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90円の野菜ジュースしか買えなかった僕が起業してから今に至るまでの軌跡1

25歳で起業したときに
何度も読んで影響を受けた本が2つある。


一つはこれ。
イギリスの起業家、リチャードブランソンの本。

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17歳で起業し、一代で売上1兆円を超える
非上場のグループ企業をつくりあげたスーパー起業家。

でも影響を受けたのはそこじゃない。
”ビジネスってもっと楽しいもんだぜ”
”型にはまる必要なんかないぜ”
ってことをこの本から学んだ。

彼がビジネスを子供のように愛し
子供が遊ぶようにビジネスでいろんな挑戦を続けてきた軌跡は
社会人として常識的なルールやマナーを
ひと通り学んだ僕の”ビジネスとは”をいい意味でぶっ壊してくれた。

その影響は今にまで至っている。
”面白い人と面白いことをしたい”
これ僕の一番の原動力になっている。



影響を受けたもう一冊はこれ。
バングラディッシュでの貧困層が
比較的低金利でお金を借りられる金融サービスを提供する
グラミン銀行をつくった実業家ムハマド・ユヌスさんの本。

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経済学者として大学で教鞭をとっていた彼は
ある日、経済の研究しているのに
世界の問題が解決に向かっていないように思う。

それで自分が外の現実社会に出て
今まで培ってきた知識を活かし
自国で貧しくて苦しんでいる人たちを救える
プロジェクトに乗り出す。

本を読んでもらったらわかるが
多くの困難を”泥臭く””現場で”ひとつひとつ乗り越え
マイクロクレジットと言われる仕組みをつくった。

”ビジネスで社会の課題を解決できる”
”泥臭くやり続ける信念が大事”
ということをこの本から学んだ。



起業するタイミングで
そんな二冊の本に出会って影響を受けた
僕の原点について今日は少し書いてみようと思う。

まずは起業一年目から。

最初は食べていくために
独立直後から学んだPPC広告の運用代行事業をやっていた。

前職は人材コンサルの会社だったけど
競業避止義務があったので”違う畑”の仕事をする必要があり
”できそうな仕事”を選んだ。


少し話が逸れるが
ちなみに僕は計画性なんて
1ミリもない人間なので
何やるかなんて考えずに会社を辞めた。

物事のリスクを感じる力が人より著しく弱いらしく
何も決まってなかったのに不安はなかった。

月3万で生活すれば生きていけるだろうと思って
最初は毎日玄米・味噌汁・納豆だけ食べて生活した。
集中するために家の近くのモスバーガーに朝に行って
90円の野菜ジュースだけ飲んで一日電源を借りて居座っていた。


それでPPC広告事業をやり始めて半年ぐらいたって
やっと軌道に乗り始めた。
といっても毎月50万ぐらいの売上が不安定に立つぐらい。

でもそのときにふと思った。

「こんなことするために起業したんだっけ?
お前はもっとでっかい志を持って
なんかを成し遂げるんじゃなかったのか」
と。

計画性がないバカだから
「これからの世の中は高齢化するし
健康に対する需要が増す。よし健康事業をやろう!」
と思い、すぐざっくりした事業計画を書いて
公庫に行って、人生初の融資なるものを300万受けた。

既存事業は一緒にやっていた
外部のパートナーに全部任せて
新規の案件を受けるのを辞めて退路を断った。


半年がたち
健康コンサルティングのサービスができた。
ゼロから健康の勉強したから思ったより時間がかかった。
で、同時に口座にあった300万はすっかり底をついた。
既存の事業をパートナーに譲渡して
僕の収入源がなくなっていたからだ。

でも大丈夫サービス開発は間に合った!
そう思ったが、売り方がわからない。

営業は前の会社でやってたけど
前みたいに交流会に足を運んで名刺交換して
アポとってプレゼンみたいなのはもうやりたくない。笑

実践的なマーケティングは学んでいない。
大学のゼミはマーケティングだったから
4Pと3Cとかフレームワークは学んでいたけど
起業においては何の役にも立たないことを痛感した。


”良いもの(と自分が思ってるもの)を作っても
集客や売り方を知らなければ何にもならない”

