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小川城に御城印ができました。

 2月5日の中日新聞Web静岡写真ニュースに、「戦国時代の城跡「小川城」「石脇城」の御城印 焼津高生が揮毫」という記事が出ています。

 焼津市の小川城に、新しく御城印が作られたという話です。既に販売中の「花沢城」、「石脇城」に続く第3弾です。
 小川城は、「山西の有徳人」と呼ばれた長谷川正宣の居城として知られています。有徳人とは、有力者、富豪のことで、長谷川氏は、黒石川の河口にある小川湊の物流・交易を掌握する事で繁栄した一族と考えられていて、城跡からは陶磁器や茶道具などが出土しています。志太郡小川を拠点に勢力を張っていたことから、「小川の法永長者(法永居士)」とも呼ばれました。また「山西」とは、益頭郡・志太郡地域が国府がある安倍郡からすれば西隣になり、高草山とそれに連なる山並みを越えた地域にあたることから中世の史料上に散見される呼び方です。さらに、池波正太郎の小説「鬼平犯科帳」の主人公、火付盗賊改方長谷川平蔵宣以の先祖としても知られています。
 今川家中での家督争い「文明の内訌」に際して、争いに敗れ今川館から退去した、後に氏親となる龍王丸とその母で義忠正室の北川殿を小川城で保護し、これ以降、今川氏被官となったとされています。

 小川城跡は、1979年(昭和54年)から発掘調査され、堀と土塁に囲まれた城館内から中国産輸入陶磁器などが発見されており、一部は焼津市歴史民俗資料館に展示されています。城跡は現在住宅街となっており、石碑と説明看板があるのみです。戦国時代なので、城というよりは居館(武士の屋敷)という感じです。

 今回の御城印は、中日の記事にもあるように、焼津高校の書道部部員が揮毫したもので、紙はきぬもみ和紙を使用しているとのことです。
 1枚300円で、焼津市歴史民俗資料館と焼津市観光協会で販売されていますが、焼津市歴史民俗資料館では郵送販売も行っています。
 ちなみに、既に販売されている「石脇城」の御城印は、新デザインで販売を開始するとのことです。
 以上の詳細は、こちらでご確認ください。


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