【インタビュー】シルヴィ・ヴァルタン/永遠のアイドル、1960年代とビートルズを語る

フレンチ・ポップを代表するディーヴァ(歌姫)であり永遠のアイドル、シルヴィ・ヴァルタンが2014年4月、来日ライヴを行った。
彼女の代表曲のひとつである「アイドルを探せ」のリリースから50周年という節目で行われた今回のステージでは、その「アイドルを探せ」や「あなたのとりこ」、「想い出のマリッツァ」などの1960年代のヒット、最新アルバム『シルヴィ・イン・ナッシュヴィル』)2013)からのカントリー・ロック曲、またシーナ・イーストンのカヴァー「9 To 5(モーニング・トレイン)」といったゴールデン・ヒットの数々を披露。レナウンのTVCM曲「ワンサカ娘」も聴かせるサービス満点のショーで魅了した。
2014年8月に70歳になるという彼女。「喉の調子が良くない」と話していたが、快くインタビューに応じてくれた。“世界の恋人”であるシルヴィに、1960年代のエピソードを中心に語ってもらった。

(初出:ヤマハサイト、2014年)

●あなたはポップからロック、カントリー、ソウル、イエイエなど、20世紀のあらゆる音楽を歌ってきましたが、21世紀の音楽で好きなものはありますか?

娘が16歳だから、最近の音楽を教えてくれるわ。ブルーノ・マーズやリアーナ…21世紀においても素晴らしい音楽が次々と生まれている。音楽に飽きることは、一生ないでしょうね。

●あなたはフランスを代表するポップ・スターとして世界中で愛されてきましたが、ブルガリア生まれです。1961年にデビューしたとき、フランスのポップ・シーンで受け入れられたのは、ブルガリアのエキゾチックな部分が支持されたのでしょうか?

そうは思わない。フランスのファンは、私をフランスの歌手として受け入れてくれたわ。私の生まれがブルガリアであることを隠したことはないし、「想い出のマリッツァ」でもルーツを明らかにしてきたけど、8歳のときに移住したし、デビューした頃からずっとフランスを活動拠点にしていた。フランスのファンは、自国の歌手として、私を誇りにしてくれるわ。

●フレンチ・ポップを代表する歌手は、あなたがブルガリア、ジェーン・バーキンがイギリス、ジョー・ダッサンがアメリカ、リオがポルトガルなど、非フランス人が多いですが、それは何故でしょうか?

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