見出し画像

カシマスタジアム×あやめ(水郷潮来あやめまつり)を楽しむ

※撮影日:5月26日(水)

潮来のあやめが見頃を迎えた。あやめは潮来市の市の花だ。例年、5月下旬から6月中旬に、市内の水郷潮来あやめ園で「水郷潮来あやめまつり」が開催されるほど、潮来といえばあやめなのである。あやめまつりも今年で第70回を数える、とても歴史のあるお祭りだ。今年の開催は、5月21日(金)から6月20日(日)までと、まだ始まったばかり。

せっかくなので、カシマサッカースタジアムでの試合観戦前に見に行ってみた。

アクセス

会場の水郷潮来あやめ園は、JR鹿島線潮来駅から歩いて5分もしない、駅のホームからも見えるくらい近いところにある。園内にアーチ型の橋がかかっており、駅前からも視界に入るので、その方向を目指せば着く。と言っても、目の前の道路を渡るだけだ。

潮来駅までは、成田線、鹿島線と乗り継いで行くこともできるが、あやめまつりが開催されている期間の土日は、新宿駅から総武線を通り鹿島神宮駅まで行く「特急あやめまつり号」が出ている(1日1往復)。

水郷潮来あやめまつり

水郷潮来あやめ園は、面積約1.3ヘクタールの園内に約500種100万株ものあやめが咲く公園。その公園であやめの見頃に開催されるのが水郷潮来あやめまつりだ。潮来市を訪れる年間観光客の約4割を占めるほどだという。去年はまつりそのものが開催中止、行くこともかなわず、とても残念に思っていた。今年も一部の園内イベントは中止ではあるが、それがなくても凛として艶やかに咲く花は目を楽しませてくれる。

あやめまつり期間、園内では嫁入り船という人気のイベントがある(今年度は中止)。
白無垢姿の花嫁さんを乗せた手漕ぎ船(嫁入り船)が園内に流れる前川を周遊し、祝福を受けるというものだ。この花嫁は公募で決まり、毎年全国から多数の応募があると聞く。
かつてこの地域では水運も交通手段の一つとなっていて、嫁入りの際の花嫁や嫁入り道具を運ぶのにもサッパ船が使われていたものが嫁入り船のはじまりだとされている。「潮来花嫁さん」という歌謡曲もあり、この曲の大ヒットが嫁入り船を全国的に知らしめるようになったそうだ。園の入口にはその像もあり、園内では楽曲も流れている。きっと帰る頃には口ずさめられるようになっているだろう。

あやめの花

水郷潮来あやめ園に咲くのは、あやめ、かきつばた、花菖蒲。それぞれの花の名前は知っていたが、見比べたこともなかったので、正直なところ違いが分かっていなかった。

どれも同じアヤメ科に属しているが、花びらの付け根にそれぞれ特徴があるらしい。あやめは網目模様が、かきつばたは白い線が、花菖蒲は黄色い線がある。そして、咲く時期が微妙にずれている。一番早いのはあやめ。4月下旬から5月初旬、ちょうどゴールデンウィークのころが見頃だそうだ。それが終わるとかきつばた。5月中旬に咲き誇る。最後に花菖蒲。5月下旬から6月末ごろまで楽しめる。今はちょうど花菖蒲の花で埋め尽くされている。

今年は桜の花がそうであったように、どの花も軒並み見頃が早まっている。本来ならば、今は花菖蒲の早い品種が咲き始める頃らしいのだが、このところの気温の上昇で、花菖蒲もすでに4割くらいが咲いており、例年見頃の6月10日ごろにはもう時期を過ぎているかもしれない、と案内の方が嘆いておられた。

園内の見どころ

イベント以外では、演歌歌手の橋幸夫の銅像がある。なんでも、潮来を歌ったデビュー曲「潮来笠」が縁となり、現在では「水郷いたこ大使」に任命されているらしい。銅像のスピーカーから「潮来笠」はじめ、代表曲何曲かを聞くことができる。

また、手漕ぎのろ船に乗り、約30分で前川を遊覧するコースが運行している。なかなか風情がある。

おまけ

潮来市の常陸利根川をはさんだお隣の千葉県香取市もあやめが市の花で、水郷佐原あやめパークで「水郷佐原あやめ祭り」が開催される。こちらは5月29日~6月27日と1週間長く開催されている。

最後に

鹿島線は1時間に1本くらいしかないといつもなら嘆くが、園内をぐるっと一周楽しんで駅に戻ってちょうど1時間くらいだった。ちょっと早めに出て、潮来の花も試合もどちらも楽しむのも悪くない。

あやめ全般の花言葉は「希望」だ。勝利への希望を持ってスタジアムに向かおう。