見出し画像

きみには見えているか?私の見ている幻が

思うに私は彼女との未来に思いを馳せるばかりで、目の前にいる彼女と、いまその瞬間を共有できていなかったのではないかと思う。そして、彼女もおそらく、そうだったのだと思う。私たちは、過去と未来に囚われていた。とうに終わったはずの過去を思い悩み、未だ訪れていない未来を恐れていた。

ここから先は

1,302字
この記事のみ ¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?