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【映画】メアリー・ミリントン『Respectable』/ロックと共に戦ったセクシー女優

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メアリー・ミリントンの人生を辿ったドキュメンタリー映像作品『Respectable: The Mary Millington Story』が2016年、イギリスでDVDリリースされた。
現代の日本ではあまり名前を聞くことのない彼女だが、1970年代イギリスを代表するセクシー女優であり、特定の世代の男性にとっては特別にお世話になったセックス・シンボルである。
1945年生まれの彼女はハードコア・ポルノ/ブルー・フィルム業界からデビューするが(母親の癌の治療費を捻出するために業界入りしたというのが泣かせる)、1970年代中盤からよりメインストリームなアダルト市場に転身、彼女がヒロインの一人を演じるソフトコア映画『Come Play With Me』(1977)は201週間という、一般作品を含むイギリス映画史上最長のロングランを記録している。
メアリーはセクシー女優の枠を超えて、1970年代カウンターカルチャーを象徴する存在となった。そして彼女は同じくカウンターカルチャーであるロック音楽と直接的・間接的に関わることになった。
日本の音楽ファンが最も容易にメアリーの姿を見ることが出来るのは、セックス・ピストルズの映画『ザ・グレイト・ロックンロール・スウィンドル』(1980)だろう。バンドの軌跡に虚構パートを加えたセミ・ドキュメンタリーである本作だが、映画館の暗がりでギタリストのスティーヴ・ジョーンズとxxxしてキップもぎりのおばちゃんに叱られる女性がメアリーである。

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