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【解説】盤面 封鎖して お亡くなり【クシャ】



はじめに

こんティアラ、やまきゃです。
最近なかなか記事更新ができなくて申し訳なく思います。それなりに忙しいんじゃ。
今回はついにMDに実装間近(たぶん)となった【クシャトリラ】について解説していこうと思います。スプライト、ティアラメンツに引き続き2022年のメジャーテーマですね。

まえおき

先に言っておきますが、【クシャトリラ】は2022年までの遊戯王史上最凶のテーマです。

これはどういう事かと言うと、このテーマの戦法が他のテーマと比べて凶悪が過ぎるということです。
遊戯王というゲームにおいて、勝ちに至るまでのアプローチ方法はそれぞれ違います。例えば【ティアラメンツ】大量の墓地アドバンテージを用いて多種多様の妨害を用意する戦法、【エクソシスター】であればマニフィカやリタニアによるボードアドバンテージと墓地メタ【アダマシア】ならブロックドラゴンを絡めた妨害モンスターの大量展開による圧殺など。

最終的にライフを詰めるという点では同じかもしれませんが、そうするために”いかに相手のデッキと向き合うか”が違うわけですね。

そんな【クシャトリラ】のなにがそんなに凶悪なのかを話していきます。

いつものごとく、規制もどこまで実装されるかも僕にはわからないのでそのへんは悪しからず。

8/7追記∶フェンリル準制限だけみたいなので、環境破壊確定です。快適なフェンリルライフをお楽しみに。


【クシャトリラ】の特徴、ギミック

基本ギミックとカードの特徴

クシャトリラモンスターはほとんどがレベル7、ランク7で統一されたエクシーズテーマです。そしてメインデッキのクシャトリラモンスターはすべて特殊召喚できる効果を持っています。属性がバラけていますが、基本的にサイキック属で統一されています。

そしてもう一つの特徴がカードを除外するという点。
各テーマモンスターはほとんどが何かしらカードを除外する効果を持っており、各テーマ魔法罠の多くは除外されると発動する効果を持ち合わせています。展開にも除外を利用し、妨害手段も除外ばかりです。

メインデッキのモンスター

全人類が驚愕したカード、クシャトリラ・フェンリル

クシャトリラにおける最重要カードであり、ぼくのかんがえたさいきょうのモンスターです。
自分フィールドにモンスターがいないというガバ条件で特殊召喚でき、起動効果で毎ターン好きなクシャトリラモンスターをサーチでき、攻撃時と相手のモンスター効果発動後に相手表側のカードを裏側除外する効果を持ちます。

余計な説明が不要なくらい全てがイカレています。同名サーチが可能であることや、一切の制約がかからないことからどのデッキにも出張可能フェンリルスタートできないデッキはデッキではないとまで言われる始末。
しれっと裏側除外なのも壊れポイントで、ミラジェイドの全破壊効果は使えず、キトカロスやカレイドハートもクライムで帰還できません。当然ルーンの泉も飛ばされて終わりです。

さんざん言ってますが、使う側として考えるととてつもなく便利です。
相手に《御前試合》や《センサー万別》を貼られてもこれ一枚あれば回答可能、2400の打点でライフカットにも貢献、除外効果はお互いのターンに使えるので維持すればするほど盤面を荒らせます

このカードの登場により【ティアラメンツ】をはじめとするフェンリルを搭載できる各種テーマはビーステッドや永続カードに耐性を持つようになり、各テーマ間にさらに大きな差を生むこととなります。


人のエクストラデッキに触るな、クシャトリラ・ユニコーン

クシャトリラにおいて最も優秀な初動モンスターです。
フェンリルと同じ条件でSS可能で、テーマ魔法をサーチでき、裏側除外するのはエクストラデッキのカードとなっています。

以前の記事でも少し触れたカードですが、このカードを置かれた瞬間エクストラデッキの制限モンスターや切り札の大型モンスターにはお別れの準備をしなければなりません。展開を止めるため誘発を打ったり、ユニコーンを維持されたままターンが帰ってきてなにかしらモンスター効果を起動すればすぐに送別会です。
この③は攻撃宣言時にも発動できるのを忘れがちなので気をつけましょう。

