THE HISTORY OF HIPHOP Vol.1
・概要-謝辞
Vol.1 はThe Bridge Wars〜HIPHOPの飛躍と変化までです
この記事は、以下のShama Station様の動画 [HIPHOPの歴史] のメモを元にしております。そのメモに個人的に調べた注釈を付け加えたものとなります。
この場において日頃参考にさせて頂いている、Shama Station様に心より感謝申し上げます。
・The Bridge Wars
South BronxとQueensbridge 、どちらがHIPHOPの生まれた場所かを争うビーフである(1985-1988)
「South Bronx；Boogie Down Productionsを代表するアーティスト"KRS-One"
“Criminal Minded”- by Boogie Down Productions (1987)」
VS
「Queensbridge；Juice Crewを代表するアーティスト"DJ Marley Marl"と"MC Shan"」
VS
そして、それがNYでの、ギャングスタラップが始まるきっかけになる（ギャングスタラップの本当の始まりはNYではない）
(4)ビーフもどんどんと盛り上がり人気絶頂だったが、Boogie Down ProductionsのDJ Scott La Rock が(1962-1987) 銃殺されることで、Rapper同士の争いはやめてルーツを思い出して団結しようとする。
以降に様々なグループが誕生する
・Native Tongues
(5)平和主義のユニット Native Tongues
・De La Soul
Native Tongue から派生したオタクっぽいDe La Soul
Spiderman の音楽で使われていた曲
・A Tribe Called Quest
愛に溢れる A Tribe Called Quest が輩出
・MC Lyte
また初の女性ソロラッパー MC Lyteなど
HIPHOPは荒々しくなくてはいけないと言うスタイルを打ちこわした
・Eric B. & Rakim
Rakimは特に、
１ メロディーに合わせて這うようにRapする、フローと言う概念を打ち出す。(Rapするときに強弱やリズムをつける事で、今ではLil Baby やGunnaが代表）
２ 意識的で、人に考えさせる内容のコンシャスラップを始める（今でいう J.Cole, Kendrick Lamar）
この2人によりLyric の濃さや質が格段に上がった
“I Ain’t No Joke ” (1987)- Eric B. & Rakim
(10)Rakim は現在でも、偉大なMCの一人と呼ばれ、ASAP Rocky の本名の元にもなっている。
余談Beefはウェンディーズが広告で、マックのハンバーガーに対して
Where is the beef??
と皮肉った事から生まれたスラングである。おもろすぎるwww
・高度HIPHOP成長期
・NY大停電
1977年クリスマスと呼ばれるNYの大停電が起こり、DJマシーンが大量に盗まれる。それにより、DJが街中に大量生産される。（パクったのはGrandmaster Flash やDJ Kool Hercに憧れたゲトーの連中である）
このおかげで目立ち出した彼らの活動は、世間からRapと呼ばれるようになる。
1970年代後半、James Brown のFUNKの勢いが一旦下がり、ジョージ・クリントンのP-FUNKがピークを迎える。
(James Brownが機材の進歩についていけなかった説とか)
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ここで２つの転機が訪れる。
・”Rapper’s Delight”
１、超人気歌手 Sylvia Robinsonが、ブロンクスのストリートで、Rapというものが流行っていると耳に挟む。そしてそこらへんのRapできる人を集めて、The Sugarhill Gang を結成させ、”Rapper’s Delight” がレコードされる。-1979
これは初めてレコード化されたHIPHOP曲である。HIPHOPは公園やストリートでDJやMCが即興で作り出すその場限りの音楽の為、レコード化することに反対する意見もあったが、この曲はHIPHOPとして初めて大衆的なヒットを記録し、ビルボードのPOPチャート36位に入る。
これは、HIPHOPの存在がNY以外の地域にも知れ渡るきっかけとなったのである。
・“Rapture”
2つ目の転機として、当時大人気だったグループ、Blondieが曲で
Grandmaster Flashと Fab 5 Freddy の名前を引用した、
“Rapture” –Blondie 1981 をリリース。
ディスコ、FUNK、HIPHOPの要素を取り込んだ曲で、ビルボード１位となりMTVでMVが流れた。それによりラップの存在が知れ渡る。
(MTV (1981 8/1 〜)；が放映開始する。１番の影響力を持ってた、ラジオ、テレビ番組 ロックの放映が多く、Michael Jacksonですら出れないぐらい黒人音楽を毛嫌いしていた。)
・クラックの蔓延
この頃(1981)を境に、安くて中毒性の高いドラッグであるクラックが、LA周辺からゲトーを中心として全米に蔓延する。（政府が意図的に持ち込んだとされる/クラックはコカインを固形にしたもの）そして、人や街がおかしくなり、黒人コミュニティーが崩壊する。
クラックの蔓延を受け、大統領が薬物を厳罰化したため、逮捕者が続出する
↓
一度逮捕されると、前科により職につけない黒人が増える。（1983年には黒人の失業率が21%にも）
↓
ただし生活費を稼ぐために、子供も大人もドラッグを売り捌くしかない
↓
また逮捕される。
