コミックと図解でわかる 道は開ける
1. 緒言
この本は、D・カーネギーの『道は開ける』をコミック版にして、非常にわかりやすくした本である。D・カーネギーと言えば、『人を動かす』が非常に有名で、知っている人も多いのではないだろうか。
私自身は、『人を動かす』は読んだが、オリジナル版の『道は開ける』は読んだことが無かったので、今回コミック版を見つけたので手を取って読んでみた。読んだ感想としては、非常に面白く且つわかりやすく描かれていたので非常に勉強になった。本書で学んだことはすぐにアウトプットして『スキル』を獲得していきたい。
それでは、早速紹介していこう。
2. 【第1章 悩みに向き合う】
主人公の山田サチは美容師で、元々勤続していた店舗から別の店舗にチーフとして配属された。しかし、上手く店舗のスタッフたちと馴染めず、初日から失敗を連発してしまい、落ち込んでしまう。
そんな時、別店舗への配属を要請したオーナーが様子を見にやってくる。そして、山田にD・カーネギーの言葉でアドバイスを送る。その言葉が、「覆水盆に返らず」つまり、【過去のことを悩んでも仕方がない】という原則を伝えた。一度起きてしまった失敗をいつまで悔やんでいても無駄であり、失敗から改善策を学び、失敗を捨ててしまおうというものだ。
次に、【些細なことにこだわっていては、大事なことを優先できない】という原則だ。優先すべきこと以外に時間を浪費してしまっては、人生という有限の時間を無駄にしてしまい、小事で心を乱さないように気を付ける。
最後に、【悩みを断ち切るために、それが起こる確率を考える】。カーネギーは、「悩みや不幸の大部分は想像の産物であり、現実のものではないと」述べている。例えば、飛行機が落ちる確率や電車が事故を起こす確率を数字にしてみると、その確率の低さから心配事は減るだろう。
3. 【第2章 悩みの原因を知る】
店舗の新入社員 藤川や客の鈴木は失敗ばかりして、自分に嫌悪感を抱く。そんな時、鈴木は夫との喧嘩のストレスから駄々をこねる自分の子供に強く当たってしまう。過去の自身の決断を悔やんで、悩みを吐露する鈴木にカットを担当していた店長が自身の過去について語り出す。元々は好きで美容師になったのではなく、就職してからの1, 2年は後悔していたと。しかし、「1日の区切りで生きる」という言葉を教えてもらってからは思考が変化し、そのおかげで自分があることをやんわりと伝えた。
【1日の区切りで区切る】過去は絶対に変えられないので、1章でも述べたようにいつまで悔やんでいても無駄なのだ。それよりも、未来を良い方向に変えられる努力をするべきだと、カーネギーは述べている。
同時に、悩みがある時は視点を変えて、【自分が恵まれている部分を見直そう】とし、自分がどれだけ幸せに気づくことができればなポジティブな思考でいられる。
4. 【第3章 悩みを分析する】
スタッフの松岡のお父さんにガンが発症したと聞かされる。松岡は自分に何ができるかがわからなくなり、途方に暮れてしまう。お店に電話をした松岡はオーナーから「悩んでいることを把握すること」、「自分がその悩みに対してどんな行動がとれるかを考えること」この2点についてアドバイスをもらい、実行する。松岡の父のガンは問題なく、松岡自身も成長することができた。
人は、「困難な問題に直面する」と「考えること」を放棄しがちである。その問題を解決するためにはまず「疑問文で紙に書き出すこと」が重要である。書き出すことで問題を明確にすることができるだけでなく、そこに「問い」を生み出すことができるためである。問いを深堀していけば、問題を解決する糸口が見えてくるはずだ。しかし、時には解決が難しいということに直面することもあるだろう。そんな時は、その「不可能」をより具体的にして問いを深めていく事で、新たな切り口からの解決策が見つかるかもしれない。
上記のように、【悩みを分析する】ことで「自分が何に悩んでいるのか」、その悩みに対して「どのような行動がとれるのか」が分かるようになる。
5. 【第4章 近くの幸せに気づく】
山田が異動してから半年が経っていた。未だに、1つ後輩の杏だけは苦手で、あまりコミュニケーションが取れないでいた。一方で、杏自身も山田が新規客の定着率が高いことをうらやましく思っていた。
