それからそれから〜初めてのコンサートpart3〜

色鮮やかなグリーンを基調としたステージ。そこで演奏する5人。
あれ?民生がいないぞ?と思ったら右奥の民生専用ドラムでドラムを叩いている。あ、そう言う事ね。

しかし、目の前にユニコーンのあの5人がいるのである。まさに夢のようだった。
それぞれがそれぞれのパートを演奏しているその姿、その動きがたまらなくかっこいい。
しかしなんだこの引き込まれ具合は。彼らの演奏に引き込まれてここが現実の世界とは思えない程の感覚に陥る。
あんなにダランダラン、グダングダン、テキトー、な感じに見えても、演奏に何一つの妥協や適当さがない。完璧なのである。グルーヴ感がハンパじゃない。(そしてそれは今も変わらない)
初めてのコンサートがユニコーンで本当に良かった。やはり最高のバンドだ。
そんな事を思いながらフーガを聴いていた。(その後の曲順は忘れた。涙)

そんな時ある事に気付く。
ん?阿部、なんかおかしいぞ?とよく見ると阿部が片手でキーボードを弾いているではないか。もう一方の手にはなんとギプスが!!
その後のMCで言っていたのだが、どこやらの公演で寸劇中にケガをして骨折したらしい。(骨折後ステージから運ばれて行く時、「生まれるー」と言っていたらしい)
「えーっ、ちゃんと演奏出来んやーん」とちょっとふて腐れたが、なんのなんの、最後まで聴く方にとってはほぼなんの違和感もなく演奏をこなしていた。スゴイなー、これがプロ根性というものかー、と感嘆したのを覚えている。

3時間程だったか、コンサートの最中はまさに夢心地だった。もちろん終始立ちっぱなし。全てが終わった瞬間貧血、疲労、恍惚、と言ったものが一気に押し寄せそのまま座席にへたり込んだ。後輩と二人枯れた声で「最高」「最高」と何度もつぶやいた。

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