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ケツを蹴り上げる人生

とある用事があり少し大きい隣の駅まで出かけた。ついでに本屋に寄った。そもそも最寄りの駅には本屋がない。BOOKOFFしかない。大学生の僕にとってはそれだけでもありがたいのだが、著者にお金が入ってくれ~というときには隣の駅まで出掛ける。

何冊か目当ての本があり、その一つがオールナイトニッポン0のパーソナリティを務める佐久間さんの本だった。

ANN0を毎週聴いていた訳ではないのだが、その前枠のANNを担当されていた推し、乃木坂46の新内眞衣さんが卒業するということになりANNをリアタイしなきゃ!→そのまま佐久間さんも聴いちゃえ!という流れが生まれた。そこからガッツリハマって面白すぎるし本も読もうって感じです。(新内さんの卒業セレモニー最高でしたね)

ただ、結論から言うと佐久間さんの本の在庫が無かった。調べてから出かければよかった。チクショウめ。チクショウついでに立ち読みをしていた。

そこにふらふらと歩くおじさんが現れた。僕は横目で存在を認識し少し避ける。なにやら少しヤバい人っぽい。おじさんは僕の横で立ち止まり何か本を触っている。読んでいるわけではなさそう。本を押したりしていた気がする。多分。横目なのでね。そうしておじさんは隣のコーナーへ立ち去った。

するとその数秒後、バタバタバタ!!と本が落ちた。見るとおじさんが触っていた本が床に落ちていた。もうおじさんは隣のコーナーにいる。これじゃあまるで僕が本を落としたみたいじゃないか、チクショウ!

そう思いながら本を拾おうとすると、バタバタバタバタ!!とまた本が落ちてきた。拾おうとする僕の上に降る本。どんな本の触り方したらこんなに本を落とせるんだよあのジジイ。もうここからジジイ呼び。時間差でそんなことできるのかよ、ピタゴラスイッチでも作ってろよ。チクショウ。

そうして僕は10冊ほど落ちた本を拾って並べた。あのジジイには非常に腹が立つ。近くで本を立ち読みしていた人が誰も拾おうとしなかったことにさらに腹が立った。これが東京か。田舎者には厳しい。そんなことを考えながら隣のコーナーにいるジジイを睨む。くそっ、ケツでも蹴ってやろうかな。お前が落とした本、俺が拾ってやったぞ。そのぐらい言ってやろうかな。

客観的に考えればそんなことをした時点で俺の方がヤバい奴である。ということは本をいじって逃げた時点であいつの術中にハマっていたのか?そもそも俺が他のコーナーに移っていれば…そもそも本屋に寄らなければ…という後悔の輪廻からは逃れられない。こんな思いをすることになるなら、ネットで買って家に居ればよかった。そんな後悔までし始めた。

僕はこのままああいうジジイに腹を立てるだけで何もできずに生きていくのか?頭がおかしいと思われても何か言ってやるべきじゃないのか?少し惨めな気持ちにもなってきた。なんで惨めな気持ちにならなきゃいかんのだ。

いや…文章の頭に述べたそもそもの用事は、前日バドミントンのサークルでラケットのガットが切れたためにスポーツ店に張替えに来たことだ。今日張替えに来なければ…そもそも前日にサークルに出なければ…とぐるぐる。これなら独りで家に居た方がよっぽど楽しいじゃないか。チクショウ。

そんなことを考えプンスカ😡と本屋を歩いていたらサークルの友達に偶然出くわした。プンスカしていたので少し冷たい態度を取ってしまった。チクショウ。

お腹が空いたので回転寿司でも食べようと思ったら春休みの大学生で混雑していた。みんな考えることは同じか。順番を待つ所はチャラチャラした大学生で溢れていて嫌になって回転寿司は諦めた。チクショウ。

ただラジオを聴き、歩いて帰りながら冷静になると、そんなに怒ることはないじゃないか、そういう日もあるよ。とポンコツパーソナリティの悩み相談みたいな結論が出た。そんな結論しか出なかった。


家に居て、コーヒーを飲んで、本を読んで、映画を観て、ラジオを聴いて、バラエティを観て、ウクレレを弾いて、友達と電話をして、ゲームして、時には勉強して…なんて過ごしていると嫌な気持になることはほとんどない。快適すぎる。それに比べて外はチクショウまみれ…手を焼くよお前には。地球上の人類8割が引きこもりだとしても僕は疑問を抱かない。

それでも本屋でなんとなく見かけて買った本がめちゃくちゃ面白かった。この前散歩ついでに立ち寄ったBOOKOFFで13年前のオードリーDVDを見つけることができた。外に出ないと出会えないものもある。


ほとんどのことが家の中でできる世の中だが、外に出るというのも案外捨てたもんじゃない。とも思う。


と、一旦ここまで書いてみたがあまりに締まらないのでいつか書き足そうと思います。家の内と外だけで分けて考えすぎるのは良くない気がする。



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