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水素の値段を安くする方法

ガソリンの価格が高騰している中で、水素の価格は変わっていません。すべてを調べられているわけではありませんが、小売価格に関してはほぼ動いていないのではないでしょうか?では、これは良い事なのでしょうか?

自分の知っている範囲でのお話にはなりますが、水素の仕入れ価格も大きく変動していません。しかし、水素を作るのには天然ガス等の化石燃料を使ったりしていますので、実はとても不可解です。恐らくもともとの値段的に水素供給会社の利益がある程度あったのだろうと思われます。つまり、現在の原材料費の高騰をクッションできるだけの利益があったから仕入れも変わらないし、小売も変わらない…のかなぁ?と思ってしまいます。

水素の仕入れ価格が変わらなければ、水素の小売価格を安くすることは絶対に出来ません。
では、どうすれば仕入れが下がるのか?
これは、現在どの様に水素が使われているのかを調べてみると、答えが見つかった気がします。まぁ、正解かどうかはわかりませんがw

現在、水素を最も使うのは間違いなく「製造業」なはずです。半導体などの電子部品関係を筆頭に様々な製造業で水素は使われています。製造業なので月間若しくは年間での使用量が決まっているかもしれません。
それに対して水素ステーションでの販売する水素は、売れれば買う。というスポット購入になります。
販売する数字がはっきりしているものと、どれだけ買ってもらえるかわからないものどちらの値段が下がるかは明白です。

という訳で、案1。
水素の年間取引数量を決める。
ぶっちゃけ書いておいてなんですが、かなり難しいです。
何故って、大量に貯めておくことが極めて難しいんです、水素は。
足りない分も問題ですが、余っても問題です。
という訳で、現在のところこれはあまり現実的ではありません。

という訳で、こちらが本命。案2。
日本中での水素の消費量を増やす。
他力本願で申し訳ありませんが、日本中の水素の消費量が増えれば必然的に製造コストが安くなっていくはずです。60%稼働の工場と90%稼働の工場では製造単価で考えれば90%稼働のほうが有利になるのは明白です。

で、どうやって増やすのかというと…ずばり水素燃焼タービンによる発電。これは、すでに開発が進められていますが実は一般の電気用ではなく鉄鋼関係から熱い眼差しが向けられています。元々鉄鋼関係はその業務特性上大量の石炭を消費しています。そして、また大量の電気を消費することから多くの鉄鋼関係の会社は、自社消費用の発電設備を持っていることがあります。もちろんそれは、石炭消費の火力発電所です。この発電所は、自社消費ですので電力会社の発電所一覧にはもちろん載ってきません。
そして、現在鉄鋼の関係各社に対してもESGというものが突きつけられています。その中で、鉄鉱石の水素還元という技術の開発が進んでいます。すると、どうでしょう?石炭消費の一部を水素に変更することが出来るのです。CO2排出量は減少させることができ、投資家のESGやSDGsにも対応することが出来るのです。そして、水素燃焼発電が、混焼型(水素だけではない燃焼法)であったとしても大量の水素を消費するはずです。そうなれば、日本中の水素消費量が大きく上昇し結果的に水素仕入れ価格が下がり、水素販売価格も下がる。こういった完全なる他力本願スキームです。

どやw
人の尻馬に乗って商売する。
うちらしい、考えではないでしょうか?

という訳で、案2を思いついた時点で、案3は出てきませんでした。
タービンメーカーさん、頑張ってください。私達のためにも!
何かこれという施策があれば是非、教えてください。因みに合法のものだけよろしくお願いします。

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