【MD】サリーク制限には意味があるんだよ
まえおき
どうも、やまきゃです。
今回は記事というよりももっと短い内容で、ある一点の話題に集中したコラムのようなものだと思って下さい。
さて、マスターデュエルにおいて7月からの新制限が発表され、制限カードに《壱世壊に奏でる哀唱》が指定されました。
これに対して、Twitterでは様々な意見が散見されるので自分の意見をここにまとめておくことにします。
哀唱が3→1になることで起こること
ここでは、サリークが1枚になることで起こる問題を事実として記述しておきます。
まず、サリークを初手に抱えた場合、デッキを何枚掘ろうとサリークが墓地に落ちることはなくなりました。
これはつまり…
「初動としておろかな副葬を採用しているのにサリークを素引きしたせいで動けなくなってしまった」や、
「展開後にサリークをおとせず、クライムのコストのモンスターを手札に用意できなくなってしまった」などが起こる可能性が高まることを意味します。
それ以外にも、単純に「初動がメイルゥしかなく、ランダム落ちで何かが起こることを期待せざるを得ない」という状況でも、サリークがおちてシェイレーンを持ってくるということが起こりにくくなりましたね。
また、キトカロス→メイルゥの大量墓地送りを行った場合に、「スクリームでサーチしたい罠が墓地へ送られてしまいサーチできなくなってしまった」ということも多発するでしょう。
総じて、やりたいことを思うようにできなくなる可能性がめちゃくちゃ上がったという認識で大丈夫です。
結局哀唱の制限化はどういう意味があるのか
意味はちゃんとあります。
マスターデュエルはよく初動の安定性を下げる改定をすると言われていますが、この改定はそういうレベルのものではないと思います。
ティアラメンツがミッドレンジデッキとして最強レベルのパワーを叩き出せるのは、デッキのカードの多くを「落としても強く、初手にあっても強いカード」で占めることができ、手札事故を起こさずにランダム墓地送りの出力を保証できているからです。
サリークはその中でも落としも初手も100点に近いカードであり、そのため後攻で使いにくい罠カードでありながら3枚積みが当たり前のようにされるカードだったわけです。
それが抜けた枠に何を入れようと、デッキのパワーダウンは避けられません。
そう、それこそ「ハゥフニスのように相手ターンに動けて、墓地肥やしもできて、落ちても強いssできる高打点のモンスター」でも来ない限りこの空いた枠に入れるカードはありません。
代わりに入れるものは、初手の安定性をあげるかわりに落ちても弱いカードか、素引きしたら弱いけど落ちると強いカードのどちらかです。
そして、前述の通りサリークが初手にあるとレイノハートの蘇生効果でも使わない限りサリークのサーチ効果は使えないし、サリークが落ちたらハートビーツで回収する以外にサリークを用意する方法はありません。
こうなるとプレイ自体が変わります。枚数が減って安定性が落ちた~という話では収まりません。とりあえず墓地を増やしてアドをとれることを期待するプレイにも裏目が生じ、その時々に応じた動きが求められます。
サリークの制限化は事故率の上昇、誘発貫通率の低下、最終盤面の再現性の低下、デッキのパワーダウンこれら全てを同時に行える神の一手ともいえる規制でしょう。
逆にいえばサリークというカードはティアラメンツにおいてそれだけの役割を担っていた超パワーカードだったわけですね。
尤も、ティアラメンツにおいてはほとんどのカードがこれに該当します。シェイレーン、ハゥフニス、メイルゥ、これら全員素引きも落ちも強いです。
サリークに限らず、【ティアラメンツ】は採用されているテーマカードの枚数を削られるだけで目に見える以上の弱体化に繋がります。
MDのティアラメンツは環境落ちするのか?
これは新環境を見てみないとなんとも言えないところがありますが、環境落ちはないと思います。
というのも、直近のマスターデュエルではサリークがあってもなくても大して変わらない対面が多く、ミラー以外でサリークを構える必然性があまりないからです。
更に言うと、仮にサリークが制限になろうが、事故らず誘発貫通できる初手をもつことができて、かつアギドケルベクを落とせば今までと変わらないバカ出力で大抵の対面を叩き潰せます。
そして現在流行している超融合に対しては、ティアラメンツはかなりの耐性をもちつつ、ティアラメンツ側が超融合を使うことができます。(これはガルーラのおかげ)
ただ、7月にもしラビュリンス新規が来た場合、割と真面目にティアラメンツは不利対面です。
レディ登場後のラビュリンスはそれまでとはまったく別のデッキとなり、ティアラメンツが苦手な対象耐性やバウンスをギミック内に内包します。
また、レディが好きな通常罠を用意できるため次元障壁や異次元グランドなどのティアラメンツメタカードを採用する可能性があります。これらはピン採用でいいのがラビュリンスのタチが悪いところです。
サリークはラビュリンス対面において重要なカードで、白銀に撃つのはもちろんのことレディの罠セット効果にサリークの発動だけを割り込ませることで発動を防いだりできた(レディは通常罠カードに直接チェーンしなければならない)ため、これがなくなるとますます不利になります。
もちろんMDはシングル戦のため、先行をとって多量の妨害を立てることができれば勝つこと自体はできますが、今のままでは不利であることにかわりありません。対策が求められるでしょう。
さいごに
ざっくり言いたいことは書き連ねましたが、結局言いたいことはサリークの規制は十分にきついものなんだよって話です。
さらに言うと、これは未来への布石でもあります。
《ティアラメンツ・クシャトリラ》が実装されれば、サリークが落ちただけで手札を減らすことなくリンク値を伸ばしつつ、3枚落としができるようになります。クシャトリラが7月にくるかは知りませんが。
こんな規制してもティアラメンツは環境落ちしないから意味ないじゃん!
なーんてのは逆張りにしてもやめときましょう。
今回はこのへんで。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?