■コラム13|CubeMicなら低音を欲張らなくて良いかも知れない

もしかしたらつい「収音段階での低音成分はあるに越したことは無い」という風に考えてしまうかも知れませんが、実際には必ずしもそうではありません。
奏法として「膜の中心付近を叩く低音が必要な楽器」と「膜の周辺を叩く低音が必要な楽器」は異なりますし、また「膜からの音と胴からの音との必要なバランス」というのも、楽器ごとに要求が異なります。そうした事を合わせて考えると、結局は「収音される低音のバランスは控えめでも、この楽器では胴に近い位置への設置がより適している」という事もあるかと思います。

収音に際して、もともと鳴っているはずの低音が出力信号に全く含まれないとしたらそれは困りますが、得たい再生音はほどほどの低音感である時に、低音域が過分に含まれた収音結果を用いてそういった様な音を得る操作は、実はあまり簡単ではありません。「低音感はほどほどだけれどしっかり含まれている」といった位の方が、その後の音作りの行程で、様々な印象にコントロールしやすいものなのです。<br />この「ほどほどに含まれた低音成分」を活用して、後から低音の迫力がある再生音に加工する事は、そう難しい操作ではありません。

それよりも加工に関しては「安定して収音できる手法を選択する」という事の方が重要ではないかなと思いますし、CubeMicはそれを実現します。

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