あるはず…」とか言っていると、知らないうちにラガバンや3/2シャドーに盗まれていたり、諜報ランドで序盤にうっかり落としていたり…見落とす可能性はいくらでもあります。
可能なら風景の変容をプレイする直前、フェッチ等の土地サーチでデッキを触るタイミングがあれば残りの山の数を数えておくのが1番確実でしょう。
あと、スケシをうつのがほぼ確定している時に選択肢を広げようと指輪でドローをしてしまうと、うっかり多くの山を引き込み、持ってくる土地がなくなってしまう、という可能性があります。
欲張らない方がいい場面ではないか、しっかり検討していきましょう。

②相手のライフが増えるパターンを忘れずに

上の話と少し相反しますが、風景の変容で持ってくる山を無駄に節約してしまうと、相手のライフが増えたときに削りきれないという可能性があります。
見えてるオムナス+フェッチ等はもちろん、孤独や黒行進《不憫な悲哀の行進/March of Wretched Sorrow》は立ってるマナが少なくても影響があるので頭には入れておきましょう。

③スケシ解決後に土地を割られるパターン

ヴァラクートの3点ダメージは出た時だけでなく解決時にも「ほかの山が5つある」必要があります。
スケシの解決後、ヴァラクートの誘発がたくさんスタックに乗っているときに母性樹や廃墟の地で基本土地でない山を割られ、デッキ内におかわりの山がないために場の山が足りなくなると、誘発していた3点は全て空振りになってしまいます。デッキ内とは相談ですが、余裕があれば見えない母性樹が複数枚とんできてもケアれるようにしておきたいところ。
それから、《大爆発の魔道士/Fulminator Mage》(の能力を持つクリーチャー)が割れるのは基本土地以外であるため、万が一必要数の土地がある状態で風景の変容をうつことができたときには、解決時に残る山を基本山で揃えておけると介入されることなくヴァラクートの3点ダメージを解決させることができます。

④指輪プロテクションの上からスケシうつパターン

相手がプレイした指輪によってプロテクションが貼られている状況でも、風景の変容をプレイしてたくさんのヴァラクートを持ってくる→翌相手ターンにフェッチや《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》で誘発させて勝ち、というパターンが一応あります。山カウントをドライアドに頼っている場面だと、対応で除去されないよう、タイミングは慎重に。

⑤相手のライフをよく見る

「次のターンに土地7枚でスケシをうって18点本体で勝ちだ…!」と思っていると相手ライフが19点以上あってアレっ?てなることがあります。
前のターンに稲妻を本体にうっていれば…(レン六で本体を狙っていれば)という事故がないよう、気をつけましょう。


⑥基本森がもってこれるのか

血染めの月デッキと対戦する際、サイド後のキープ基準として「月のターンまでに基本森が持ってこれるか」は要検討。
緑マナさえあれば願いからの各種対策カードや母性樹をプレイすることができるので、しっかりケアしておきましょう。※ちなみに《遥か見/Farseek》は基本森を持ってこれません。
明日への探索や長老がカウンターされてしまったり、先手ラガバンからt2月とかもありますがまぁやれる範囲で。

⑦せっかく諜報したのに…

デッキ内から土地をサーチするというアクションが多い都合上、諜報ランドで触ったトップが動いてしまわないか、常に気を配らなければなりません。
t1に明日への探索を待機→t2に遥か見から諜報ランドをセットをしてしまうと、翌ターンのドロー前に明日への探索が解決されてデッキがシャッフル、せっかくの諜報が無駄になります。

⑧ヴァラクートと潮縛り

現モダン環境のプレイを一層複雑にしている《ティシャーナの潮縛り/Tishana's Tidebinder》、使われ始めた時は「指輪デッキ、終わったか…(4マナソーサリーアクションが3マナ瞬足+3点クロックでつぶされるため)」と思ったものですが、このデッキではヴァラクート3点の誘発で触りにいけるので、まだなんとかなるな、、という結論になりました。
フェッチや長老、明日への探索の待機解決など当たりどころは無限にありますが、スケシを決めにいったときに3点を消されて一発分が足りなくなる可能性なども考えておきましょう。
ランデスになるよりは後から除去できたた時に取り返しがきくよう、レン6や指輪に当ててもらった方がいいパターンもしばしば。
指輪が縛られている時はこっちのアップキープ後に除去った方がダメージくらわずお得なのを忘れずに。

⑨石の脳への抵抗

《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》を使うデッキ(基本的にはトロンと黒単)が相手のときはヴァラクート1枚をサイドボードに落としていました。《石の脳/The Stone Brain》で抜かれたとしても願いから一応持ってこれるので…みたいな。ちなみに指輪でプロテクションがついていたら石の脳はこちらを対象にとれず起動できません。


以下はこのデッキに限ったことではないですが、練習中に遭遇した「やらかし」について、主に未来の自分に向けて書き残しておきます。

・アップキープ《火+氷/Fire+Ice》で2マナアクションが飛ばないよう、極力フェッチを残す
・指輪が追放されている力戦を除去してもプロテクションは発生しない
・機能不全ダニはクリーチャー割れない


3_環境デッキへのサイドボーディングとゲーム感


①Crashing Footfalls

先手
後手

先手は3t願いからチャリスを持ってこれますが、後手では間に合わないのでメインに全投入。夏の帳は否定の力だけでなく、チャリスを割りに来た《アノールの焔/Flame of Anor》にもあたります。
否定の力デッキ全般にいえることですが、風景の変容めがけて構えているカウンターをよそにヴァラクート通常誘発が狙えればイージー。
血染めの月が見えたら母性樹も入れたり、潮縛りが多ければ稲妻の枚数を考えたり、相手の構成次第で細かいところは要調整。


②Rakdos Scam

先手
後手

クリーチャーを丁寧に除去して長引かせることを意識。
ラガバンには4マナターンにドワーフを合わせたい。
メインにもかかわらず3/2シャドーから願いを抜かれ、月を設置されたら気絶します。


③Yawgmoth

相手がよっぽどの速さで回らない限りは大丈夫なイメージ。
(こっちはクリーチャー除去で干渉できるのに対し相手はできることがほとんどない)
4マナターンには願いから《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》を持ってきてコンボ開始と召喚の調べ→大爆発を牽制していきたい。

④Amulet Titan

先手
後手

基本的には速度勝負。
後手では願いからのアミュレット対処が間に合わないため、厳しめにマリガンしてレン六+対策札みたいなハンドを目指したい。


⑤Living End

サイと違って後手でも3t願い→チャリスが許されるという判断。
(墓地がそこまでたまらないので)
長老がプレイできたら死せる生からもう1ランパンできるので重めにキープしても〇。


99_むすび

ここまで読んでいただきありがとうございました。
タイトルにも引用した某格言を記して、本記事の結びとします。



Q:なぜ、山に登るんですか?
(なぜ今このデッキの記事を書いたのですか?)

A:そこ(次回ファイナルの参加プロモ)に山(溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, THE molten Pinnacle)があるからです。



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