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コロナ禍の韓国で爆速(3泊4日)で鼻フルしてきた話

※この記事は最後に一部、課金部分がありますが、無料部分だけで読了可能となっています。
※料金はあくまで、筆者の場合です。手術内容や時期、通訳代の有無などで個人差があることをご理解ください 

 先々週、再び韓国に行ってきました。鼻整形をするためです。

 はっきり言って今、鼻が超痛くて死にそうです。つうか痛ってえええええええええええ!!! 痛いよ! 宮●●良さん、よく我慢できたな!!! あんた偉いよ!

 円安と韓国の物価高により、もはや韓国で買い物してもそれほど恩恵はないのですが、今だに唯一と言って良いほど、超お得な分野が美容整形であると思います。
 韓国領事館でのビザ申請に、あれだけ長蛇の列ができたのも納得です。

コロナ禍の韓国整形の大前提

(追記)現在、入国時の隔離はなくなり、韓国籍以外の皆さんがビザを取得する頃はレギュレーションがどうなるかわかりませんが、やはり現地で陽性になったら帰国できず陰性になるまで最低二週間は拘束され、しかも自費(現在1日1万2000円〜1万5000円)であることは変わりないだろうと思われます。

よって、入国後72時間(3泊4日)以内の出国が必須となります。
なぜなら、日本側が現地出国72時間以内前のPCR検査を要求しているからです。その間に陽性にでもなれば……ということ。
韓国に到着したその場でPCRを受ければ陽性はまずありえませんが、注意しすぎて悪いことはありません。

そして、抜糸は10日後になりますが、日本の病院では他所の処置はやってくれないところがほとんどだそうです。

そこで、あくまで私の経験ですが

  • 渡韓当日か翌日に手術可能であること

  • 渡韓前に画像カウンセリングが可能

  • 日本支院があり、日本で抜糸が可能

この条件を全て揃えた美容外科一択になるであろうと存じます。と、なるともうおわかりかと思います。(あえて病院名は出しません)

韓国での整形を決断した理由

 
 で、なぜ整形したのか?

日本で斜鼻矯正するより、韓国で鼻フルするほうが安かった

 
 私は鼻筋が曲がっているのと、微妙に顎がシャクレているのが長年気になっていました(後頭部にも絶壁という障害がありますがそれもいずれ言及したいと思います)。

 こうした状態を「斜鼻」といい、鼻中隔湾曲症などを併発していれば保険適用で6万円台で手術可能ですが、私の場合はそこまでではない。となると美容整形枠になるわけですが、費用はなんと66万円(某医院の参考価格)。とてもじゃないが払えません。だったら、別に少しくらい曲がったままでいいや……と思っていました。


 そんななか、「カンナムオンニ」を何気なく眺めていると、「機能鼻整形」という施術が目につきました。機能鼻整形とは、鼻中隔湾曲症や斜鼻を矯正する手術で、日本と同じく保険適用で6万円。日本と違うのは美容的形成もプラスしてくれる点ですが、私は韓国の健康保険に加入していないので不可。それならば、日本より格段に安い、韓国の美容整形枠で鼻筋を治すことにしたというわけです。


 韓国では、鼻整形が最安値で9万円前後。日本も大手美容整形外科では同じ値段ですが、カウンセリングに行くと結局上位ランクの手術を勧められ高くつくのです。

驚異的に安い手術料金


 美容整形クラスタではもう常識ですが一般人向けに解説しますと、鼻の手術といっても種類がたくさんあります。私もこの機に必死に勉強して覚えました。

隆鼻術:シリコンなどを挿入し鼻筋を高くすること。シリコンを使わない術式もあり、選ぶことができる。
鼻中隔延長:鼻筋を高くした分鼻先が前にせり出すため、耳軟骨や肋軟骨を使って鼻先を延ばすこと
鼻突形成:だんご鼻を尖らせること。自身の軟骨またはシリコンを使う。
小鼻縮小:小鼻を小さくすること

これを全て、またはいくつか組み合わせて行うのが、俗に言う「鼻フル」。場合によっては以下も行う場合があります。


ハンプ骨切り:
折れ曲がった鼻筋、いわゆる「魔女鼻」をまっすぐに整えること
骨切り幅寄せ:鼻の幅が広い場合、鼻の両橋の骨を切って寄せること

 日本でやると、上記の一つ一つが20万円〜ほどかかり、鼻フルの値段は軽く100万円は超えます。

 一方、韓国の値段をご覧下さい(私の場合です)。

鼻整形基本料金9万円(初回料金)
【オプション】
斜鼻矯正 3万円
鼻中隔延長 3万円

 お会計15万円ポッキリ!!!!!!!

