LCK観戦メモ Match11-12 NS vs DK - LSB vs KT | 2023 LCK Spring Split

初回で一点掘りしすぎた。記事のスタイルも今後模索していこうと思う。
今回は各試合の印象をそれぞれ書き留める形にします。

該当試合のVOD
https://vod.afreecatv.com/player/97463735

afreecaTV LCK JP
https://bj.afreecatv.com/lckjp
afreecaTV LCK JP動画一覧ページ
https://bj.afreecatv.com/lckjp/vods

Match11 NS vs DK Game1

Game1のドラフト

NS側のピックにはあまり主張が見られないなといった第一感。
後半のB/PでもGnarを自分たちでBANした分、受けが狭くなっている。
トップとミッドのどちらかはカウンターが取れるけど、フレックスピックはまだまだ残っているし、トップとミッドのどちらを潰しに行くか選べるのがDK側になってしまう。
Ireliaのピックについてもかなり疑問。序盤コケるとまずいレーンを、Eliseを持ったCanyonが潰しに来ないわけがない。Sylvieも悪いプレイヤーではないが、Canyonほどのプレイヤーに対処しろというのも酷な話である。

対するDKは、一般的にはMaokai BANとなる枠をViegoに替え、ファイター系のJGを一掃。
「Eliseやっちゃうよ~ん タンクJGなら潰しちゃうよ~~ん midにAD置けちゃうよ~~~ん」
と押し付けつつ、ボットではLuci/Namiも確保し序中盤までを重視。
ピックフェイズ後半もJayceで撹乱して、明確にドラフト勝利。

ゲーム内容

……についてはあまり言うところがないですね。
開始1分段階でIreliaを帰らせて、Renektonがウェーブコントロールを取って、トップダイブのプレッシャーかけて、勢いのままミッドでもSyndraのフラッシュ奪って……あとは流れでお願いします。
まあ、Canyonの試合でした。

あえて言うなら、TPの無いIreliaにダメ押しのgankを決めてヘラルドを狙うシーンでの

Eliseのコクーンに合わせて邪魔なミニオンのアグロを引くCanna(Renekton)
それを信頼してギリギリの射角と距離でコクーンを撃つCanyon(Elise)

とか、その直後ボット側でカウンターを取ろうとしたSylvie(Sejuani)のグロンプチェックに対する

おもむろにレーンを離れるDeft。トリンケット無いけど何すんの?
グロンプ触って引き寄せて……
Sylvieの視界から隠す

リーグオブレジェンドとかいうゲームって、行くとこまで行くとこんなこともできるんですね。あまりにもキモすぎて言葉を失いました。

このジジイさぁ~世界で一番右クリックうめえんか?

Match11 NS vs DK Game2

圧殺と形容するほかない試合内容だったので割愛。
ドラフトの流れにだけ少し触れておく。

NS FIESTAくんの笑顔

サイド入れ替わってレッドを持ったNSは、流石にCanyonに動かれすぎたということでEliseをBAN。
自分たちからアクションを起こせるJGとしてViをピックするが、合わせられるチャンピオンを確保できるのか……というところで、DKが消したのはAhri/Renekton。
どちらもViとのシナジーを嫌ったBANだが、メタ内に残る有力手をK'Santeに限定し誘導する意味合いが強い。
結局後出しFiora・先出しSylasの盤石ピックに、Zeri/Yuumiを安定させるためのAzirを予定調和的にロックするしかなく、はっきりとした有利不利は無いもののDK側がデザインしたドラフトの範疇を脱しきれなかった。

今メタのLCKにおけるViが、JG四強に数えられながらもあまりインパクトを残せていないのは、テンポを握れていないとingameでの動きが難しいということ以上に、Viをピックした以降のドラフトが重くなってしまうのが問題点なのかなと思っている。
テコ入れが必要なほどではないが、他のJG3体(Maokai/Sejuani/Wukong)が下方修整されるまで、Viにとっては少し苦しい状況が続きそうか。

NSのチームとしての雰囲気

試合中のNS Peterくんの笑顔

終始圧倒された内容だったけれど、NSサイドに明確なミスがあって負けたというより、DKが完璧な試合運びをしたと評するのが適切ですね。
LSB同様とても若いチームですし、2ゲームとも序盤のハメ手で不利を背負ってしまい以降のアドリブ力を試されるような展開だったので、しょうがない部分も多かったです。まずは序盤を安定させたい。その辺りは選手個人よりコーチ陣などチームスタッフも交えて修正していくべき課題でしょう。
敢えて言うなら、特にこのシリーズでは自分たちでLucian/Namiをピックすることを避けているように見えるドラフトが気になる部分ではあります。他のマッチでは出しているんですけれど。自信が無いのかZeri/Yuumiを準備してきていたのか。
とはいえ、苦しい試合の中でもリラックスした雰囲気でプレイできていたし、時折の良いプレイにはちゃんと笑顔も生まれていたのが印象的でした。


Match12 LSB vs KT

えっ、LSB勝つの?

てか……

えっ、KT負けんの?