ある日、客から山田が褒められているのを目の当たりにして、山田に対して足をかけて転倒させる意地悪を働く。控室で山田と藤川がその件で話しているのを、たまたま控室に来た杏は部屋には入らず、ドアの向こう側で盗み聞きをしていた。山田は怒ると思いきや、仕返しをしたとして、杏は変わらないだろうと考えており、それよりも信頼されるために時間を使いたいと。その後、杏はその件に関して謝罪し、以前よりは少しは関係も和らいだようだ。
人にされたことに対し、反撃したくなるのが人間である。しかし、それでは反撃に反撃を重ねて収拾がつかなくなってしまう。それよりも、されたことを忘れられるぐらい別のことに熱中して【気を紛らわせる】のが良い。
また、他人に良いことをするとどうしてもその見返りを求めてしまう。そうではなく、自分の良い行いに対しての【見返りは求めない】ことで平常心を保つことが出来る。もし、相手から感謝された場合は「謙遜せずに素直に受け取ってあげる」のが相手の為にもなる。この相手の感謝を受け取るべきというのは、(株)DIVの『マコなり社長』も現況されている。URLを添付しておくので、ぜひ一度視聴して頂きたい。
https://www.youtube.com/watch?v=pGhgELw7mIY
別の表現として、「Give & Give」と表現している著書もある。このマインドはしっかりと覚えておこう。
6. 【第5章 批判を気にしない】
店長はエリアマネージャーに抜擢された。その一方で、あまり快く思っていない人たちもいた。本当に自分なんかに務まるのか不安に思っていた時に、オーナーから、「批判をされるということは【うらやましい】という気持ちの裏返しで、周りから認められているからこそ発生するものだから胸を張れ」というアドバイスを受ける。そして、店長はエリアマネージャーを務めることを決心する。
不当に非難されることは色んな場面で起こるのではないだろうか。そんな時は、【賛辞の裏返し】であり、「認められている」と考えれば怒りも起こらないだろう。
他人からの批判ばかり気にしていたら本当に自分がやりたいことができなくなってしまう。「絶対無理」、「できっこない」このような言葉を浴びせる人たちは【ドリームキラー】と呼ばれる。
TEDで自身の体験談・想いを語った(株)植松電機の『植松 努』氏は小さい頃からロケットを作りたいという夢を抱いていたが、学校の先生からは「絶対無理」と言われたそうだ。それでも自分の夢を叶えるために努力し続けた結果、ロケットの研究に携わることができたと述べている。詳細は、植松氏のスピーチを観て頂きたい。ドリームキラーに負けず、本当にやりたいことには【自身の想いを真っ直ぐに貫く】ことが大事である。諦めず、最善を尽くせばきっと結果は向こうからやってくる。植松氏のスピーチに関して、URLを添付しておくので、絶対に1回は観て頂きたい。
https://www.youtube.com/watch?v=gBumdOWWMhY
7. 【他人ではなく自分を変える】
【自分が変わることができれば、周りも良い方向に変わる。】一度に自分の悪い点全てを変えることは難しい。なので、ゆっくり時間をかけて一つずつ変えていけば確実に状況は好転するだろう。
時には、どうしても不可避なことも出てくるだろう。そんな時は、無理に変えようとするのではなく、【順応させる】ことも一つの手段として頭の片隅に置いておいてもらいたい。
日頃から、【ポジティブなことに目を向けること】を意識して生活しよう。そうすれば自身の心は希望や幸せで満たされ、全てにおいて今まで以上のエネルギーが発揮できる。また、ポジティブなことに目を向ける一方で、【ネガティブなことは見ない】ように心がけることも大切である。例えば、テレビを見ていると芸能人の不倫やスキャンダルなどネガティブな情報を得てしまう。『7つの習慣』にも記載されているように、人間には【関心の輪】と【影響の輪】があり、関心の輪「だけ」を広げすぎるのは望ましくない。自分が影響を及ぼせることに対して、影響の輪と関心の輪を広げるように心がけよう。そうすることで、今までの自分が嘘のようにレベルアップをすることができる。
8. 最後に
この本を読んで私自身も改めて勉強する点が多々あった。このようなマインドセットを持ち、努力していく事で、早ければ半年や1年で今まで見ていた世界とは全く新しい世界が目の前に広がるだろう。ゲームで言えば、レベル10から70以上には上がるはずだ。
私も夢を叶えられるように今後も邁進していく。
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