Yamamoto Market

Based in Kuroshio cho, Kochi / Writing, Edi…

Yamamoto Market

Based in Kuroshio cho, Kochi / Writing, Editing, Book Market, Event Coordinater / 日々感じる暮らしの中の美しさを。「Yamamoto Market」「山本書店」として発信していきます。

記事一覧

固定された記事

Portfolio of "Yamamoto Market"

初めまして。高知県在住、「Yamamoto Market」の岡本里咲です。 今春、7年間務めた公務員という仕事を卒業し、これから個人事業主として、「Book cafeオープン」というい…

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守りたいもの、すがらずに生きていけるもの

31歳。 守りたいものが、年々増えていく。 すがらずに生きていけるものが、年々増えていく。 守りたいもの。 好きな人たちと囲む美味しいご飯やお酒の会。 ご飯を作りな…

Yamamoto Market
38分前
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ウェブで本屋をはじめました

「いつか本屋を開きたい」という夢を持ち一年。実店舗へのオープンにはまだ時間がかかりそうで、でも、今やれることから少しずつでも始めていきたい、そんな思いからこの4…

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kotoba club はじめます

今春から「kotoba club」というものを始めることにした。 「言葉」を扱う「クラブ活動」。文字のとおり。 決まった日にみんなが集まり、その日のテーマに沿って言葉を綴…

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中島みゆきと、しあわせと、父の話

「今の暮らしと、前の暮らし、どっちがいい?」 私の場合、ライターとして扱うジャンルは、人物取材が多い。その人の生い立ちや今の暮らしへの思いなどを聞き、記事にして…

Yamamoto Market
1か月前
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肩書は欲しいようで、無くていい

初めて会う人、久しぶりに会う人、頻繁に会っている人にも、最近は「今何してるの?」ということをよく聞かれる。 田舎の地で、「安定」と言われる仕事を辞め、どうしてい…

Yamamoto Market
1か月前
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「2/1 はっさくジャム」の付箋

私の祖母は隣町に住んでいる。一人暮らし、91歳。めちゃくちゃ元気。 「昔の人はよく動く」というけれど、本当に動く。ちょうど60歳年下の私なんかより、ずっとスッと立ち…

Yamamoto Market
2か月前
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燦々と降り注がれるのは

2024年、新しい年を迎えてまず最初の大きな変化と言えば、犬を迎えたことだ。 名前は「燦」。この町に"燦々"と降り注ぐ太陽のように、もののけ姫の主人公のように優しく、…

Yamamoto Market
2か月前
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耳に届かないこと、目に映らないもの

なんだか「口にしたもんがち」のような今の世の中で、主張することが良しとされる世の中で、でも、口にしないことの大切さってあると思っていて。そこに尊さがあると感じて…

Yamamoto Market
3か月前
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私の住処はあの海辺の町にある

2023年、役場の職員に終止符を打った3カ月、そして4月からのYamamoto Marketとしての9カ月、今年も関わった全ての方へ、とってもお世話になりました。 今年は新たな船出と…

Yamamoto Market
4か月前
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2023.12.1 「寒くなってきたけれど」

いつもは走るコースを(と言いながら最近はそんなに走れていないけど)、今日はカメラをぶら下げて歩いてみた。 歩いたから当たり前なのだけれど、普段、撮りたくなっても…

Yamamoto Market
5か月前
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2023.11.27 「ちょうどいい」

朝から雨模様の一日だった。 一日何も予定が無いのはもう何カ月振りかで、積読もたくさん。雨も降っているし、メダカの餌やりに一瞬玄関先へ出て、あとは気ままに本を読も…

Yamamoto Market
5か月前
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こもれびの下、大切にしたいことは

11月18日、黒潮町入野にある「加茂神社」の参道で『こもれびBook Market』を開催しました。 今回が初開催となった『こもれびBook Market』。名前の通り、会場となった参道…

Yamamoto Market
5か月前
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移住8年目にしてようやく始まった?うみべの田舎暮らし

2023年、4月のスタートからあっという間に半年が経とうとしています。 「何してるの?」「生きていけてる?」「食べていけてる?」という声をお会いするほとんどの人がか…

Yamamoto Market
8か月前
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いつか海外の人と一緒に働きたい

私には、ヤミンちゃんと花子ちゃんという友だちがいます。 2人はともに技能実習生として、それぞれこの冬、この春まで私が住む町に住んでいた外国人です。 ヤミンちゃん…

Yamamoto Market
10か月前
21

気になる本の話

気になる本、読んでみたいと思う本は日々変わって行く。 例えば、前職で仕事をしていた最後の2年間、私は日本語教室の担当としてベトナムやミャンマー、カンボジアなど、…

Yamamoto Market
10か月前
5
固定された記事

Portfolio of "Yamamoto Market"