この悪循環から出られなかった為、街は逮捕者と中毒者ばかりになる。奴隷制以降、黒人の第二の暗黒時代である。
ここで、HIPHOPが曲を通じて、ゲトーの状況を伝え、助けを求めるためのストーリーテリングの媒体となる。
“The Message” -Grandmaster Flash and the Furious Five
これがラジオでかかったことで、政府に見捨てられたブロンクスが本当にやばい状況だと、知れ渡る。
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“Planet Rock” -Afrika Bambaataa
HIPHOPとテクノを合わせた曲で、HIPHOPに他の音楽の特徴が取り込まれるようになる。今でもトラップで使われている、TR-808というマシンが使われている。
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ここまでがOld School と呼ばれていた。
HIPHOPが徐々に台頭し、ようやくドラッグではなく音楽で稼げ得るような人も出てくるのである。
・HIPHOPの飛躍と変化
・Micheal Jackson
KING OF POP
1958 インディアナ州で６男として生まれ、
幼少期は兄弟で、Jackson 5 として活動をしていた。後のBackstreet BoysやOne Directionのようなボーイズバンドの先駆けとなり、初めて白人の人気を集めた黒人アイドルと言われる。
1968 10歳でボビーテイラーによりモータウン・レコードと契約
1969 11歳にも関わらず"I want you Back"で全米1位 "ABC"ではBeatlesの"Let It Be"を抜いて1位に"The Love You Save""I'll Be There" デビュー４作品全て全米1位に。
1978 ミュージック映画The Wiz の撮影で歌手クインシー・ジョーンズに知り合い、プロデューサーに迎え、アルバムOff The Wallをリリース。アルバム中4曲が全米チャートTOP10に入る史上初の快挙を成し遂げる。
これを機にソロデビュー。
1982 2枚目のソロアルバムThrillerを発表
1983 自身最大のヒットシングルとなる"Billie Jean"を発表Moon Walkを披露し話題を呼んだ。
10分以上のショートフィルム"Thriller"はMVの常識を覆した。そしてアルバム「Thriller」は史上一売れたアルバムとしてギネスに登録されている。
1984 ペプシのCM撮影で後頭部を怪我し、後の何度もの整形手術に手を出すきっかけになった。
1991 アルバム「Dangerous」を発表
"Black Or White"の人種の壁を乗り越えようとする歌詞が多くの人に受け入れられ20ヶ国のチャートで1位を獲得。
1993 スーパーボールのハーフタイムショーに出演 視聴率を上げる為だったが、彼以降有名アーティストが起用されるように
2001 史上最年少でロックの殿堂入り。
(4大音楽賞の1つで、オハイオ州にあるRock and Roll Hall of Fameというミュージアムに展示される事。他の３つの賞は、Billboard Music Awards/ American Music Awards/ Grammy Awards)
同年、アルバム「Invincible」を発表。
2008 ベスト・アルバム『King Of Pop』を発表。
2009 最後のツアー『THIS IS IT』を行うと発表。
2009 6/25 自宅で心肺停止状態で死亡
専属の医師による他殺が疑われ、医師が逮捕されている。
この時代、MJがブレイクダンスからヒントを得たMoonwalkを披露したため、ブレイクダンス、ロッキンが流行る
・World Class Wreckin’ Cru
②DreがLAのエレクトロ音楽グループ World Class Wreckin’ Cru のプロデューサー、DJとして活動を開始
（DreがN.W.Aに所属する前に入っていたグループで、Yellaも在籍していた）
ナイトクラブのオーナーであったLonzoの元でDJをしていたYellaがLonzoの目を盗んでDreにDJをさせたところ場が湧いたらしい
"Surgery" オリエンタルさを含んだスペイシーなサウンドにコズミックなコスリが飛び込む痛快なサウンド。その上をFLOWする、ややルーズなスタイルがトリップ感を捻出する。この時外科医の格好をしているのがDre。
・Prince
どのジャンルにも分類できない様な変化自在のアーティスト
・作詞作曲、演奏を全て自分でこなし、そのスキルもトップクラスである。
・前に紹介してるJames Brown, George Clinton, Jimi Hendrixから影響を受けている。ミネアポリス・サウンドの発明者
1958 生まれ(マドンナ,MJと同じ年生まれ）
1984 自伝映画のサントラでPFUNKに影響を受けた、purple rainを公開して代表曲になる。そこまでは黒人音楽の分野にいたが、急にロックで頭角を現してきた イメージカラーの紫は以前からのもの
2004 ビヨンセとグラミー賞に出演
2007 スーパーボウルハーフタイムショーに出演
2016 鎮痛剤の過剰摂取により逝去
2Pacはこの時まだ高校生であった
HIPHOPのファッションは派手な着飾りで方向性もまだ決まってなかった 〜1984（画像はGrand Master Flash and Furious 5)
ここでファッションに違いを見せつけて登場したのがRun-DMC 彼らは観客と同じような、ストリートできているのと同じ服装を着てステージに出ていった。時代の中では型破りな一見するとやばいやつらであった。
・Run-D.M.C.
