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2024-01-17 蚕糸の森公園の滝

●LEAF 0239 蚕糸の森公園の滝

カンブリアンゲーム(ニューイヤーカンブリアン2024)

高円寺の南に「蚕糸の森公園」という場所がある。この公園は、1914年に設置された農林水産省の蚕糸試験場の跡地。1980年に蚕糸試験場が茨城県つくば市へ移転(農業生物資源研究所を経て現在は農業・食品産業技術総合研究機構)した事に伴い、跡地を公園と小学校として再整備し、旧杉並区立杉並第十小学校が移転した。旧杉並第十小学校跡地はセシオン杉並として再整備された。

正門入口を入ったところにある「つどいの広場」には、この広場のシンボルともいえる大滝が、左右に弧を描いて立ちはだかり、回りにさわやかな水音をひびかせています。滝は幅30メートル、高さ3.2から3.5メートル、最大1分間に11.5立方メートルの水が流れ落ちます。

明治・大正時代の杉並では、養蚕が収入源の1つであった。また、高円寺には日本の養蚕業を引っ張ってきた蚕糸試験場が1980(昭和55)年まで存在した。

明治期、世界一だった日本の生糸輸出を支えたのが蚕糸業です。

蚕糸業の現状は「大日本蚕糸会」のサイトで詳細を知ることができる。


鶴岡は明治から昭和まで、養蚕から製糸・織物・精練・染色・縫製まで一貫して行える国内唯一の地域だった。弥生時代にはすでに日本へ伝わっていた絹だが、鶴岡で生産が始まったのはそれから幾重もの時代を経た幕末、戊辰戦争の結末に由来する。

鶴岡市におけるシルク産業は三つの特徴を持っている。

第一は、シルクロードの最北端という点だ。 桑の生育の関係から日本の養蚕は鶴岡を北限とする。 シルクロードは通常中国から西を指すが、それを東に伸ばしたとき最北端とな る。

第二は、 シルク製品の製品工程 (蚕種、養蚕、製糸撚糸、製織、精錬、染色・捺染、縫製)を全て持っているという点である。しかも、現在、日本において一連の工程を全て 抱えているのは鶴岡市だけである。シルク製品で名高い、例えば、京都の西陣・丹後、群馬の桐生、福井の金沢等も、これらの工程を全て持っているわけではない。

第三は、その成立過程が 「産業クラスター」の形成事例とし て位置づけられることである。 庄内藩藩士による開墾と養蚕 から始まった鶴岡のシルク産業は、 その後、地元の有力財閥による投資 (ベンチャーキャ ピタル)、 齋藤外市による組織機の発明と事業化 (先端技術開発、ベンチャー起業、知財 ビジネス)、 鉄工所や電力会社の設立 (先端産業基盤の連鎖的成立)、 染色技術者や技能工の育成(産業人材育成) 等といった過程を踏み、一大産業形成がなされたのである。つまり、鶴岡シルク産業は、単純な工業集積ではなく、ヴァリューチェーン、サプライチェ ーンを持った「産業クラスター」 を形成したと言えるのである。

庄内・鶴岡のシルク産業クラスターの形成過程

明治の鶴岡はシリコンバレーだった!


今も蚕室が残る「松ヶ岡開墾場」は、明治維新後に庄内藩士たちが拓いた場所。国指定史跡となっています。


開墾150年を迎えた2021年には、松ヶ岡の蚕室と音楽とのコラボレーション「松ヶ岡音楽祭」が開催されました。

日時:2021年10月16日(土)15:00~16:30
場所:松ヶ岡開墾場5番蚕室
出演:アンサンブル・チコーニア/山琴筝会/佳興の会


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