見出し画像

モッチのこと3

 基本的にモムとマルコはお互い知らぬ存ぜぬで、たまに突然ゆるケンカをしたり追いかけっこをしたりという関係だった。マルコの体調が発覚してからもそれは変わらなかった。ただマルコが動かなくなってからこの2週間は完全に没交渉になっていた。モッチはマルコには近づかない、というよりまるでいないかのように振るまう。人間へのアピールが多くなり(もちろんそれは人間がマルコばかりかまっているからだと考えている)が、さらにはとても可愛らしい声でいろいろ話すようになった。まるでマルコの成り代わってマルコのように振るっているのか、と人間は考え過ぎてしまう。

 マルコがまた動くようになってモッチは再びマルコの存在を認めたようで、たまに近くによってあいさつをしたり遠くから見たりしている。もしかしてモッチもマルコの痛みを感じ取ったか異物感を感じて怖い気分になっていたのかも、とふと思うなど。

マルコは今日はまたご飯少な目。
がんばろうね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?