俺とラジオと22年

※本記事は某所のアドベントカレンダー企画の為に書かれた記事です。

※めちゃめちゃカロリー少なめな記事です。

「JOWV-FM JOWV-FM こちらは、新潟県民FM放送 FM PORTです。新潟79.0MHz、堀之内大和87.9MHz 高田83.2MHz 以上各周波数でお送りしてまいりました。FM PORTは、本日24時をもって閉局いたします。」

「開局から19年と6ヶ月での閉局は大変残念ですが、これまで新潟県民FM放送、愛称FM PORTを愛していただいたリスナーの皆様に、改めて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。」

「JOWV-FM JOWV-FM こちらは、新潟県民FM放送 FM PORTです。リスナーの皆様、ありがとうございました。」


沈黙の末、流れ出す砂嵐。時は2020年6月30日23:59。新潟県民エフエム放送 FM PORTが閉局した。いわゆる停波である。


 閉局(へいきょく):放送局・郵便局など「局」と名のつく施設・機関が業務を停止すること。
 停波:(ていは):電波の送信を停止すること。 特に、常時電波を発信している無線局(主に放送局および、携帯電話・PHSの基地局)が電波送信を止めることをさす。

びっくりである。閉局はまだしも、停波という言葉は、筆を執っている今ですらパソコンの変換で出ないのだ。それだけ、立ち会う機会すらないということなのだ。

俺とラジオ

話を戻そう。私の人生はFM PORTと歩んできたといっても過言ではない。
朝起きて、朝食時にラジオをつける。夢の中からゆっくりと引っ張り出してくれるようなパーソナリティーの声と音楽。
昼間は学業・仕事の為に聞けなかったが、夕方になると、落ち着いた雰囲気のなか、佇んでいて自分のことを待っているようなパーソナリティーの声と音楽。
夜が更けると、誰かの悩みをそっと隣で聞いてくれているようなパーソナリティーの声と音楽。
物心ついたときにはラジオが家にあったため、ずっとこれを続けてきた。車で外出の時もラジオ。布団に入るまでの30分もラジオ。ご飯の時もラジオ。そんな人生だった。

俺にとっての「ラジオ」とは

今回の記事では、閉局に対しての悲哀を共有したいわけではない。ラジオとはどんなものなのか。何を与えてくれるのかを文字にしたいと思う。

①人と人の距離が近い
 そのままである。嬉しかったこと、悲しかったこと、悩み...文字にして送ることができるのだ。パーソナリティーだけではなく、リスナーが相談に乗る...そんなこともあるかもしれない。今現在ではボイスメッセージも送ることが可能らしい。

②自分の知らない世界を覗くことができる
 例えば音楽。全く知らない系統の音楽が流れてくることもあるだろう。全く知らないアーティストが出演していることもあるだろう。
それがハマったきっかけだったらとても素敵な出会いではなかろうか。

③顔が見えない
 これが一番大きい。パーソナリティーの顔も、メッセージを送っている人の顔も見えないのだ。
 見えないので、人対人の会話をしている気分である。テレビでは、お茶の間向けの番組が多いが、ラジオは『人』に向けた番組が多いと思う。笑ったり、ほっこりしたり、時にはしんみりしたり。そんなことを経験できると思う。

④安価
 安価である。今時であれば災害用ラジオを持っている人も少なからずいるのではないだろうか。
 「ラジオなんてもってないよ!」なんて人もいるだろう。でも大丈夫!安心してほしい。radikoがある!

radiko

radiko(ラジコ)は、株式会社radiko(英: radiko Co., Ltd.)が運営する日本のIPサイマルラジオサービス。2010年3月にサービスを開始した。キャッチコピーは「世界を広げる、音がある。」。(Wikipediaより引用)

簡単に言うなら、どこでもラジオが聞けるサービスのことである。サービス料は無料だが、月額350円を支払うことで、全国のラジオ局の番組を聞くことができる(一部対象外あり)。お手軽だと思うので、地元の局だけでは物足りなくなった方は1月からでいいので初めて見ることをお勧めする。

終わりに

この記事をどう締めようかと考えたのだが、この言葉を贈り、筆をおくことにしよう。
千葉のFM局「bayfm」の人気DJ伊津野亮さんが2019年春に、自身のレギュラー番組最終回で語った言葉である。

『ラジオは裏切らない』

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