母想いのおちびちゃん

2021年3月6日 昼前に近くのこじんまりしたスーパーに買い物に行きました。今日だけ安い好みの銘柄の牛乳とブロッコリーが目的です。欲しいものだけ買って、さっと帰ろうとスタスタとスーパーの中を歩いてると、冷凍食品の冷蔵庫の列の前で、6歳位の可愛い男の子が一人で何かを探してるようです。さっと見て、一人なのでお母さんはどこかな?と思ったんですが、そのまま牛乳コーナーへ。牛乳買ってレジへ行こうとしたら、若いお母さんが買い物かごとカートを通路の脇に押しやって、何だか子供を探し始めるように見えたので、「もしかして小さい男の子をお探しですか」と聞くと、そうです、と返ってくるので、「先程、冷凍食品のコーナーの前で見かけましたが」。でも、冷凍食品の前にはもう居ませんでした。すると通路をこちらに先程の男の子がやってきます。胸に、両手で大事そうに一本の牛乳を抱えて。この牛乳はこのスーパーでしか見かけないもので、いつも割と安く売ってるものです。お母さんは、男の子を見て、えー、これをわざわざ持ってきてくれたの、と言うので、やっぱりこの男の子の母親で、男の子は、いつも買う牛乳を見つけ、母に持ってきたようです。好きだから買って、ということでしょうか、それとも母が買い忘れていると思って持ってきたのでしょうか。両手でしっかり抱えた男の子の姿は、私には母の買い物の手伝いをしているようにしか見えませんでした。ちょっと無口で、一途な感じのその男の子は、見るからに優しそうな心根の子と私には見えたからです。お母さんは私に、ありがとうございました、と。私は「お利口さんだね、お母さんの手伝いをしたんだねぇ」と語りかけ、そのままさらりとお互いに場を離れました。
私の勝手な思い込みかもしれませんが、男の子の雰囲気は、お母さんのお手伝いをしたかったんだと、思えたのです。きっと優しい心根に育ったんだろうと、ほっこりしちゃいました。

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