 で、念のためシャクレも調べてみると韓国ではシャクレ(주걱턱)削りが最安値で10万円。
 ただ、シャクレだけを削っても顔が四角くなるのでエラも必ず削ることになります。そのため両エラ分合わせてトータル30万円となります(「輪郭三点」というやつ)。

 ちなみに日本の病院で相談した時は200万円でした。3分の1以下やんけ……安すぎない? 大丈夫? と思われるでしょうが、韓国の整形技術の高さは世界が認めるところであります。アメリカの学会で骨切りの特許を取ってる先生もゴロゴロおります。韓国でも骨切りに特化した病院はそれなりの値段がしますが、それでも日本よりはるかに安いんです。

 日本では、骨切り関係でかなり有名な某病院に相談したのですが、医師からアントニオ猪木並みに顎が長い方の症例写真を見せられ

「このくらいだったらサクッと切れるけど、君みたいな微妙なシャクレが一番難しい

と言われたのでありました。
手術の手間自体は同じであろうと思いますが、超シャクれてる人と微シャクレの私で値段の差がない点が何となく納得がいかず、そもそも200万円など持ち合わせていないので断念しました。

 ただ、骨切り系はさすがにもっと慎重に動きたいので見送りました。


病院選びの基準は3つ


 韓国では美容整形外科が乱立しています。
 手術前に渡韓して病院巡りをする人が多いとのことですが、多くを求めすぎると無限ループに陥ると思います。そのため、自分の中でしっかり譲れる点、譲れない点を決めて探すのが大事です。


 まず、私はカウンセリングのためだけに行くのは絶対に嫌でした。ただでさえ二度手間になる上に、コロナ禍の出入国制限が複雑だからです。また、斜鼻を格安で治し、おまけにちょっとだけ鼻が高くなれば良かったので、強いこだわりはありませんでした。


よって、以下の三つの基準で病院を探しました。

  • オンラインカウンセリングが可能であること

  • 入国後、即手術できること

  • 予算は上限25万円。それ以上かかるようなら、今回は見送る

おそらく私の病院選びは、美容クラスタからするとリスクが高いものと言えるでしょう。しかし、自分のニーズに合っていて、整合性が取れていれば自己責任の範疇かなと思います。

 また、今考えると、以下の条件も加えると良かったと思います。偶然、施術した病院は以下の要件を備えていましたが。

・日本の病院と連携している
抜糸まで滞在することは不可能。しかし日本では韓国整形の抜糸を快く引き受けてくれる場所は少ないので、日本で連携している病院があると安心。

 そこからはカカオトークで目についた美容整形外科のアカウントを片っ端からフォローし、篩にかけていきました。「カンナムオンニ」で先に値段や傾向性をチェックし、目星をつけた病院もそこに加えました。

 100軒ほどのうち、問い合わせたのは70軒ほどでしょうか。
 このうち、予約金を入金すれば即日手術可能なところ、予約金は不要だが、できる限り調節可能なところとありましたが、オンラインカウンセリングが可能だった病院はたったの2軒だけでした。

 また、韓国の美容整形は明朗会計ではなく、日本のようにHPに値段を明記していません。交渉が可能だからだといいます。
 イベント」という割引キャンペーンでのみ、料金を明示している場合が多いです。私は交渉が面倒だったので問い合わせの際は「イベントを見たのですが」と伝えていましたが、イベント価格が適用されるのは韓国在住者のみという場合も多く、やはり面倒ですが値段は改めて確認する必要があると感じました。

 以下、上段が予約金を支払えば即日手術可能な病院一覧。
 下段が条件によっては可能という病院です。
(※あくまで4月時点のものです)
(※日本語対応しているかどうかは不明です)

条件で絞り込むと結構数が減りました

 オンラインカウンセリングでは正面、横顔、斜め横顔と5点の写真を送って、所見をもらいます。

 写真での判定なので若干不安があったのですが、意外にも細かく丁寧に行ってくれました。

 そのうち、予算範囲内に収まったのが今回手術をした、某大手病院でした。

 問い合わせた印象として、個人病院や中規模の病院はリソースの問題でこちらの要望が通りづらかったのですが、さすがは大手。在籍医師も豊富なため、スケジュールの融通が利くようでした。
 しかも、手術が上手いことで評判の医師がこちらの予約希望日に空いているとのこと。韓国政府認定の病院なのでヤブ医者であるはずがないという期待のもと、トントン拍子に決定しました。

(後日、日本の提携院で執刀医の名前を出すと「あーあの先生ね」という反応でした。本当に実力あるんですね)

あとは入国準備をするだけでした。

韓国入国〜来院


最も重要なのは滞在時間を最小限に抑えること


 日本と韓国の出入国規制は、主に以下の通りです。
(あくまで5月末〜6月初旬現在のものです)