初めまして。高知県在住、「Yamamoto Market」の岡本里咲です。 今春、7年間務めた公務員という仕事を卒業し、これから個人事業主として、「Book cafeオープン」といういつかの夢を叶えるための準備をしながら、ライターとしての活動をスタートしました。 新しい道にドキドキ、ワクワク。 不安もたくさんですが、せっかくならやれることをどんどんと。 もっと私らしく、楽しんでいきたいと思っています。 今日は、自己紹介代わりに、ポートフォリオを書いていきたいと思います。

守りたいもの、すがらずに生きていけるもの

31歳。 守りたいものが、年々増えていく。 すがらずに生きていけるものが、年々増えていく。 守りたいもの。 好きな人たちと囲む美味しいご飯やお酒の会。 ご飯を作りながらキッチンで飲むビールの時間。 祖母の家の前のメタセコイアの並木道。 生まれ育った実家。 愛のある人との仕事。愛を持って仕事をすること。 大切にしてくれる人たちからもらう言葉の数々の記憶。 いつも私の帰りを健気に待ち続け、精一杯の「待ってたよ」で迎えてくれる愛犬。 大好きな隣町の喫茶店の、例えばイソギンチャ

ウェブで本屋をはじめました

「いつか本屋を開きたい」という夢を持ち一年。実店舗へのオープンにはまだ時間がかかりそうで、でも、今やれることから少しずつでも始めていきたい、そんな思いからこの4月、まずはウェブストアでの本の販売を始めました。 以前からお話ししていたりもするので、すでに知ってくださっている方もいるかと思いますが、2023年4月から「Yamamoto Market」という屋号を定め、本屋を開くための活動とライターのお仕事を並行して進めています。 きっかけはいろいろありまして。そのことや今の思

kotoba club はじめます

今春から「kotoba club」というものを始めることにした。 「言葉」を扱う「クラブ活動」。文字のとおり。 決まった日にみんなが集まり、その日のテーマに沿って言葉を綴っていくというもの。エッセイでも、詩でも、どんな形でもいいなぁと思っている。「一人でもやっていこう」と思いながら、インスタグラムで募集をしてみたところ、7名もの方が「参加したい」と連絡をくれた。嬉しかった。 「kotoba club」をはじめたいと思ったきっかけは、10年前の大学時代に遡る。短大から編入

中島みゆきと、しあわせと、父の話

「今の暮らしと、前の暮らし、どっちがいい?」 私の場合、ライターとして扱うジャンルは、人物取材が多い。その人の生い立ちや今の暮らしへの思いなどを聞き、記事にしているのだが、対象者に対して、こんな質問を投げかけることがある。正確に言うと、よくあった。 今の仕事は農家さん、だけど以前はサラリーマンだった。 今の仕事はコンテンツクリエイター、だけど以前は社長秘書。 例えばこんな風に、過去と現在とのギャップがある人生の話を聞くと、ついつい、「この人は前の仕事をしていた頃と、今の

肩書は欲しいようで、無くていい

初めて会う人、久しぶりに会う人、頻繁に会っている人にも、最近は「今何してるの?」ということをよく聞かれる。 田舎の地で、「安定」と言われる仕事を辞め、どうしているのか(どうやって暮らしているのか)は、正直気になるのだと思う。「ちゃんと暮らせているの?」「一番の収入源は何なの?」「神奈川に帰ったかと思っていた」、そんな風に言われることも。 昨年4月。「こんな感じかな〜」と思いながら作成した名刺を最近ふと見返すことがあった。自分の名前が記載されているその上には、「Writin

「2/1 はっさくジャム」の付箋

私の祖母は隣町に住んでいる。一人暮らし、91歳。めちゃくちゃ元気。 「昔の人はよく動く」というけれど、本当に動く。ちょうど60歳年下の私なんかより、ずっとスッと立ち上がるし、じっとしていられない。すごいんだ。 私が高知県に移住したきっかけも、祖父母がいたからだった。幼少の頃、一年に一回遊びに行けるか行けないかという距離だった「遠い高知」は、いつも私の特別な場所だった。いつからか、数日、1週間、1カ月、滞在した高知を離れる時には、特急南風の車内でひとり、涙がこぼれ落ちるように

燦々と降り注がれるのは

2024年、新しい年を迎えてまず最初の大きな変化と言えば、犬を迎えたことだ。 名前は「燦」。この町に"燦々"と降り注ぐ太陽のように、もののけ姫の主人公のように優しく、逞しく。そして、SUN(太陽)のようにと。海辺の街に住み、31歳で迎え入れたからこその名前にしようと命名した。 先に言っておくと、「愛犬家」としての記事を書くつもりはない。 「うちのワンちゃん可愛いでしょう」なんて、書くつもりはない。それは当たり前の話で(うちの子、当たり前にすんごく可愛いんです)、それより

