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東京

東京は好きだ。
雪みたいな非日常にも、パニックを堪えて秩序を作るところなんかも好きだ。
(そして、駅員さんたちは今回も東京のヒーローであり続けてくれた)

大雪が昨日をカラフルにしてくれて、普通が普通じゃなくなった。

昼、大手企業さんのマネージャー研修に、校閲を情報リテラシーとして、3時間ほど授業をした。北海道から鹿児島まで、全国から100人弱も集まってきてくれたマネージャーさんたちは、ちゃんと帰れただろうか。

夕方、打ち合わせのための移動が多かった。
帰宅の大波で一番混雑する東京駅にて、困っている外国からの旅行者をそこに居合わせたみんなで助けたりもした。
おばあちゃんとお子さんを二人連れたご夫婦がバギーをたためなくて、そこに僕ら東京の波が押し寄せたのだ。
ああ、そのバッドラックたるや。
「いつもはもっと穏やかな街だけど、雪と台風の日だけはごめんね」と言ったら、笑ってくれた。
僕が旅行者だったとき、言葉の通じない街で助けてくれた見知らぬ人たちよ、今こそありがとう。
街は店と通りと街の人でできている。

夜、プライベートな祝宴を終えて、神楽坂に帰ってきたのは、もう真夜中近くで、やがて見られなくなる飯田橋の捻りながらカーブするプラットホームも愛おしくて、なんだかそのままずっと夜の東京を歩いてしまった。

誰もいない東京を歩くのはとても有意義だった。

昨日の大雪の影響で間接的にアポが流れたりして、今日も街はちょっとだけふわふわしている。

少し、震災を思い出した。

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