「VIVE FlowでWebXR」について手短に

こんにちは。やのせん(@yanosen_jp)です。前から気になっていた、VIVE Flowを買いましたので、WebXR周りのことも含めて、簡単に体験談を書きます。

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参考になる記事

VIVE公式サイト https://summit.vive.com/jp/product/vive-flow/overview/
よくまとまった製品レビュー https://note.com/solight/n/nec3e59f97bd9

UnityでVIVE用アプリを作る 
・SDKの設定関係 https://zenn.dev/nakashun/articles/74fd01fc57175d
・入力関係 https://zenn.dev/nakashun/articles/9b9660905f44f6
・ハンドトラッキングが使える?! 
 https://twitter.com/saitamasaitama/status/1464556159512113152?s=20

自分で使ってみて

正直、上の記事がどれも素晴らしいので自分が書くことがほとんどなくなってしまったのですが、しばらく使ってみて感じたことを書いてみます。

1) 軽いは正義
VIVE Flow, 189gなんでメチャクチャ軽い、という程じゃないのですが(メガネの標準的な重さは30g)、Quest2(503g)よりは相当軽いですし、メガネが無い分だけ楽、というのはあります。私は視力かなり悪い上に老眼も入ってるので心配だったのですが、Flowのピント調整機能で対応できました。これからのHMDは機能だけでなく軽さも追求すべきですね。

実際に使い始めるまでは考えてなかったのですが、同じことをQuest2とVIVE Flowでする場合でも、VIVE Flowの方が長く使っていられるんですよね。ここは個人差が大きいところだと思いますが、自分の場合、Quest2を使っていると「疲れるから、早く終わらせたい」という気持ちが常にどこかあるんですが、Flowではあまり感じないです。軽いだけでなく、締め付けてないのも良いのだと思います。

2)中身はほぼVIVE Focus

VIVE Flowに搭載されたSoCはSnapdragon XR1らしいですが、性能的、中身的にはFIVE Focus(無印)に近いようです。

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マイナーなデバイスだったので、私以外に持ってる人は少ないかもしれませんが、、。インサイドアウトカメラのデザインもそっくりです。あと、「中身が同じ」というのは、VIVE Focus向けのアプリが動くんですね。Last Labyrinthとか。開発も、VIVE Focusと同じようにVIVE Waveを使います。

3)Firefox Realityが動く

Firefox Realityは上記のVIVE Focusにもあったんですが、かなり不安定で、QuestやPicoのものに比べると不便でした。VIVE FlowのFirefox Realityは12.3が入ってますが、今の所、安定して使えてます。ただし重いです。Mozilla Hubsを複数名で使ったときは、7名くらい入ると、ほぼ動かなくなりました。

 また、dアニメなど、一部の動画サイトを開くとフリーズすることもあります。さらに、Netflixの多くのコンテンツが見れません(ストリーミング再生に対応していないと出る)。なので、動画を見るときにはスマホからのキャストを使うことも多いです。ただ、キャストが微妙に不安定でデバイスを再起動することが結構多いのに困ってます。

4)スマホコントローラーがダメ

VIVE Flowにはコントローラーが付属しないため、スマホをコントローラーとして使うのですが、これが使いづらいです。

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上の図で1がVIVEメニューボタン、3がアプリのMenu、2がTriggerで4がPrimary2DAxisClick(上記「入力関係」記事参照)、つまり3DOFコントローラーのタッチパッドのクリックに相当するらしいです。

一方、WebXR SamplesのController Stateのサンプルを実行しながら、2か4のボタンを軽く指を動かしながら触ると、どうやらタッチの状態になって、タッチパッドの触っている位置(Primary2DAxis)を取っているように見えるのですが、いまひとつわかりません。Mozilla Hubs内では、タッチパッドのタッチの位置によって方向転換などができるのですが、Flowコントローラーのタッチはうまく取ってくれないようです。

結論

以上、色々と問題のあるVIVE Flowですが、「HMDが軽くなってメガネと変わらなくなった未来」の一歩手前を体験したい人にはお勧めできます。特に、動画視聴することが多い人には有用性高いと思います。逆にVR=ゲーム、という人は止めておいた方がよいかもしれません。



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