このカードがなぜ最も優秀な初動なのかというと、このカードからサーチできる各種魔法カードが展開において非常に重要だからです。


効果処理に注意、クシャトリラ・オーガ

フェンリル、ユニコーンと同じ特殊召喚方法で、サーチできるのは罠カード。裏側除外するのは相手のデッキのカードです。展開に寄与するカードに繋がらないので採用の優先度は低めです。

③の効果は「上から5枚見て一枚を裏側で除外し、残りをもとの順番で元に戻す」効果なので、相手のデッキトップを疑似操作できます。

クシャトリラ全体の枚数が規制されて減ったときに、単純にSSできるクシャネームのモンスターとして採用されることがあります。


唯一のレベル4、クシャトリラ・ライズハート

戦士族、レベル4、1500/2100のモンスターです。
自分の場にクシャトリラモンスターがいればSSでき、デッキからクシャトリラカードを除外してレベル7になり相手のデッキを上から3枚裏側除外できます。
フェンリルやユニコーンと違いちゃんとチェーンブロックを組むのと、SSするとエクシーズしか出せない縛りがつくので注意。

パッと見なにをしているのかよくわからないですが、どの効果もクシャトリラの展開には欠かせません。デッキから好きなクシャトリラを除外できるので魔法罠の効果を起動させることができたり、欲しいモンスターを除外して後述のバースで帰還させたりと器用な立ち回りができます。
しれーっと②の効果はこいつがでたターンにしか使えません。なんで?


意外とやるやつ、スケアクロー・クシャトリラ

お互いのメインフェイズに手札、墓地からクシャトリラを除外しつつSSできるクシャトリラ。スケアクローなのでライフォビアでサーチできます。
守備表示のまま攻撃できる効果と、自分のスケアクローまたはクシャトリラモンスターの戦闘時にその相手モンスターの効果をターン終了まで無効にする効果を持ちます。
この③の効果が見た目以上に強力で、戦闘破壊耐性やダメステ発動系効果を無効にできるほか、ターン終了まで無効のためシステムモンスターも止められたりと思った以上に捲りに貢献します。

また、特に条件なくSSできるレベル7なので展開にも使えますし、相手ターンに出すこともできるのでリーサルを狂わせることも可能です。


どっちの味方なのか、ティアラメンツ・クシャトリラ

クシャトリラの名前を持つティアラメンツ。当然ペルレイノでサーチできます。
ティアラメンツにおいては脳死3積み最強カードですがクシャトリラでの採用は《スケアクロー・クシャトリラ》よりも優先度が下がります。
クシャトリラにおいてはエクシーズ素材に使えるのはもちろん、しれっと相手のデッキも削れるのでデッキ破壊に一役買います。


魔法、罠カード

主要なものだけ紹介します。

効果山盛り永続魔法、クシャトリラ・バース

レベル7をリリースなしで通常召喚できる効果、墓地か除外からクシャトリラを対象を取らずSSできる起動効果、相手の魔法カードの効果発動に反応し、相手の墓地のカードを3枚裏側除外する効果の3つを持ちます。

ユニコーンでサーチでき展開をサポートするのはもちろんですが、永続魔法のため②で毎ターンクシャトリラモンスターを出力し続けることができます。当然フェンリルを蘇生してサーチすれば①でそのままサーチしたクシャトリラをNSできます。

③の効果は特定のデッキを完全に破壊します。【ティアラメンツ】がスクリームの効果を使えば落ちた3枚がそのまま除外されていきますし、【神碑】に至っては泉で対象に取った魔法3枚をそのまま除外されます。ピッタリ3枚を対象に取らなければならないことに注意しましょう。


展開とリソースのカギ、六世壊他化自在天

自分のクシャトリラモンスターを対象として発動し、そのモンスターと属性の違うクシャトリラをデッキから守備表示で特殊召喚します。また、除外された場合に自在天以外の除外されたクシャトリラカードを回収できます。

ユニコーンで持ってくることでデッキからフェンリルを呼び、そのままフェンリルでライズハートを持ってくるのが基本です。使用後はティアクシャなどで墓地から除外してリソースになります。

