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【中国軍事動向】南シナ海で航行する空母「遼寧」が衛星写真に映り込む:緊張高まる南シナ海情勢・自信満々な中国軍

  だからなんだ、そう思う人も多いだろう。自分も衛星写真に詳しくはないのでこの写真をどう分析したら良いかわからない。まあ少なくとも中国の空母「遼寧」が艦隊を引き連れ、南シナ海に向け航行しているということがわかるぐらいだろうか。

 これまでも何度か紹介している衛星分析専門家の「d-atis☠️@detresfa_」は10日、中国海軍の空母「遼寧」の艦隊が演習を終えてフィリピン北部のルソン海峡を越えて南シナ海に入ろうとしていると衛星写真入りで伝えた。

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 南シナ海では現在、米海軍が強襲揚陸艦「マキン・アイランド」(USS Makin Island 〔LHD-8〕 )と空母「セオドア・ルーズベルト」(USS Theodore Roosevelt 〔CVN-71〕)を展開していて中国の空母艦隊と対峙するのではとの憶測が飛び交い始めた。米軍艦隊には第15海兵遠征部隊 (15th Marine Expeditionary Unit)の兵士が同行しており、上陸作戦展開を行える部隊を帯同しているわけだ。

 こうした米軍の構成に対して中国海軍の方はどうだろうか。宮古海峡を通過した際に防衛省の統合幕僚監部が発表した中国艦隊の構成はほとんどが北部戦区海軍(北海艦隊)中心の艦船であった。そして通常であれば米軍が海兵隊を乗せているのと同じく、海軍陸戦隊を乗せて訓練を行っていると考えるのが普通である。ただ記者会見で海軍報道官が空母の「年間計画どおり」の訓練航行について認めた報道しかないため、「遼寧」の航行についてはいずれは公表されるだろうが、報道を待つしかない。

 中国は南シナ海パラワン島の西方約320キロに位置するウィットサン礁(Whitsum Reef:中国語では牛軛礁)海域に民兵の船舶ではないかと見られる200隻にも上る漁船団を派遣しており、フィリピン当局が3月7日に中国側に抗議していた。

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 中国海軍の空母艦隊がこうした海域にやってくるのかはわからないが、なぜ南シナ海で示威的な行動を続けているのか不思議である。台湾に圧力をかけたいのは理解できるとしても、フィリピンやベトナムにも威圧的な態度を取り、まさに「戦狼外交」ともいうべき軍事外交を仕掛けているのには本当に首を傾げたくなることばかりである。空母打撃群構築に向けてパフォーマンスをしたいのであろうか。

※まさにこれを書いている最中に中国では米空母と中国空母が近距離で遭遇との記事が出ていました。

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         この写真は4月4日に撮影されたものとのことだ。




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