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実際に所得税を計算してみよう!

前回の投稿で、
所得税の計算方法を紹介しました。
記事を読んでくれたみなさん、ご自身の所得税がどのように計算されているか、理解して頂けましたか?
そして、今回は、実際に所得税の計算をしてみたいと思います。


所得税の計算ステップを確認しよう


仮に、こんな収入の人がいたら、所得税はいくらになるでしょうか?

■給与収入:5,000,000円
■所得控除
 ・社会保険料控除:750,000円
 ・生命保険料控除:79,620円
 ・地震保険料控除:10,360円
 ・基礎控除:480,000円

今回も
1~5のステップを踏んで計算していきましょう。

1.給与額面金額から前回の投稿でお話しした給与所得控除額を計算し、
給与所得額を算出。

2.給与所得額から所得控除額を差引き、課税所得額を算出
3.課税所得額に所得税率をかけて所得税を算出。
4.所得税額に2.1%をかけて復興特別所得税を算出。
5.3、4で算出した所得税及び復興特別所得税がその年の税金となります。

実際に所得税を計算してみよう

1.まずは給与所得控除額を計算しましょう。

上の表より、
給与収入5,000,000円は、
「3,600,001円から6,600,000円まで」に該当します。
給与所得控除額は、
「5,000,000円×20%+440,000円=1,440,000円」となりますので、
すると、給与所得額は、
「5,000,000-1,440,000円=3,560,000円」となります。

2.課税所得額を計算します。
給与所得額から差し引く所得控除額は、
 ・社会保険料控除:750,000円
 ・生命保険料控除:79,620円
 ・地震保険料控除:10,360円
 ・基礎控除:480,000円   (合計)1,319,980円 ですから、

求めたい課税所得額は、
3,560,000円ー1,319,980円=2,240,020円となります。
ここで、課税所得額は千円未満切捨てとなりますので、
2,240,020円 → 2,240,000円 となります。

3~5.ここまでくるとゴールまであとわずか。

上の表より、
課税所得額2,240,020円は、
「1,950,000円から3,299,000円まで」に該当しますので、
所得税は、
「2,240,000円×10%-97,500円=126,500円」
復興特別所得税は、
「126,500円×1.2%=1,518円」となり、
所得税額の合計は、
「126,500円+1,518円=128,018円」となります。
ここで、所得税及び復興特別所得税は百円未満切捨てとなりますので、
「128,018円 → 128,000円」となります。

所得税の試算からわかること

つまり、
給与収入5,000,000円で今回のような所得控除がある場合の所得税額は、
127,900円となります。
ここでのポイントは、所得税率が10%であることです。

自分で自分の税金を試算すると、自分の所得税率が分かります。
これは知らない人と比べて大きなアドバンテージがあります。
例えば今回の場合、
課税所得額が2,240,020円であることから、
税率を5%にするためには、あと29万円程度所得控除を増やせば良いことが分かります。

もし、医療費控除が使える年であれば、
その分所得控除額が増えますし、来年もう少し税金を下げるためにはどうしたら良いのかを考えたときに、今回の例であれば、iDeCoを始めることも大きな節税策となります。

このように、
自分の税金の試算をして、自分の所得税率を知ることは、
これから先の自分の所得税をコントロールすることに繋がりますので、
ぜひ、一度試算してみてください。

今回もありがとうございました!!


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