■コラム01|フレームドラムだけではない

とはいえこの稿で述べます事は、設置して演奏する様な膜鳴打楽器や、筒や椀に膜が張られた様なより大きく丈夫なつくりの楽器、つまりコンガ、ボンゴ、ティンバル、またタブラなどのハンドパーカッション一般に活用出来るノウハウとしてもお読み頂けるものではないかなと感じながら書き進めています。こういった楽器にCubeMicを活用されたい場面でも、本稿がお役に立つ事があれば良いなと願っています。

ところで、フレームドラムは始めて接する打楽器としても好適な楽器ですが、一方で既に他の太鼓を学んでいる方があらためてフレームドラムに魅力をお感じになるというケースも、また多い様です。これに関して、「フレームドラムに取り組む事で他の太鼓の演奏の核になるような重要な考え方を得られるのではないか期待している」という話を伺う事が、これまで何度かありました。打楽器の音楽的な役割や奏法について整理して考え直したいという要望があって、フレームドラムはそのための良い先生になりそうだとお感じになるという事だと思います。
私もそれはその通りで、期待出来る事だと思います。しかし実際には、フレームドラムで演奏される音楽と他の太鼓で演奏される音楽とが別れていがちなため、期待する様な核となるような経験や手応えとなると、はっきりとは実感しづらいというのも、また実際のところではないかなとも思います。
フレームドラムが活躍出来る音楽がもっと増えたら良いですね。奏者が収音や音響といった事柄に関する知識を多少でも持つ事は、その一助になるという風に、私は考えています。

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