【日本→韓国】
・入国48時間前にPCR検査
・ワクチン3回接種者はオンラインからQ-CODEに入力することで隔離免除

【韓国→日本】
・入国72時間前以内にPCR検査
・MySOS、cocoaのインストールおよび必要事項登録必須

 ここで最も重要なことは、滞在時間を最小限に抑えることです。帰ってこれなくなるからです。現在、隔離義務は解除されましたが、陽性になった場合は当然隔離されます。

 ワクチン接種しても感染する確率はゼロではありません。韓国に限らず、万が一陽性になった場合、出国できなくなりますが渡航先に住居がない場合は詰みます。
 ホテルも断られるでしょうし、結局は隔離施設か入院になるかと思いますが病院は海外旅行保険に入っていなければ膨大な額を請求されるでしょう。  
 隔離施設は有料で、韓国の場合は1日最大15000円請求されます。しかも、陰性になるまで1ヶ月はかかるでしょうし仕事にも支障をきたすでしょう。まさに綱渡り……ビザが解禁されたとて、今の出入国規制では海外渡航はリスクと隣り合わせです。しかもかなり大きめの。

3泊4日が最善である理由

 そこで、私が立てたスケジュールは以下のようになります。

【1日目】(出国前72時間)
・仁川空港到着後、即座に空港のPCR検査センターで検査

【2日目】(出国前48時間)
・手術

【3日目】(出国前24時間)
・ダウンタイム

【4日目】(0時間)
・出国

 ダウンタイムが1日しかないなど、かなり無理のある日程ですが、陽性リスクを極限まで減らすためには仕方ありません。
 
 当初は8日ほど滞在するつもりでしたが、そうなるとPCRを滞在中に二回受ける必要があり、さらにそのうち一回は手術の三日後に行うことになります。しかし韓国では鼻口腔検査しかないので、出血の可能性もあり、そうなると止血するまで待つ事になる。お金も余計にかかる。

 あーーーーーーーめんどくさ(笑)。死ぬほどめんどくさ。
 病院からも、「絶対に血が出るから滞在を伸ばしたほうが良い」と強く言われ、検討の結果、上記の日程が最善であるという結論に至ったわけであります。


 日本でのPCRは安定の木下グループ無料検査を利用。韓国の入国規制の文章がやたらと厳しかったので、すっかりビビって申し込み時のメール画面など追加資料もたくさん持っていったのですが、結論から言うと無用の長物でした。

 韓国入国は拍子抜けするほどイージーで、空港の検疫ではQ-CODEから生成したQRコードをかざして2秒で通過。PCR証明書なんか求められもしませんでした(笑)。

 入国審査でも木下グループの証明書原本で余裕でした。ていうか、ろくに見もしない(笑)。

マジで一瞬でした

来院〜診察


オンラインカウンセリング時から値段変わらず



 入国翌日、さっそく手術のため病院へ。

 さすが韓国最大手、16階建てビル一棟丸ごとここの病院。さぞかし儲かりまくっていることが窺えました。

 まず血液検査と洗顔、写真撮影を済ませたあと、カウンセラーとの面談へ。オンラインでのカウンセリング内容と乖離しておらず、信頼感が持てました。

日本だったら傷害罪なのではと思うほど雑に針を刺された採血

 ただ、オンラインでは額への脂肪移植を勧められていたところを、フィラーにしないかと提案されました。鼻が少し高くなる分、額の丸みがないとアンバランスになるからといことでしたが、脂肪は一度では定着しないため、頻繁に韓国に来られないようならフィラーのほうが良いとのお話。
「まあ、1ミリくらいしか変わらないんですけどね」って、どっちやねん(笑)。
 結局それは予算的に保留にしました。


 その後、執刀医による診察。
 
 そもそも斜鼻の場合、鼻だけでなく顔全体が左右非対称である場合が多いそう。そして、左右非対称と鼻筋の曲がりは完全に治せるものではないということでした。

 また、二重幅が違うのと、眼瞼が下垂気味なので二重と「目つき矯正」を勧められましたが、値段は意外と高く24万円。日本で過去に眼瞼下垂を受けているので、「再手術」扱いとなり、その場合は値段が跳ね上がるようでした。眼瞼下垂は日本の保険適用で4万円程度で受けられるのでそれも保留にしときました。

 トータルで30〜40分程度だったでしょうか。私も特にこだわりがないので、それほど時間はかかりませんでした。ちなみにネットで「オステオポール」という材質を鼻整形に使ってトラブルが相次いでいると聞いていたので、一応確認したところ「そのような材質は扱っていない」ということだったので安心しました。

