「い」禁止 【07/16/11:20】

「禁止」自体にもう二個Iが使われてるの凄い。下線部で変わります。区切り線なので


捕まえて目の前方映るのはなんとも厳かなモノだ。
母方の遺した文言は「食べると増えます。」ただそれだけであった。

どうやらこの狛の様な呼をする物は動くモノである。そう考えた

ふむ、今夜は腹が減って収まらなかった。どれ、このモノでも腹部へ収めれば俺の腹でも満腹となることを願う

「ぐう」

やや、これは俺の音ではねえ。このモノが鳴らす鼻の音だ

腹部は前と変わらずぐうぐうと拡がってはまあるくなる。

やたらと目が輝ってるのは俺のバッテンの考え。そう考えたかったんだがなあ
とどのつまり俺は喰うものを前方のモノへあげちまってるわけで、甘さだった

今夜の食うモノが増えるどころか無くなっちまった
顔を押さえて床を目の前に据える
この俺を側から発見すれば、誰もが「悩んでる文豪」と答えただろう

うーん うーん
唸ってるが頭の中は今夜の食うモノだけ。食べるもんがなければ考える頭も無え

善弥と呼ばれる男の苦悩の年はずっと続くものであった
田んぼを耕せば硬い「鉱」にあたりその場は炭鉱となった
商をすれば和が不可能なせいで頭を三度四度下げる事になった
もっとも頭を下げてカンカン怒るのは何より善弥であった

彼は怒る己はあれど頭を下げて謝る程の奴らは数えてなかったのだ

うーん うーん
善弥の頭は床へ着く寸前で、その姿が文豪から厠の用足しとなったのだ

ぐうぐう

腹も鳴ってらあ
善弥の剣幕では映るもの何もなく暗幕だけが目の代わりだった

「ぐう」

やや、これは腹の音では無え
そういえばぽかんと忘れて俺の食うモノだけを捉えてた。
そうだ食うモノをあげた此奴は……

善弥は顔をあげて後方を据えると間抜け面でぽかーんとして、厠の用足しから河馬へと昇がった。

「ぐう」「ぐう」「ぶう」「ぐう」

ああなんてそんな事。

「食えば増えます。」


善弥は如何なったって?
すっかり瓜坊に懐かれては増やしてあれよあれよと言う間に力をつけちゃってまあ。今では大商業の太っちょ
彼を見るものは誰もが口を揃えてこう言った

「顔太恵比寿。立派な二つの髭牙商人」と。



『食べると増えます。増やすと食えます。』


なんと難なことか。使えねえってだけでなんとも書が難となる
SS練とならまあ良かったか。
心をかるく書くのが文のコツだな。やっぱり

これが5つめ?6つめだっけ
7日分あれば、満足するだけはあるだろう。可能でもある


全て話すと区切り線で「い」の切り替えが起きます

間違いが無いか確かめてみてください。推敲をしてないのできっとある筈です
全て話すと〜の上も一応使って無いです

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