まだHIPHOPのファッションが定まっていない時代、普段着の様なストリートウェアでステージに上った事で、ストリートファッションを築いたアーティスト。
フェドーラ帽もその１つ。
Adidasがストリートの象徴になったのは彼らの功績である。Adidasの靴を紐無しで履くスタイルは、D.M.C.が買ったばかりのスニーカーをすぐ見せびらかしたくて、そのまま履いたのが初めらしい笑
NYC出身で、ロックとヒップホップを融合させたスタイルで、HIPHOPを広めた。
ジョゼフ "Run" シモンズ ：MC
ダリル "D.M.C." マクダニエルズ：MC
ジャム・マスター・ジェイ：DJ
1984 ファーストアルバム 「Run-DMC」はミリオンヒットし、HIPHOPで初のゴールド・ディスクを獲得
1986 Walk This Way (ft. Aerosmith) ” Run-D.M.C.
全米4位 これがラジオでかかったし、MTVで取り上げられて、世界に広まった。
この成功を受けて、MTVがラップ専用のYo! MTV Rapsを開始
1988 Fab 5 Freddy がラッパー達を掘り下げていく番組で
ラッパーが芸能人のように扱われる
2002 ジャム・マスター・ジェイが射殺されることで解散しなくてはいけない最期
2009 ロックの殿堂入りを果たす
(授賞式ではエミネムがスピーチ、彼らに敬意を示し
黒のフェドーラ帽に黒のレザージャケットにシャツ、パンツであった。)
以下の動画は2020グラミーでのパフォーマンス
・Madonna
Madonna
世界で最も売れた女性アーティスト MJやPrinceと同じ1958年生まれ
1978 20歳で35ドルを手にデトロイトから一人NYへ渡る。タイムズスクエアで「私はこの世界で神よりも有名になる」と心に誓う。
1982 ダウンタウンにて無名のときに作られたデモテープ『Everybody』でSire Records(Wanar傘下)と契約 ソロデビュー
1983／Madonna
『Holiday』、『Borderline』、『Lucky Star』が連続ヒット
1984／Like a Virgin
売り上げ枚数は2,100万枚を突破
『Like a Virgin』は全米のシングル・チャートで初の第１位
1986 True Blue
28カ国で１位 ギネス世界記録に認定
2012 Super bowl Half Time Show
Madonnaの他、LMFAO、Nicki Minaj、M.I.A.、CeeLo Greenが出演する
めっちゃ年下の人と付き合ったり、LGBTのパレードでバイセクシャルの女性アーティストとキスしたり、皿一杯のウィードをインスタにあげたり、
62歳でもTonight Showで尻を出したり、話題を呼ぶ行動がおおい
プリンスが改宗してセクシャル路線を脱退した際、
「後はマドンナに任せるよ」といったのも納得
・Def Jam recordings
これからアーティストの事を調べていくにあたり、何度でも耳にするであろうレーベル。それだけ多くの才能を発掘してきたと言う事である。
・後に世界で最も影響力のあるプロデューサーの一人と言われるリックルービン
・Run-DMCのメンバーの１人であるジョセフシモンズの兄、ラッセルシモンズ
この二人が共にDef Jam Recordingsを設立する。
1984年大学の寮にあった部屋から名前を取り設立される。
スローガンは「HIPHOPを世界に認めさせる」事。
主にHIPHOPとR＆Bを主体としており、多角的な視点から流行を生み出してきた。
今では傘下のレーベルも増え、幅広い分野に広がっている。
③記念すべき第１契約アーティストであり、初っ端から掘り当てた宝のような、
LL Cool J
Bestie Boys
Public Enemy
JAY-Z
NAS
Alessia Cara
Alesso
EPMD
Redman
Warren G
Method Man（Wu-Tang Clan）
そしてDef Jam 以外のレーベルではあるものの、彼らの別会社Rush Communicationsからは、RUN-D.M.C.、DJ Jazzy Jeff & the Fresh Prince (Will Smith )、Kurtis Blowらが輩出されている
他にもKanye や Rihannaなど、数多くのアーティストを発掘してきたレーベルである。
・LL Cool J
「Ladies Love Cool James」の略である。
バラード調のラブソングをHIPHOPに取り入れた曲で女性から愛されるアーティストであった。(今でいうDrakeみたいな感じ)
