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フィールドリサーチレポートレポート_No.4 - シルバー株式会社x妄想工場 大杉和美

レポートの趣旨

YAOYA PROJECT2020では鯖江にて審査員の新山直広さんが代表を務めるTSUGIと3日間のフィールドリサーチを実施。

フィールドリサーチは「1.ものを見る」ための施設や工房の見学、「2.仕組みを知る」ための福井の事業者による講義、「3.言語化する」ためのクリエイターとの共同ワークという3つのポイントに注力し、リサーチの中で各社が目指したいブランディングの方向性を定めていきました。

参加した八尾の事業者やクリエイターは鯖江でどのようなことに気づき、またなにを発見をしたのか?それぞれの言葉でレポートとしてお届けします。

当たり前の固定観念をなくした商品づくり

ライティング:荒田 恵克

▼シルバー株式会社
http://silver-yao.co.jp/

今回のフィールドリサーチでは、前回の「ものの見方と面白がり方」を受講した時に感じ作成したレポートの表題を常に念頭におきながら見学させて頂いたため、今回のレポートも同じ表題として作成した。

見学させていただいた企業は、6色展開を取りれるやメガネの廃材をアクセサリーにするなど、従来の固定観念を無くした新たな取り組みをされている企業ばかりであったが、特に印象に残ったのは五十嵐製紙さんである。
弊社は、五十嵐製紙さんのような伝統工芸ではないが、変わらぬ製法で作り続けている点や近年その需要が徐々に減少してきており、売上UPが見込めない点など、自社が置かれている環境がよく似ているところがある。

そんな中、「自社置かれている環境」や「自社の強み」を分析し、それを活かして「紙は書くもの」から脱却した製品「Food Paper」を開発され紙の新たな可能性にチャレンジされている五十嵐製紙さんのスタイルを見学させて頂き「芯」はストーブで使うものといった先入観を捨て商品開発の視野を広げ、時代に合わせてそれを柔軟に取り入れていく必要があると感じた。

また、自社は部品製造会社と言うこともあり、今まで自社製品の付加価値やストーリー性について深く考えた事はなかったが、「Food Paper」のように、まずはその商品に興味を持って貰うことが大事であると気付かされた。

新たな自社製品を立ち上げるときに、PRを工夫したり、気になる商品と思って貰えるようなストーリー性を商品に取り入れていければと思う。

福井フィールドリサーチレポート

ライティング:大杉 和美

▼妄想工場
https://www.delusion-factory.com/

はじめての鯖江に降り立って最初に感じたのは「思ったより遥かに田舎だ」ということでした。これは悪口ではありません。鯖江のモノコトは東京にいてもたくさん触れる機会があります。「こんなに離れた場所にまで情報が来るのだから賑やかな街なんだろう」と勝手にイメージが膨らんでいましたが、実際に目にした鯖江の街はいわゆる『地方の街』であり、「ここからあれほどのモノコトが生まれていたのか」という驚きからでた感想でした。ひとえに『鯖江でモノコトを生み出してきた人たちの努力』と『地域としてのブランディングの成功』があるからだと今回のフィールドリサーチで理解しました。

そんなフィールドリサーチでは『3つの気付き』がありました。

1つ目は『明確な危機感』です。今回お話しを伺った方々は『何がどう危機なのか』『自社(自分)が何をすべきなのか』を明確にイメージしていました。漠然とした不安ではないから『明確なゴール』を立てることができます。ゴールがあれば、そこに向かってチャレンジをしやすくなります。

2つ目は『チャレンジを続けること』です。ゴールが明確だからといってチャレンジがすぐに成功するとは限りません。ただ、ずっと同じ道を走っていれば誰かが気付きます。声をかけたり、応援をしてくれる人も現れます。今回紹介していただいたモノやコトはそういった関係から生まれているのだと感じました。

3つ目は『おもしろい場、ヒトモノコト』です。今回お話を伺った方々は己の考えのみで押し進むのではなく、時代の流れを敏感に感じて舵取りをしていました。そのブレない軸を持ちつつも柔軟性のあるチャレンジが鯖江を『おもしろい場』にし、そのことを『おもしろがるヒト』を呼び寄せ、そこから『おもしろいモノコト』が生まれています。これが連鎖して、いまの『おもしろい鯖江』をつくっているのだと思います。

最後に、今回一緒にフィールドリサーチをしていてYAOYA PROJECTに参加している企業のみなさんも『おもしろい』を生み出せる方々だと感じています。YAOYA PROJECTという場でチャレンジする企業、それをおもしろいと感じてアイデアを出したクリエイター、それらをサポートしてくれる八尾市やロフトワークのみなさま。ここから『おもしろいモノ』が生まれ、そのモノが『おもしろいコト』を生み出し、八尾がより『おもしろい場』に変わっていくことを願いつつ、自身もその一員として邁進していきたいと思います。

YAOYA PROJECTはフィールドリサーチを経て、いよいよプロダクト開発が始まりました!

今後もnoteなどでプロジェクトの進行をお知らせしていきますのでお楽しみにどうぞ!

YAOYA PROJECT2020 フィールドリサーチ


▼訪問・講義でのご協力先(敬称略・五十音順)

・ataW
https://ata-w.jp/
・五十嵐製紙
http://www.wagamiya.com/pro/in…
・うるしの里会館
https://www.echizen.or.jp/urushinosatokaikan
・エーリンクサービス
https://www.a-linkservices.com/
・SCC
https://sabae.cc/facility/
・KISSO
http://kisso.co.jp/
・錦古里漆器店
https://sabae-job.jp/kinkori-shikki/
・漆琳堂
https://shitsurindo.com/
・TSUGI
https://tsugilab.com/
・TOURISTORE
https://touristore.jp/
・PARK
https://www.parksabae.com/
・Hacoa
https://www.hacoa.com/
・森ハウス
https://liverty-house.com/directories/morihouse

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