ティアラメンツに出張できなくもないですが、一応これを撃ったあとはエクシーズ縛りがつくので注意です。


爆速規制で広がる悪名、六世壊=パライゾス

発動時にテーマモンスターサーチ、自モンスターの打点上昇、特定条件での破壊効果といつもの世壊フィールド魔法です。
打点上昇量や破壊効果の条件などを見るとペルレイノのほうが強いように見えますが、サーチ先のモンスターが壊れているのできっちり制限カードです。規制までにかかった日数は78日
打点上昇は特に指定なく、自分のモンスター全てに適用されます。ペルレイノと違い守備もあがるのは地味にうれしいポイント。このおかげでスケクシャにも恩恵があります。
③の破壊効果は展開中にバースの蘇生対象を無理矢理作るためシャングリラを対象にとって発動することもあります。


罠デッキにガン刺さり、クシャトリラ・プリペア

フリーチェーンで手札か除外からクシャトリラを出す効果と、罠カードの効果発動に反応し相手の手札を見て裏側で除外する効果を持つ永続罠です。
オーガでサーチするかライズハートで除外して自在天で回収などの回りくどい手段でしかサーチできないですが、【ラビュリンス】などの罠デッキ対面に置くとめちゃくちゃ強いです。ピーピングハンデスで確実に相手のアドバンテージを削ります。
ただしバースにしろこのカードにしろ、自分フィールドにクシャモンスターがいなければこの効果は発動できない点に注意。


展開に必須、六世壊根清浄

①の効果は地味に結界派を打たれたときなどに使うことがあったりなかったりします。また、裏側除外なんて効かないよというテーマに対する数少ない抵抗にもなります。
②の効果がメインで、除外されると自分のクシャX体の下にあるモンスターを回収し、それをSSすることができます。回収は発動時点で強制ですがSSは任意です。
先にクシャXを立ててからライズハートでこのカードを除外することで展開を広げることができます。一枚は必須です。


エクシーズモンスター

テーマの根幹となるクシャトリラ・シャングリラ

レベル7×2体以上でだせるエクシーズ。
基本的に②効果を複数回使うことによる盤面の完全封殺を目指します
後述するアライズハートの召喚条件にも関わり、パライゾスの破壊効果の条件にもなっており、このカードをできるだけ維持することが大事になります。お互いのスタンバイにデッキからクシャモンスターを呼べるので、展開中に盤面から消えたユニコーンやフェンリルを呼び戻すことができます。制限カードになってなければね。
攻撃力は0ですが③の耐性があるため、こいつでどついてアーゼウスに重ねることはままあります。


ティアラメンツを許さない、クシャトリラ・アライズハート

正規召喚にはレベル7が3体必要なものの、シャングリラが効果を発動したターンならクシャモンスターに乗せるだけで出せるエクシーズ
ダーク・ロウのようなマクロコスモス効果とフリーチェーンでの裏除外効果を持ちます。基本的にはこのモンスターで戦うことになります。
機械族なので《群雄割拠》などに注意しましょう。

②の素材入れ効果は自分の自在天や根清浄を素材にしておくことでリソースにできるほか、裏側のカードも素材にできるので相手に裏側除外された自分のカードを救出できたりもします。ただしこの効果は強制であるため、いるだけで三戦系のカードを打たれます。
裏側のカードは自分のカードならいつでも確認できるので、このカードで素材に入れる際も自分のカードなら好きなものを入れられます。そのため壺系のカードで飛んだカードも好きなものを素材に入れることが可能です。

また、召喚条件の「シャングリラの効果が発動したターン」というのは相手のシャングリラでも良いため、何も考えずシャングリラの効果を使うと相手にこいつを出されて殴られた後アーゼウスで壊滅したりすることに注意。

③の効果は非常に強力ですが、必要なX素材が3つと重いので使いどころは考えましょう。


終身名誉クシャトリラ、No.89電脳獣ディアブロシス

誰が何と言おうが、こいつはクシャトリラモンスターです。
起動効果で相手のエクストラデッキから一枚を裏側除外、戦闘で相手モンスターを破壊するとバトルフェイズ終了時に墓地を一枚裏側除外します。

このカードの真価は③の効果で、相手のカードが裏側除外されると、相手のデッキの上から裏側除外の枚数分さらに裏側で除外します。

この効果を使い相手のデッキをたくさん裏側で除外し、相手の潜在リソースを枯らしてしまうのが【クシャトリラ】の戦法のひとつとなります。


基礎展開

基本的にはクシャトリラ・アライズハートの成立を目指します。クシャトリラは一枚から展開を伸ばせるので、そんなに難しい展開は多くありません。

わかりやすく、まずは《クシャトリラ・ユニコーン》一枚からの展開を見ましょう。当然ながら、パライゾスでユニコーンは持ってこれます。

・ユニコーンをSS、起動効果で自在天をサーチ。そのまま自在天をユニコーン対象に発動、デッキからフェンリルをSS
・フェンリルの効果でデッキからライズハートをサーチ、そのままSS。
・ライズハートの効果を使いレベル7に、相手のデッキトップ3枚裏除外
・三体でアライズハートX召喚。