Match12 LSB vs KT Game1

Caitlyn/Asheがオープンとなる珍しいドラフト

満を持してCaitlynが登場
少し調べたところ、これまで2試合ほどオープンの試合があり、そのいずれもピックにまでは至らなかった模様。
AsheについてはBAN常連ではあるものの、それなりの頻度で開いている。
Caitlyn/Ashe、中々両取りできるものでもないので、片方ずつ分け合う形
そうなったときどちらを取ったほうが得をするかといえば、自分はAsheかなと思う

CaitlynとAsheの比較

Caitlynは、いわゆるナミルシのようにLuxとのコンボピックが強力とされている反面、他のサポートを合わせるとややパワーダウンする印象がある。
Heimerなどと組んでも悪くはないが、Heimerそのものがあまり試合の勝利に繋がっていない傾向があるし、もう少し良いピックを探したいところ。
またCaitlyn自身のスケールについては(現状メタとされるADC群の中では)優秀な方だが、ピックする目的自体はレーンの勝利とタワープレートの獲得なので、それが可能なマッチアップに誘導できなければやや不満が残る。
今試合についてはLuxがBANされているので、既に駒落ちの状態。
(Game2ではCaitlyn/Luxを確保し、はっきりと成功している)

対するAsheは、Caitlynと違ってボットとサポート両方の可能性があるため(そう、Caitlynはサポートにいけない……はず)ドラフト自由度が高い点がまずは好印象。
また、レーンの押し込みからEのホークにより敵ジャングルをチェックするなど、序盤の有利をマップ全体に波及させられるのも利点。
トップにファイターを置くメタにおいてエンゲージ手段が用意しづらい中、ボットレーンに長射程高回転のキャッチアップツールを持てるのは、レーンの有利と合わせて一挙両得といった感がある。

KTのドラフトについて

「そこまでフック欲しい?」というのが第一感。Karmaをサポートに置いたままでもよかったのではないか。
NautilusのRでなければ止められないようなアサシンもおらず、エンゲージに不足しているわけでもない。ピールをしたいならKarmaがミカエルを持てばよく、何よりレーンの有利は確実にLSBに譲ってしまう。
サイラスが開いていればサイラスでいいじゃん序盤厳しいけどね……となるところだが、これは自分たちでBANしてしまっているし、ドラフト前半でのCaitlyn/Asheの両オープンに関して、どうしてもなし崩しでそうなったように見える。
何にせよマッチアップ有利なレーンが無くない?

試合の展開

4回スティール
~おわり~

うそうそ。
序盤はLSBが順当に有利を作って試合を運ぶものの、3つ目のドレイクをコンテストする中で判断にブレがあり、KTにテンポを渡してしまう。
そこからはLSBも粘って粘って……っていうかWillerがスティールしまくって試合を繋ぎ、とうとうエルダードラゴンのスティールまでキメて試合が爆発した。

勝ちはしたものの、こういったところにLSBの課題がはっきり現れている。
中盤以降のローテーションやコールが曖昧な部分を、KTのような老人ホームゲーミングにガチめの説教を食らってしまう流れ。
一週二週ですぐさま修正できない部分ではあるので、まだまだ伸び盛りだなと感じる一方、なんだかよく分からない試合になってしまったときに、なんだかよく分からないまま試合を勝ってしまう勢いと若さは、チームの良さとして残して欲しいとも思う。

細かいけど良かったシーン

LSB Kael フックを食らうんだけど、
ピット入り口の微妙な地形を挟んでNautilusのAAとCaitlynのWから逃れる

もう一点、

ボットでの攻防
レーナー同士の深めの殴り合いから、締めにきたLSB Willer
CaitlynをかばうNautilusにスタンを当てつつ、
HumanWはNautilusを迂回するような方向へ撃たれている
Nautilusがフラッシュで受けに行くも失敗し、Caitlynをキル

最後にもう一つ、

Azirが落ちていて、エルダーをスティールできなければゲームエンドの状況
Wukongのプレッシャーを受けて下側にポジションを移したLSB Envyy(Varus)
AsheのアローとEliseのコクーンに続いて、NautilusにVarus Rを当てる
スネアの連鎖から逃れるために左側へと寄っていくKTの各選手
結果としてLSB Willer(Elise)がSpider Eできる距離まで走り込むスペースが生まれた

シリーズ通しての所感

KTは(ベテランチームとして)必ず勝たなければならなかったGame1を落としてしまったのが本当に痛い。
中盤から相手のミスで降ってきた流れをモノにできなかったという意味でもそうだし、そもそも試合の流れをコントロールできていないのが、ジジイのつらみを感じて見ている俺の胸が痛い。

特に気になるのはBddの不調。
Game1ではやりたくもないミッドKarmaをやらされた影響か、相手に無駄なキルを献上してしまうシーンもあり、構成の差から期待できる以上に有利を渡している。Game2でもフラッシュを残してClozerにタワー下ソロキルされるなど、どうにも甘い部分が目立つ。
Game3でSyndraを持ってからはようやく温まってきたのか、試合には負けたもののAhri相手にきちんと有利を作れていたので、彼が本来のパフォーマンスを安定して発揮できるかどうかが今季KTの趨勢を左右するだろう。
ちなみにAimingは常に上手かったです。安心して見ていられますね。
Lehendsもやや不安定。ガス抜きSingedが求められているのか?

LSBはこれでBo3マッチ2勝1敗。記事執筆時点で既に行われたBRO戦にも勝利し、現在のカウントは3勝1敗となっている。
評価のはっきりしないチーム相手にラッキーな白星を重ねているだけと見ることもできるが、なるべく早く自信をつけたいルーキーチームにとっては、願ってもないほどに『流れ』が来ている。
明らかに格上の対戦相手としてT1戦とGen.G戦を残している彼らが、弾みに乗ってなにか驚くようなプレイを生み出してくれることを期待している。

もうバレてるんで言っておきますが、自分の今季推しチームはLSBです。
ファイティーン


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?