耳に届かないこと、目に映らないもの

なんだか「口にしたもんがち」のような今の世の中で、主張することが良しとされる世の中で、でも、口にしないことの大切さってあると思っていて。そこに尊さがあると感じていて。 発信力で物事が左右される時代。SNSで人の興味を一度引いてしまえば、一気に世の中の流れを支配する時代。便利だし、自分も踊らされることだってある。それを仕事にだってしている。 でも、「口をつむぐ」という形での「言葉」もある。思いや意思、信念、感情は時として、自分の身体や心から出力されなくて良い時がある。 音

私の住処はあの海辺の町にある

2023年、役場の職員に終止符を打った3カ月、そして4月からのYamamoto Marketとしての9カ月、今年も関わった全ての方へ、とってもお世話になりました。 今年は新たな船出となり、独立してどうなることかと不安も抱えながらのスタートでしたが、あたたかい方々に支えられ、無事に最初の一年を終えることができました。本当にありがとうございました。 夏には新しい土地への引っ越しも重なり、数カ月が経った今、ようやく「新しい人生を歩んでいるのだな」という実感と、慣れてきた暮らしの

2023.12.1 「寒くなってきたけれど」

いつもは走るコースを(と言いながら最近はそんなに走れていないけど)、今日はカメラをぶら下げて歩いてみた。 歩いたから当たり前なのだけれど、普段、撮りたくなっても走っていたら撮ることができなかった花や景色を撮影できた。 段々冬らしい寒さになってきて、15時になれば海の向こうはもう少しだけオレンジ色に染まりだす。まだ夕方にもなっていないのに、すでに一日が終わりそうでなんだか悲しく、寂しくなる。うみべの暮らしは気持ち良いけれど、土間がある家は好きだけど、この家で迎える初めての冬

2023.11.27 「ちょうどいい」

朝から雨模様の一日だった。 一日何も予定が無いのはもう何カ月振りかで、積読もたくさん。雨も降っているし、メダカの餌やりに一瞬玄関先へ出て、あとは気ままに本を読もうと思っていた。 読みたい本が溜まっている。「よし」と読み始めると、そんな時に限って睡魔が襲ってくる。もうすぐお昼になる。お腹も空いてきた。でもこの本をもう一章、読んでしまいたい。でも、読み進めることができない。 そんな時に近所の方の訪問があった。珍しい方の訪問だった。でも、思いがけない嬉しい訪問だった。玄関を出

こもれびの下、大切にしたいことは

11月18日、黒潮町入野にある「加茂神社」の参道で『こもれびBook Market』を開催しました。 今回が初開催となった『こもれびBook Market』。名前の通り、会場となった参道は両端に木々が整列し、高く空に伸びた緑が私たちに太陽の光をお裾分けしてくれる、木漏れ日が気持ち良い場所です。 2018年、2019年と、この場所で以前開催されていた『海辺の本の夏まつり』。今でも毎月第2日曜日に黒潮町・土佐西南大規模公園で開催されている「海辺の日曜市」の夏休み企画として行わ

移住8年目にしてようやく始まった?うみべの田舎暮らし

2023年、4月のスタートからあっという間に半年が経とうとしています。 「何してるの?」「生きていけてる?」「食べていけてる?」という声をお会いするほとんどの人がかけてくれます。 前職を辞めたあとでもこうして心配してくれる人たちがいるうちが幸せだなあ〜と、本当にありがたいなと思っています。 更新が久しぶりになってしまいましたが、元気に暮らしています。 最近「何をしているのかわからない」と言われる状況に拍車をかけていたのは、7月に引越しをしたことが一つの理由になっています

いつか海外の人と一緒に働きたい

私には、ヤミンちゃんと花子ちゃんという友だちがいます。 2人はともに技能実習生として、それぞれこの冬、この春まで私が住む町に住んでいた外国人です。 ヤミンちゃんはミャンマー出身の26歳。いつも無邪気で愛らしい笑顔が特徴的。そこにいるだけで周りが華やかな気分になる妹的存在。 花子ちゃんはベトナム出身の28歳。いたずらっぽい性格で、冗談を言っては常にみんなを笑わせてくれる、細やかな気遣いができるお姉さん気質な性格。ちなみに「花子」という日本人らしい名前ですが、本名は「クイン

気になる本の話

気になる本、読んでみたいと思う本は日々変わって行く。 例えば、前職で仕事をしていた最後の2年間、私は日本語教室の担当としてベトナムやミャンマー、カンボジアなど、アジアから来た技能実習生たちと関わって、今まであまり興味の無かった「アジア」という地域に興味が湧き出した。 例えば、この間初めて本屋として出店したイベントで旅好きのお兄さんにこれまでの旅の話を聞いていたら、なんだか冒険に出たくなってきて「海外に行きたい」なんて欲が再燃してきているこの頃。 そんな思いや興味を抱いて