レベル7が3体

これで3素材のアライズハートが立ちます。
この展開はニビルを受けないものの、アライズハート以外に妨害も何もなく、またアライズが処理されるとリソースもありません。
では、別のパターンを見てみましょう。


ライズを出すまでは同じです。その後…

・ユニコーンとフェンリルでシャングリラをX召喚。ライズハートの効果でデッキから根清浄を除外し、相手のデッキトップを3枚除外。
シャングリラと根清浄の効果を発動し、盤面1封鎖と素材のフェンリルを回収&SS。

・ライズハートの上にアライズハートを乗せてX召喚。

最終盤面はシャングリラ+1素材アライズ+フェンリルになりました。
アライズの③効果は即時に使えないですが、こちらのほうが盤面の堅さとリソースが広くとれています。
また、相手スタンバイにシャングリラでデッキからティアクシャを呼ぶことでデッキを削り、アライズの素材を1増やすこともできます。


次に、ユニコーン+ティアクシャorスケクシャの場合です。

わかりやすいように、↑の展開に追加する形で展開します。

・ティアクシャorスケクシャで自在天を除外しながらSS。自在天②で除外されている根清浄を回収アライズで自在天を素材に。
ティアクシャorスケクシャとフェンリルでディアブロシスをSS
ディアブロシス①を起動して相手のエクストラから一枚裏除外アライズ、シャングリラ、ディアブロシスがそれぞれ誘発
・ディアブロシスで相手のデッキを上から4枚裏除外。シャングリラで2回目の封鎖。アライズで素材供給。

・さらにディアブロシスの4枚裏除外に反応してアライズとシャングリラが誘発。素材入れと3回目の封鎖。

・回収した根清浄をセット、ターン終了。

最終盤面は

シャングリラ+4素材アライズ+ディアブロシス+根清浄となり、相手のデッキは7枚裏除外、エクストラから1枚裏除外、3面が封鎖されています。

相手ターンにアライズで何かしら裏除外すれば、さらにシャングリラとディアブロシスが起動して、その後ディアブロシスに誘発してシャングリラが誘発するのでデッキは15枚前後裏除外で消え去り、盤面は五面封鎖となります。
こうなると盤面をたとえ捲ったとしてもデッキのリソースがなくワンキルできずターンを返すことになり、人は死にます

他にもバースがあったり、パライゾスでスタートできてたりすると展開方法が変わりますが、結局は最終的にレベル7が何体出力できるかが重要です。

レベル7が計5体出力できるならディアブロアライズシャングリラが並びますし、それ以下なら妥協点で止まるしかありません。よって、初手を見てどこまで展開できるか見極めるのが重要です。
とはいっても、アライズ単騎でも十分凶悪です。

ちなみにランク7にはまともな妨害モンスターがいないので、展開をこれ以上広げようとしてもムダです。


クシャトリラの何がヤバいのか

相手に「何もさせない」という勝ち方

まえおきにおいて、【クシャトリラ】は戦法が凶悪、勝ちに至るまでのアプローチが他テーマと違うと書きました。
そしてここまで読んで既に気づいた方もいるかもしれませんが、このテーマはティアラのサリークやシスターのマニフィカのような能動的に打てる妨害がほとんどありません

フェンリルもユニコーンも、バースもプリペアも相手の効果に反応して裏除外ができるだけで、相手が何もしなければ相手ターンにできることはほとんどありません。できることはMAXでもフェンリルを構えてアライズハートの裏除外と根清浄くらい。効果無効も発動無効もありません。
じゃあどうやって勝つのかというと、そもそも何もさせずに勝ちます

アライズハートで墓地利用をさせない
ユニコーン、ディアブロシスでエクストラの切り札を出させない
シャングリラの封鎖で魔法罠の発動やモンスターの展開をさせない
ライズハート、ディアブロシスでデッキを削りサーチや展開をさせない。

