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スーパーカーの話

あらかじめ言っておくと、記念すべき1回目に更新するような話ではない、と思うけどなんとなく話したいので書かせてもらいます。

身近にものすごいお金持ちってあんまりいないよね。
人より多少裕福な暮らしをしているってレベルではなくて、有り余る富で簡単に高級車買っちゃうようなレベルの人。最近はYouTubeで「高級車買っちゃいました!」って人もよくみるけど。
今住んでいる場所が田舎の地方都市って言うこともあるかもしれないけれど、やっぱりそこまでのお金持ちには会ったことはない。

学生の頃、友達に医者の息子がいた。漫画の貸し借りを頻繁にしていた記憶がある。よく遊んでいたし、家にも行ったことはある。とても綺麗な家だったことをよく覚えている。新築だったから。あとトイレの蓋が自動で開いたのには驚いた。
とはいえ滅茶苦茶金持ちかといわれるとそんな感じはしなかった。

余談だが、僕がBOOK・OFFで必死に買っていた漫画を、その友達が新品で買い揃えていた時は流石に嫉妬した。「中古で本はあんまり買わないんだよね〜、古本じゃなくて新品派だからさ〜。」
は?その派はなんだ。俺だって新品で買い揃える余裕があれば新品で買うわ。その余裕がないからBOOK・OFFで黄ばんだ漫画買っとんじゃ。おい。
あ、BOOK・OFFを馬鹿にしているわけではないですよ。今でもいくし。

古本の件でもわかると思うが、私はお金持ちの家の生まれではない。
お小遣いは周りと比べても少なかったし、何かと我慢することの方が多かったような覚えがある。特にゲームとか。学生時代に流行った某狩りゲームは、流行りが終わりかけの時にようやく買えたくらいだ。
とはいえ生活に困窮するレベルでなく、習い事も普通にできていた。つまるところいたって普通。ほんの少し貧乏寄りかな。ぐらいの水準だったんだろう。

そんなこんなで、学生生活を終えてサラリーマンになった今でも、ホンモノのお金持ちとは出会っていない。
ホンモノのお金持ちはいったいどこに存在するのだろうか。
やはり首都圏中心なのか。東京一極集中は進む一方か。地方は都会の食料を賄うために農業だけやってろということか。地方格差め〜

なんてことを考えながら仕事をしていると、近くで会話している声が聞こえてきた。

「俺が持ってるスーパーカー買わないか?いまなら安くするぞ〜。」
「いやいや〜、買えないっすよ〜、こないだ嫁さんに言ったけど鼻で笑われました〜。」

ん?

「買おうと思っても普通の人には買えない車なんだぞ〜、状態もいいし。」
「ちなみにいくらなんですか〜?」

ん?????


「5000万」


・・・いたわ。めっちゃ身近にいたわ。お金持ち

話を詳しく聞いてみるとどうやら本当にスーパーカーを持っているらしい。

僕が数十年働いたお金を全部注ぎ込んで、ようやく買える金額の車を持っている。これはまさしくホンモノのお金持ちと言えるだろう。そうなるといろいろ聞きたいことがある。「本当に持っているんですか?」「どうして買えるんですか?」「飯奢ってください。」「いつ仕事やめてもいいってことですか?」

でも一番聞きたいことは・・・

「なんでスーパーカー持ってるのにハゲてるんですか?」


薄毛。それは世の男性誰しもが恐怖を抱く永遠のテーマ。
頭を洗えば手についた抜け毛は気になるし、誰しもが、枕にごっそり頭髪が付着する悪夢に襲われたこともあるだろう。

先に言っておくが、僕はこの場でハゲを悪く言いたいわけではない。ハゲてて格好いい人もいるし、自然に年老いていけば、いずれ誰もがハゲる。当然だ。
自分のもとにハゲが来訪したときには「よくぞいらっしゃいました。もうそんな時期ですか・・・。」と穏やかに受け入れる覚悟はしているつもりだ。覚悟は。

ただ、もし自分だったとして、天秤に乗せてみて欲しい。
薄毛治療と高級外車を。
ハゲとスーパーカーを。

あれ、スーパーカー買うなら先にハゲをどうにかしない???

もしも、薄毛治療した上でスーパーカーを買っているのなら、これは私が完全に悪い。猛反省します。
でもおそらくそうじゃない。

だってその人ポジティブハゲだから。

ポジティブハゲは薄毛治療をしないでしょう。
だってその明るさは、ハゲている自分を受け入れることによって、ようやく手にした明るさだから!一度受け入れた上での儚い明るさだから!!

熱くなりました。きっと僕には計り知れないような色々な事情があるのでしょう。ただ、僕だったらお金でなんとかなるなら、ハゲの治療を先にして、余ったお金で車を買うだろうなって話です。髪はスーパーカーより強し。
でも、もしかしてこれは、失うものばかりが増える貧乏人特有の考え方で、得るものが多いお金持ちの場合は、手に入れる方手に入れる方にマインドが向くのかなと思いました。

あ、頭髪も手に入れるものに含まれるか。


※この文章を読んで不快になった人がいたら大変申し訳なく思います。
僕は少なくとも明るいハゲになりたいなと思っています。


ホンモノのお金持ちはこんな話されても笑って受け流すんだろうなあ。


knork

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