見出し画像

上書き保存と、名前を付けて保存

の2タイプいるとすれば、間違いなく自分は「名前を付けて保存」タイプだ。


高校3年の時に初めて一人で新宿に来た。
目的は、大学受験。

18時半の電車を逃すと20時半まで次の電車が来ないような田舎から出てきた自分にとって、新宿は大都会だった。
だから、新宿では何もできなかった。地上に出れそうな階段を上ってみたけど、バス停しかなくて、もちろんその先には新宿の街中が見えていたけど、道路を渡って良いのかわからなくて、すぐに引き返した。
目の前に変な建造物があって、それを「恐竜の卵」と名付けて地元に帰ったあと彼女と笑い合った。


…という出来事を、16年経った今でも鮮明に思い出す。完全に「名前を付けて保存」タイプだ。


「名前を付けて保存」タイプは生きづらい。過去のファイルと比較できてしまうからだ。
する必要のない比較をして、「あの時は楽しかった」と思う。そんな深夜の新宿を一人歩く。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?