 そして医師からは骨切り幅寄せも勧められたのですが、鼻骨を一度折って寄せるという表現に尻込みしてしまい、こちらも保留にしました。そしてカウンセラーがこれについてもまた「まあ、1ミリくらいしか変わらないんですけどね」などと言ってました。何だそのクセは(笑)。

 お値段もオンラインで聞いていた値段とほぼ変わらず。私は韓国籍なので10%の免税は受けられなかったのですが、それでも破格なので不満はありませんでした。

手術〜術後


麻酔から覚めた途端、窒息しそうになる


 その後、手術衣に着替えて手術階へ。
 手術室が並ぶエリアに入った途端、まだ何もしてないのに看護師二人に抱き抱えられ、笑いを堪えるのに必死でした。今から結構な手術するのに何笑っとんねんと思われたくなかったので。ていうか、そっちが笑わせてくるから悪い。
 手術台に乗り、麻酔の針を刺されて「痛いな」と思ったところで記憶が途切れ、看護師に叩き起こされた頃にはもう終わっていました。


 目覚めてまず最初に感じたのは、「息ができない!」
 朦朧としながら「息が、息ができません」と言った気がします。看護師に「だよねー」と言われながらリカバリールームに連れていかれるとそこでまた意識を失い、再び看護師に起こされました。どうやら閉院時間ギリギリまで眠っていたようでした。

 上体を起こすと、大きな血の塊が鼻を通って口からドロッと飛び出し、マスクの中にこぼれ落ちました。
 うわ……何じゃこりゃ……どうなっちゃったの一体。

 その後薬局で術後薬をもらい、普通に地下鉄に乗ってホテルに戻りました。夜なのに深めの帽子にサングラス&マスクといういでたちだったので、おそらく周囲には整形したのがバレバレだったでしょう。

息ができず、一時間ごとに目が覚める

そしてホテルといっても、私が泊まったのはこちら。

 コシウォンという、韓国の受験生が己を追い込むために使う小部屋です。2畳分くらいの部屋にベッドと机が置いてあり、ろくに身動きが取れないのですが、結論から言うとここで十分でした。
 手術後は寝る以外に何もできないもん。

 
手術した箇所からは鈍痛がしましたが、何よりも耐え難かったのは息ができないことでした。鼻に綿が入っているため口呼吸しかできず、すぐに喉と唇がパサパサになる。そのため濡らしたティッシュをマスクに挟んで凌ごうとすると、今度はまったく酸素が足りず、「このまま窒息してしまうのでは?」という恐怖にかられました。


本当に死ぬかと思いました


 眠っていても息苦しさで1時間ごとに目が覚め、そのたびに乾いたマスクを濡らす。術後三日目に鼻の綿を除去しに行くまで、早く時が過ぎることを祈りました。


 術後二日目も同様。
 何も食べられないので水とバナナを買い、1日三回、術後薬を飲んでは寝るといった状態でした。でもツイッターとかゲームはできるんだよなー。不思議だな。

 そして術後三日目。
 朝、病院に赴いて待ちに待った鼻綿除去と各種処置。そして顔がパンパンでパスポートと風貌が違ってしまっているので整形証明書をもらい、昼には出国……という予定でした。しかし、ここで驚愕の出来事が。この顛末については課金部分に書きました。

日本に入国

韓国と日本の検疫の落差がすごかった


 色々あって無事成田に到着し、噂に聞いていた検疫へ。覚えてないんですが冗談抜きで10箇所くらい関門があるよね、これ。
 ここまで厳しくするのに隔離施設は無料というのはいかに? ファストトラックは日韓ともにチグハグな印象を受けました。

 ちなみに両国とも、入国審査で整形証明書は要求されませんでした。もう慣れてしまっているのか、私とパスポートの写真をチラっと見比べて「あー…」という感じでスタンプを押すだけ(笑)。

 そして実は韓国で携帯が故障し、MySOSを提示できないため入国できないのではないかとヒヤヒヤしていたのですが、運良く、成田でいきなり携帯が作動したので事なきを得ました。携帯がない場合はレンタルスマホをその場で申し込む必要があるとのことでしたが、知人曰くガラケーのおっさんでもPCR証明書だけで普通に入国していたらしく、情報が錯綜していてよくわかりませんね。

 長くなりましたが、以上です。

その後、病院と軽く揉める

 以下は軽く病院とトラブった話ですので、蛇足になります。気になる方だけ課金してください。ただ、コロナ禍では割と大事な話なのかなと思います。センシティブな内容なので高めに設定しましたがご了承ください。とても良くしてくれたので揉めたくなかったのですが、あまりの不条理さに感情をほどばしらせてしまいました……。

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