そんなことを初めて知った経験だった。
”論語と算盤”という言葉があるが
どちらも大事なのだ。

そんなことすら理解せずに
起業して一年も過ごしている自分が悔しかった。

でも貯金はすぐ尽きる。
ってことで、”売りたいもの””やりたいこと”とかは
一旦端に起き、すぐ売上が立てるものを
やらねばと動き出した。
プランを立てながらマーケティングを本気で学んだ。

健康コンサルを取り入れてくれるとしたら
どんな人かと考えて、美容や健康に関する
業界をいろいろとみて
個人サロン・セラピストという業界に目をつけた。

全国には自宅サロンを含めると
10万を超える個人サロンなるものがある。
”好きな技術は身につけているけど
集客や経営で困っている人はいるんじゃないか”
と仮説を立てた。

この人たちが目の前で解決しないといけない
集客や売上の問題を先に解決し
信頼関係を築いた後で興味ある人に
健康コンサルを提案して扱ってもらおうと思ったのだ。

そんなスタートから
今でも僕の生業の一部になっている
個人事業主へのコンサルティング
特に女性で”好きなことを仕事にしたい”と
思っている人への経営支援がスタートした。


ジリ貧だった会社の初年度売上は300万。
そこから900万、3000万と徐々に売上を伸ばしていった。
起業5年で20人以上のスタッフを抱え、売上は2億近くになった。

派手ではない。地味だった思う。
でも、目の前のお客さんの売上を上げることを
中心にひたすら考えてやってきた。

セミナーは2割の人しか結果が出ないと
いわれる中で、PDCAを回しまくった結果
9割以上の人が結果を出せるプログラムを作った。

同業の講師やコンサルタントに
「どうやってやってるの?」って聞かれたが
やってることを全部話しみんな必ず驚く。
自分には無理だって思う。笑
超非効率だからだ。

改善できることを改善しまくり
試せることはほとんど試した。

セミナー事業をやめて二年弱がたち
今振り返るとまた違った距離感から
もっとこうすれば良かったなっていう改善点がいくつも出てくる。
それでも当時できる最善で、
”マニアックに追求”していたことは間違いない。



このnoteを読んでいただいた方はわかると思うが
僕には天然の” PDCAマシーン”的なところがある。

何かをうまくできるように短期間で
大量行動し、振り返って改善し、自分にとって
ベストな”やり方”を見つけるのが得意なのだ。



でも次のステージが来たなと思う。

・どうやったら売上が上がるか?
・どうやったらバズらせられるか?
はもう十分やった。

起業した1年目で足りないと痛感した
 "武器”はこの8年である程度は手にした。

そして、原点回帰のタイミングが来たなと思う。

”大きな志をもち、より多くの人の幸せに繋がるもの
社会の課題を解決できるサービスを世の中に広めていく”

のがこれからやっていくことだ。


どうやって稼ぐか?
どうやって売上を上げるか?

この視点も個人や会社の存続のために必須だ。

これからは

誰のために、何のためにこの事業やサービスが
作られるべきなのか?

この答えを明確に持ったサービスを広めていきたい。



例えば、最近目にしたこのサービス。
すごく画期的だと思う。
目の不自由な人の課題をテクノロジーで解決している。



売上がスタートじゃない。
商品がスタートでもない。
解決したい誰かの課題がスタートだ。



例えば、僕の仲間のともちゃん(@tomoko_bei)が
やっているこのプロジェクトは
車いすの人にエンタメの手段と可能性を届けること。

このnoteを読んでもらったら分かるけど
こんな人のこんな悩みを解決したい!っていう"原体験"が
あってスタートしている。

ともちゃんと仲良くなければ
身近な人で車いすの人がいない僕にとっては
"自分にとっては関係ない"現実でおわっていたと思う。

でも自分が”自分事”にできていない
意識の範囲を徐々に広げていけるといいなあと思う。



起業はステージ毎にやることが違う。
かつての僕のように起業で生き残っていくための
武器をまず手にすべき人がいる。

また、今の僕のように起業家として
最低限の武器を手にして
より大きな志に自分たちの力を使っていくステージもある。

いい悪いじゃなく
僕自身はこれからは明確な課題解決ができる
サービスを作ること、広めることに
自分の時間を使っていきたいなと思った今日この頃です。


以上。
おやすみなさい。


追伸、

昨日の記事読んでない人はこちらもぜひ!


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