1968年生まれ、Run DMCと同じくクイーンズ出身で身長187cmのムキムキマン
9歳でラップに目覚め、レコード会社にデモテープを送り出す。その結果、DefJamに所属するBeastie BoysのKing Out Rockが彼の才能に気づき
1984 16歳でシングルデビュー “I Need A Beat”
1stアルバム Radio はDefJam初のプラチナディスク
2stアルバム中の“I Need Love” がヒット。
S.W.A.T. Charlie‘s Angelなど30本以上の映画にも出演している
アパレル James Todd Smithも立ち上げている
以降のアーティストにも多大な影響を与えており、以下の動画はLL Cool J の曲を共に歌うエミネムの様子
・Beastie Boys
元々パンクバンドだったが、ラッパーに転身し、白人の若者をHIPHOPに巻き込んだ事で有名。Def JamRocodsのリックルーピン曰く、「HIPHOPを郊外に持ち出した」のである。
マイクD (MC・ドラム)
キング・アドロット (MC・ギター)
MCA (MC・ベース)
1983 Cooky Pussで地元でヒット
HIPHOPに移行し、女性ドラマーが脱退し3人に
DJとして、当時大学生のリックルーピンを雇う
1985 Madonnaのツアーサポートをする
Run-DMCや、Whidini、LL Cool Jとツアーをする
1986 「Licensed to Ⅲ」 Beastie Boys
“(You Gotta) Fight for your Right (To Party!)”
ビルボードUS 1位と大ヒットしたロック×ラップのアルバムでアメリカだけでなく世界的に有名に。
ロックからのサンプリングもあり、多くの白人ファンを巻き込んだ。有名になるには、ロックを絡めて、ラジオで流してもらうのが大切だったのである。
「このアルバムカバーはEminemがKamikazeでオマージュしている！！」
1987 世界ツアーを行う
1988 Capitol Records に移行する
「Paul’s Boutique」
1990年代に自分たちのブランドX-Largeを立ち上げ
さまざまなストリートファッションスタイルを確立した
2012 ロックの殿堂入りをした3組目のラップグループに
MCAことアダム・ヤウクが癌で死去
2022 ドキュメンタリーが作られる
・Public Enemy
NY出身の社会派HIPHOPグループ。政府などの権威を批判する歌詞や、アメリカの政治・社会問題に言及することで有名。
1982 DefJamの元で結成する。
1990 3rdアルバムでは救急車が黒人地区においては、白人地区よりも遅く到着することを批判した"911 is a Joke"など
・グループの中心のラッパー,チャックD
・サングラスと首から大きな時計をぶら下げ、コミカルな雰囲気のフレイヴァー・フレイヴ、
・DJのターミネーターX、
・スポークスマン的立場であるプロフェッサー・グリフで構成されている。
2013 ロックの殿堂入り
・Capitol Records
⑴ロサンゼルス市ハリウッドにあるレコードレーベルでUniversal Music Group の傘下である。
⑵建物は積み重ねられたレコード版をイメージしており、屋上に立つものはレコードの針を表す
契約アーティストは
⑶The Beatles
⑷Beastie Boys (元Def Jam)
⑸Queen
⑹Katy Perry
⑺Coldplay
⑻Lil Baby
⑼Sam Smith
⑽Jennifer Lopez
などである。
・Uptown Records
(1) 1986 Def JamでRussell Simmonsの元で働いていた、Andre・Harrellが立ち上げたレーベルで、R&BとHIPHOPを主体としている。
(2) HarrellはNYのブロンクスで生まれ、80年代初期のヒップホップ・デュオ DR.JECKYLL & MR.HYDEとして音楽キャリアをスタート。
後にBad Boyを立ち上げる Puff Daddyをインターンとして雇う。
契約アーティスト
(3)Jodeci
(4)Notorious B.I.G
(5)Puff Daddy
(6) Andre HarrellとPuff Daddy
(7) Mary J.Blige
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