相手の動きに合わせて妨害するのではなく、それ以前に何もできない状態に追い込むという究極の対話拒否でデュエルに勝利するのが【クシャトリラ】です。


異常な単体スペック

そもそもの話、フェンリルやユニコーンは単体で見ても十分優秀です。
簡単にSSできる打点2,500前後のモンスターでありながら、毎ターンアドバンテージ差を広げる効果を持つため、仮に誘発で展開を止められたり、《次元障壁》等のターンスキップ系を打たれたとしても他のテーマよりも残っているモンスターのパワーが全然違います
つまり、エクストラメタをしたりスキルドレインを貼ったとしても結局高打点で殴り倒されるだけです。

更にはバースやプリペアなどの永続魔法罠のパワーが高く、生半可なメタは普通に貫通できるデッキパワーも保持しています。

いつも負け

召喚権不要の拡張性

すべてのモンスターがSS可能ということで、召喚権が余ります
そのため召喚権を使うギミックを簡単に出張できます。最も相性がいいのは《惑星探査車》ですが、他にも【スケアクロー】と合わせたり《召喚師アレイスター》を採用することも可能です。

そして察しの良い方は既に気付かれている通り、召喚権をレイノハートに割けることと、フェンリルからサーチできる《ティアラメンツ・クシャトリラ》の存在により、【ティアラメンツ】と【クシャトリラ】の共存も可能です。


クシャトリラの対策

実はめちゃくちゃ簡単です。

各種誘発で止める

【ふわんだりぃず】と違ってちゃんと《増殖するG》は効きますし、自在天にうららを打たれたりライズハートに無効系誘発をくらうとちゃんと止まったりします。他にも《アーティファクト・ロンギヌス》を打たれると多少困ります。
特に致命的なのは《ドロール&ロックバード》《原始生命体ニビル》
特にフェンリルやユニコーンの枚数規制をされると、テラフォや探査車などのサーチを多用するためドロールをくらえば否応でも展開は止まりますし、アライズ後にニビルをくらえば全部がパーです。

また、《無限泡影》後引きでもアライズなどに打てるうえ、ユニコーン③が誘発しないためクシャトリラ環境では丸いカードです。

システムモンスターを除去する

サンダーボルト》、壊獣やラヴァゴーレム、球体型アライズハートを処理したり、《冥王結界波》で黙らせたりすれば根清浄以外の妨害はなくなります。いつものですね。
もっともこちらの場合はデッキを裏側除外されてしまうのでデッキのキーカードが飛んでしまうとたとえ捲ったとしてもつらい、あるいはそもそも封鎖されて返せない場面もでてくるでしょうし、結界波や拮抗などのカードはターンを返さざるを得ないため、返しのターンに二枚目のライズハートやディアブロシスを止める手段がなければデッキを完全に破壊されます。

ことクシャトリラに関しては、盤面を捲りさえすればいいという考えは通用しません。こちらのプランを取るなら殺しきることを考えましょう。一番オススメなのはラヴァゴーレムです。

マタンゴ(?)

一時期話題になってましたが、クシャ側のフィールドにモンスターを出すという意味では確かにメタカードです。

これはフェンリルやユニコーンが場にモンスターがいるとSSできないからですね。普通にバース素引きとかで解決されますが。
マタンゴなんか入れてもしょうがないですが、イヴリースとかなら現実的に採用できるデッキもあるでしょう。

こんなことしなくても、先とったら勝ちましょう。


両雄並び立つ

さて、【クシャトリラ】の対策自体はそんなに難しくないということを書き連ねてきましたが問題はここからです。世界には既に【ティアラメンツ】という巨塔が立っています。
この【クシャトリラ】と【ティアラメンツ】がシェアを争っている状態が大問題です。

なぜならクシャトリラに有効なドロール、ニビル、サンダーボルト、冥王結界波などがぜんぜんティアラメンツに有効じゃないからです。
そしてティアラメンツにガン刺さりするビーステッド、アトラクター、次元の裂け目などのカードはまったくもってクシャトリラに効きません。ラヴァゴーレムや球体もティアクシャ実装以降のティアラメンツにはあんまり効かなくなります。

こうなるとその他有象無象のデッキは地獄を見ます。
デッキパワーでティアラに勝てないからティアラをメタるとクシャトリラに荒らされ、クシャ対策に全除去やニビルを積むとティアラメンツにイシズ爆発されることになります。
かといってクシャトリラの対策を怠れば、五面封鎖を突破できない並のデッキは息もできないでしょう。

