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2024-03-02 ランダムウォーク

●LEAF 0719 ランダムウォーク

ランダムウォーク: random walk)は、次に現れる位置が確率的に無作為(ランダム)に決定される運動である。日本語の別名は酔歩乱歩

実験音楽: experimental music)は、現代音楽のジャンル、潮流の一つである。音楽学においてはアメリカ作曲家ジョン・ケージの導入した用語法として理解されている。ケージは「実験的行為」について、「結果を予知できない行為」という定義を与えており、この意味での実験音楽とは不確定性の音楽あるいはそれにチャンス・オペレーションを加えた偶然性の音楽を指す。この(狭義の)「偶然性の音楽」は、1950年代初頭以降、ケージを中心とした作曲家達によって営まれた。
日本の実験音楽としては、まず阿部薫高柳昌行大友良英蓮沼執太などのフリー・ジャズ(またはジャズ・クロスオーバー)があげられる。現代音楽からのアプローチを試みた音楽家としては、武満徹がいた。

不確定性の音楽(およびチャンス・オペレーション)は、アメリカの作曲家ケージによって1950年代に始められた。ケージは、従来のヨーロッパ芸術音楽では音が音楽内容を表現するための単なる手段としていわば「搾取」されてきた状態に疑問を抱き、音を音自身として解放するためにこうした音楽のあり方を考えた。

アメリカの音楽家、J・ケージが1950年代初頭に考案し、実験音楽家らによって活用された、偶然を利用してスコアを作成する手法。「偶然性の音楽」のひとつのヴァリエーションである。コインと8×8のチャートを使用したケージの《易の音楽》(1951)が、この手法を全面的に導入した最初の作品とされる。8×8のチャートは曲名通り儒教の『易経』からとられており、音の高さ、リズム、強度、速度、レイヤー数をコイン投げによって決定するために使われた。ケージは他のチャンス・オペレーションの方法も考案している。折った紙片の隅を小さく切り取ってから開き、穴を音符に見たてる方法(《カリヨンのための音楽第1番》[1952])、紙のシミや汚れを音符に見立てる方法(《ピアノのための音楽》[1952-56]など)である。ケージはこうしたチャンス・オペレーションをスコアの作成だけでなく、レクチャーや実生活における選択にも用いた。さらに、この手法はケージのパートナーである舞踏家のM・カニングハムや、ケージの生徒を含むフルクサスのメンバーによって、ダンス、パフォーマンス、詩、写真などに適用されていった。確かに、偶然を利用する手法自体は過去にも「帽子のなかの言葉」のようなダダイストの実践にも見られる。特にM・デュシャンの《音楽的誤植》(1913)にはケージも賞賛を捧げている。しかし、ケージらの手法にはダダのような既成の芸術に対する否定の姿勢より、偶然を利用するシステムの創造を強調し、偶然の結果を享受する態度が強くあらわれる。チャンス・オペレーションの考案以後、ケージはスコアの作成以外の音楽実践にも偶然を取り入れる、いわゆる「不確定性」へと進んでいった。


コンピュータが作曲に使える以前は、不確定あるいはランダムに分布を作るにはコイン投げや乱数表等によるしかなかったと思われる。今では、多くのプログラム言語は単数を作る関数が用意されている。

私の作品のほとんどは、乱数を作る関数を使って作曲されています。

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