2022/1/26 衆院予算委員会 緒方林太郎 議員質疑 一部文字起こし

緒方議員:MMTについてですね、政府としてそのような考え方は取っておりませんというふうに去年の参議院の本会議で述べておられました。昨日の前原委員との質疑のですね、答弁で自らの経済再生は大丈夫だと自分が主張しても、評価するのは市場であり国際社会でありますので、こうした市場や国際社会に耐えうる財政政策をしっかり進めていかなければならない、このように考えておりますと昨日言われました。
これ繋ぎ合わせるとMMTというのは市場や国際社会の評価に耐えられない政策なので岸田政権としてこういった政策を取っていないとそういう風に考えているということでしょうか。

岸田首相:少なくとも政府としてMMTと言われるような経済政策は取っておりません。
そして、政府としては今の政府の方針に従って財政政策を進めていくことがこの国際社会における信頼を維持するために重要であるという考えに基づいて政策を進めてまいります。

緒方議員:これは私が言ったことの繰り返しでありまして岸田総理としてMMTという政策は国際社会や市場の信頼が得られない政策だと思うから、だから取っていないんですかと聞いてます。

岸田首相:様々な政策議論、或いは学説があります。それぞれが信頼を得ることが出来るかどうか論争の中で争っていかれることだと思いますが、政府としてはMTTといった政策は取っていないわけですでありますし、その政府の政策に基づいて信頼を維持することが大切なことであると考えています。

緒方議員:つかみどころがないですね、これが最後になると思いますがもう一問質問させて頂きたいと思います。
ある政治家が20円の紙代とインク代で1万円が出来ていると、そしてそれを使って日本銀行が国債を買い取って1万マイナス20円でおそらく9980円の利益があるということなんだと思いますが、そのお金を使って財政政策をやる限りは後世につけが回ることはないとそういう主旨の話をしている政治家の方がおられます。岸田総理はこの考え方に立ちますか。

岸田首相:ご指摘のような意見は通貨発行を行う日本銀行が国債を直接買い取るというようになるわけでありますから、政府がこの財源を調達し歳出に充てることであり、これまさに財政ファイナンスそのものということになってしまうのではないかと理解を致します。
日本銀行による引き受けを前提とし同時に国債を発行するような財政運用を行うことは中長期的な財政の持続可能性、この信認が失われます。国の信頼のいしずえを失う恐れがある、政府としてはそういった考えはまったくとりません。

緒方議員:もう一度確認でありますけど20円の原価で1万円が出来るんだとそれを使う限りにおいては後世につけを回すことはないのだという考え方は取っていないという理解でよろしいんですね。

岸田首相:まったく考えておりません。とっておりません。

緒方議員:今、ある政治家と言いましたが、安倍元総理の講演での発言でありまして、私、岸田総理に若干の期待を込めて申し上げれば、金融政策、財政政策、ときおりこういったとんでも論とかですね、MMTもそうだと思うんですけど、社会的にていうか、2、3十年前であればこんな理論誰も受け付けなかった議論が社会でまかり通るようになっていて、私、凄く懸念をしてるんですね。財政は健全であるべきだと思いますし、もちろん北神議員が質問したように付ける所にはお金を付けるけども根本のところで、インフレ率が2%になるまで財政政策は何やってもいいみたいなね、そんな議論がまかり通る世の中であってはならないと、私はそう思うんです。なのでそういった所を岸田総理しっかり取り組んで頂ければと思います。

以上

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