あれ?でもクシャトリラがティアラメンツを駆逐してくれるんじゃないの?と思った方もいらっしゃるかと思います。

答えはノーです。
そもそもクシャ側はティアラの罠であるサリーク、メタノイズ、クライムすべてがきつい上にフェンリル、ユニコーン、ティアクシャはティアラ側も採用します。
そしてクシャ側は五面封鎖でもしない限りフェンリルなどのクシャネームで盤面を返される可能性があります。


規制の話

もうアホみたいに規制

されました。既に。
日本においてはフェンリルパライゾスユニコーンに一気に制限がかかり、その後フェンリルは禁止カードにされました。

こいつもお亡くなり

フェンリルユニコーンパライゾスが制限にされて以降はバカみたいに事故るデッキとなり、《惑星探査車》ガン積み《強欲で金満な壺》などを採用したメタビに近い構築が流行していました。しかしフェンリルの禁止に伴いユニコーン一枚引いたところで何も起きなくなったため、8月現在では完全に死亡したテーマとなっています。

MDではどうなる?

完全に予想なので外れたらゴメンナサイなんですが、ディアブロシス禁止フェンリルは禁止にならないと思います。

理由はMDの規制方針です。7月のシルバ禁止を見て「この運営本当に先行理不尽系が嫌いなんだな」と思いました。
その一方で、テーマデッキを完全に殺す規制は全然見ないのでフェンリルは生き残るんじゃないか?ということですね。ただそのままだといくらなんでもティアラが強すぎるので制限カードくらいにはしそうだと思います。

個人的にはクソゲーメーカーなのでボコボコに規制してほしいです。


結局クシャトリラとはなんなのか

クシャトリラはティアラメンツのようにリソースや爆発力に優れているわけではなく、またスプライトのように誘発貫通に優れかつ強固な盤面を作れるわけでもありません。そのあたりはいたって普通のテーマです。

では一体何が理由でクシャトリラは強テーマとしてその名前を轟かせているのでしょうか?

その理由は
・圧倒的な単体スペックをもつフェンリルの存在
・盤面成立時の凶悪な足切り性能
主にこの2つ
です。

フェンリルというバグカード

フェンリルは壊れています。特に③の効果。
ユニコーンスタートで自在天に増Gを投げたとしても、フェンリルを出せば1妨害が保証されます。
そして後攻時でも、フェンリルによって召喚権を切らずに1〜2妨害を踏むことが可能です。

とにもかくにもフェンリルというカードのパワーがぶっ飛んでおり、フェンリルを越えられないデッキ、フェンリルで盤面をぐちゃぐちゃにされるデッキの立場は完全に失われます

足切り性能の高さ

例えば【幻影騎士団】アライズ+フェンリルが非常につらく、ユニコーンでEXのアーゼウス等を抜かれるのも致命的です。
罠デッキの【ラビュリンス】であれば、魔法罠ゾーンをシャングリラに5面封鎖されれば(ラヴァゴでも入っていない限り)完全に詰みです。
ペンデュラムテーマに至っては、Pゾーンを封じられれば完全に停止するのは言うまでもありません。

このように、前述のフェンリルも相まって【クシャトリラ】一定のパワーライン以下のデッキをシャットアウトする能力が非常に高いです。


総括して、【クシャトリラ】に関する認識は「単体カードパワーが高く、後手も強く、再現性の非常に高いメタビート」だと思ってください。
全体除去などで簡単に面は捲られますが、そうそう毎回その手のカードを引かれる訳でもなく、デッキ破壊もできているので実はそんなに負けません。前述した【ティアラメンツ】との兼ね合いもあって、MDでも環境に食い込んでくるでしょう。

おしまい

ここまで読んで下さりありがとうございます。

クシャトリラは【烙印ビーステッド】や【ティアラメンツ】に比べてイージーウィンできる機会が多く、できることの幅もそんなにないので「いろいろ考えるのが難しい、時間足りぬ、無理」という人には結構オススメです。(これは別に使っている人間をバカにしてる訳ではなく)

どうせ【クシャトリラ】も規制されるんで、されるなら早いうちに楽しんでおくのが吉だと思います

それではまた次回。

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