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シリコンバレーで第二子が生まれた経過

2019年12月某日 11:25(PST)にMountain ViewのEl Camino Hospitalで生まれた。

0:00 予定日の4日前の未明に妻の陣痛が始まる。1時くらいに寝てたら起こされたので、話を聞くと陣痛が始まったと言う。陣痛の間隔を計測するアプリで測った限りだと、10分間隔を切っていて、痛みは結構強いという。さらに、血が出たと言うので、ひとまず病院に向かうことに決定。入院装備を整えて病院に向かったのが2時頃。10分で到着したので駐車場に車を止めて、冷静になって病院に電話。状況を説明した上で「既に病院に向かっている(というか着いてる)」と言ったら、「だったらひとまず先生に見てもらいな」ということだったので、荷物を持って受付に向かう。車椅子を貸してもらえた。

2:15 受付で状況を説明すると、ベッドが3台くらいある検査ルームに入れられる。胎児の心拍とお腹の張りをモニターして、助産師さんが子宮口をチェック。まだ2cmしか開いてないらしい。陣痛の間隔も10分以上まで伸びていて、まだ我慢できるレベルだったので、当直の先生に一旦帰るか、病院の中を歩き回ってまた検査するかと言われる。そのまま帰るのも嫌だったので、30分ほど病院の中をテクテク歩く。一時帰国していたりした関係で病院のツアーができていなかったので、出産後に入院する病棟の様子とかも分かってちょっと有意義だった。陣痛が進んだかを次の当番になった助産師さんにチェックしてもらうが、まだ子宮口の開き具合は変わらないらしい。

3:30 陣痛モニターがうまく陣痛を捉えきれてなくて、助産師さんが「陣痛の間隔が広がったかも」というので妻に確認するとそうかもと言うので、その前に話していた痛み止めの処方もなくして帰宅することに。が、一旦入院の手続きをしていた関係上、退院の手続きに30分以上待つ派目になってしまった。妻は痛みが激しくなっていたようで、実は少しずつ陣痛が進行していた可能性があったようだ。ロスト・イン・トランスレーション。当直の先生が帝王切開で忙しかったようで、薬をもらうにせよ退院するにせよ先生の承認が必要で運が悪かった。「ちゃんと訳してくれないならちゃんとした通訳の人を呼んでよ」と妻に怒られた。4時半くらいになってようやく退院のOKが出たので帰宅。

5:00 帰宅後も妻は痛くて寝れないようで、陣痛のたびに我慢しているのが分かる。6時半くらいのタイミングで陣痛がかなり進んでいて(約5分ごと、1分以上継続)、痛みも我慢できないレベルに達していたので早々に病院に行くことに決定。7時くらいに朝食を簡単に準備して、3日前から来てくれている義母と長男と一緒に食べる。帰されたトラウマからもう二度と行ったり来たりをしたくないので、改めて病院に電話。5分間隔、1分継続が1時間以上続いてる旨を説明すると来ていいよと言われる。そのまま生まれそうな雰囲気だったので、全員を車に乗せて8時半に病院へ向かう。

8:45 今度は妻が歩くのが本格的に辛いので、受付の人が車椅子を押してくれて入院。そのまま分娩室に連れて行かれて、検査が始まる。奥にカーテンで仕切られた場所があるので、義母と長男はそこで本を読んでいてもらった。子宮口は7cmまで開いていたので、一気に助産師さん達のテンションが上り、5人くらいの助産師さん達があれこれ準備を整え始める。「もう準備はほぼいいわ、あとは赤ちゃんだけネ」とか言ってる。朝のシフトに変わったばかりでやる気が溢れてる模様。

9:30 麻酔を打つ同意書にサインして、点滴を刺して痛み止めを入れ始める。これは最終的に麻酔を打つために必要な処置らしい?担当の助産師さんに聞くと、昼くらいまでに生まれるんじゃないかしらとの返答。思ってたより早い。バンダナをした陽気な麻酔医が準備を整えて、妻はベッドの端に座らされて旦那が妻の前に座ってサポートしながら麻酔を打つ。最終的に麻酔に取り掛かれたのは部屋に入ってから1時間くらい経ってた印象。

10:10 麻酔が効き始めると、さっきまでの痛みを10とした時に8レベルまで落ちたという。よかった。麻酔の効きは少しずつ現れてきて、10:30くらいになると麻酔医がやってきて「初めて笑顔を見たから大丈夫だネ」と言って去っていく。助産師に「うんちを出したくなる感覚」が強くなったら教えてくれと言われ、10:30くらいになるとその感覚が出てきたと報告。先週の検査で見てもらった女性のドクターが来てくれて、様子を見てくれたところ、子宮口は9cm以上まで開いてるという。もう少しだ。メインなプレイヤーは、担当の助産師さんと、サポートの助産師さん(赤ちゃん担当)、それにドクターの3人。痛みのレベルは6か7程度まで落ちているという。

11:00 出したくなる感覚がかなり強くなったということなので、いよいよ出産へ。ドクターと助産師さん、自分、それに息子が応援しながら「プッシュ」の大合唱。一回の陣痛(1分くらい継続)あたりで10秒のプッシュを3回やりましょうというお達し。息子は親切にも「ママ、プッシュっていうのは英語で押すってことだよ」と教えてくれている。序盤の方は波に合わせて頑張り、最後の方は波のタイミングに合わせてるのか合わせてないのか分かんない感じでプッシュしていくと、頭が出てきた。ドクターが新生児の頭を持って方向を調整してから、最後のワンプッシュを頑張ると、胴体が出てきた。「腕が引っかかってたわね」とは先生のコメント。

こうして第二子は11:25に誕生した。

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