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犬牽と行く美術館・博物館

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日本伝統のドッグトレーナー/犬牽(イヌヒキ)の技術と文化を継承する筆者が、その目線を持って美術館・博物館を巡るエッセイシリーズ
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2020年10月の記事一覧

犬牽と行く美術館・博物館➀太田記念美術館『江戸の土木-橋・水路・ダム・大建築から再開発エリアまで-』2020/10/10~11/8

この記事は、犬牽の目線で美術館・博物館の展示物を解説していくシリーズです。 〇はじめに まず本題に入る前に、はじめて〝犬牽(イヌヒキ)〟という単語を見た方のために説明をしておきましょう。  そもそも犬牽とは江戸時代に活躍した幕府直属のドッグトレーナー集団、鷹狩専用の猟犬である〝鷹犬(タカイヌ)〟や幕府儀礼に登場する通称〝芸能犬〟の飼育を担当していました。  犬の権利を尊重する先進的な飼育を心掛けていた犬牽でしたが、江戸幕府の終焉と共に継承がストップ。残念ながら、歴史の表舞台