実写版アラジン 感想

実写版アラジンは、アニメ版や劇団四季版と比べて「中身が肝心」っていうテーマが強く出ている。魔法でアリ王子に変身したときは王子らしい振る舞いが出来なくて失敗したり、ジャファーが王になったときも忠誠心や敬意によって命令を退けられたり、魔法の変化はあくまで外見だけって感じで新鮮だった。

それから、ジャスミンの芯の強さが目立つ。アニメ版にはアラジンを守るためにジャファーにキスするシーンがあって、個人的には印象的なシーンになっている。それまでのディズニー作品では、「真実の愛のキス」によって元の姿に戻ったり、ながい眠りから目を覚ましたり、神聖な役割を持っていた。このシーンは、構図こそプリンセスからヴィランへのキスだが「愛する人を助けるため」という目的によるもので、これも真実の愛のキスだよなぁ、と当時思った。
実写ではそのキスシーンはなかったが、アニメ版を見た時に感じた、強いプリンセス像はきちんと表現されていた。

ミュージカル部分では、曲に関して言えば粗悪な焼き増しって感じがして微妙だったけど、映像的な派手さやキレキレのダンスがミュージカル部分を盛り上げていた。実写版オリジナルのミュージカルパートはとても良い。ジャスミンのソロなのも最高。

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