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【屋根の専門家が解説】豪雪地帯で行うべき雪対策とは?

近年、これまでの予想を上回る積雪が発生したというニュースを多く耳にします。
雪の多い地域では特に、予想を上回る積雪が発生してもあわてることのないように、雪の対策をしておくことが大切です。
そこで今回は、豪雪地帯でよく行われている具体的な雪対策を解説していきます。

この記事のまとめ

【新築・既築別】具体的な雪対策

雪対策は、基本的に新築時にのみ可能なものと、建築後でも可能なものがあります。

①新築時にできる雪対策

屋根には雪対策に適した形のものがあります。
新築時は屋根の形を自由に選ぶことができるため、以下のような形の屋根を選ぶことで、雪対策をすることができます。

・無落雪屋根
無落雪屋根とは、屋根に積もった雪が3層になり、新雪が外気の温度を遮断して、新雪の下がゆっくり融けるという仕組みになっています。雪を地面に落とさずに溶かせるため、除雪や雪下ろしの負担が軽減されるメリットがあります。

・落雪屋根
落雪屋根とは、勾配を急にするなどして、あえて雪が落ちやすいようにしたものです。
屋根の上に雪が溜まることなく落ちていくので、雪下ろしの手間やコストは掛かりませんが、雪が落ちても問題が無いスペースが必要になります。

②新築・既築問わずできる雪対策

すでに建てられている住宅の場合、当然ながら屋根の形状を変更することは難しいです。
この場合は、新築も同様ですが、異常を早めに見つけることと、新たな機能を追加することで雪対策をおこないます。

・冬になる前や春先の定期的な屋根点検
大雪の予測は極めて難しいため、天気予報を見てから本格的な雪対策を行うのでは手遅れになってしまうことも。
冬になる前、多く雪が降った年の春先など、屋根に劣化、傷みが発生していないか確認しておきましょう。

雪止めの設置 
屋根からの落雪を防ぐには、「雪止め」の設置が有効です。
具体的には、以下の道具を設置して対策をおこないます。

・雪止め金具
雪止め金具は市販されており、素材や形も多種多様。屋根の種類によっては設置できない場合もあるため、屋根に合った雪止め金具を選ぶことが大切です。雪止め金具の主な種類としては主に「扇形」「羽根つき」「アングルタイプ」があります。
アングルタイプは、金具同士の隙間を長い棒状の金具を取り付けて埋めるため、他の2つと比べて落雪を防止する効果が高いです。

・雪止めネット
雪止めネットは、屋根の一部に金属でできたネットを固定し、雪が地面に落ちないようにするストッパーの役割があります。設置の際の注意点として、屋根に太陽光発電パネルを設置している場合、高さが低い雪止めネットでは効果が期待できません。太陽光発電パネルよりも高いかどうか事前に確認しておきましょう。

・雪止めフェンス
鉄骨でできた丈夫な雪止めフェンスは、屋根からの落雪の越境を防止してくれます。積雪の多いエリアでは、歩道や駐車場に隣接した建物の横、隣の住宅との間などのように、屋根からの落雪を阻止したいエリアなどの境目に設置する傾向があります。

・落雪ストップ(屋根の森オススメ)
雪の多い地域の落雪防止装置で特にオススメしたいのが「落雪ストップ」です。
雪と空気、昼と夜の温度差を利用して積もった雪を溶かして除雪することができます。
メンテナンスも楽なので、これから雪止め設置を考えているようでしたら、検討をオススメします。
(落雪ストップ詳細はコチラ)
https://www.morikawara-yane.com/recommend/reco005/

・冬になる前の雪囲い(落雪屋根の場合)
積雪量の多い地域では、窓や玄関周りに雪囲いを設置する場合もあります。落雪屋根の場合、屋根から雪が落ちてお家の出入口を塞いでしまうことも。そのため、窓や玄関に雪が積もらないように雪囲いを設置しておくと良いでしょう。道路に面している場合は、車両走行時の雪の飛び跳ねから家、庭木を守る対策としても有効です。

ここまで、いくつかの雪対策を紹介しましたが、実施にあたっては、周囲への十分な配慮が必要です。
落雪させる場合、ご自宅の周辺に人通りや置かれているものが無いかなど、細心の注意を払うようにしましょう。

まとめ


いかがだったでしょうか。
雪対策は大丈夫だろうと安易に考えず、事前にしっかりと備えることが基本です。
新しく家を建てる際は、新築時から取り入れておくと安全面や快適性を高め、家を長持ちさせてくれるメリットもあります。
雪対策にはさまざまな方法があるため、ご自宅の立地条件や屋根の構造に合わせて、対策を考えてみてください。


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