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セミ捕り名人、新宿区で躍動する / 悪口や皮肉はもう飽きたので書かない / ミニマリストは奈良時代にどう生きるか~「あおによし、それもよし」を読む


【週刊ヤマサキシュンスケもくじ】


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「子どもに金銭教育」をマネーハック(2)
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【コソダテ】セミ捕り名人、新宿区で躍動する

わが家の子ども、上のほうの男子6.3はセミ捕り名人である。

わが家のマンションは東京都は新宿区内にあるが、敷地の周囲がしっかり囲まれていて、防犯的に安心なので中庭で遊ばせておくことがある。同じマンションの子ども同士で遊んでいるのだが、夏といえばセミ捕りに精を出す。

男性なら「子どもの頃のセミ捕りねー、懐かしいなー」と相づちを打つだろうが、これがかなりの本気モードである。100円ではないものの百均で売っているような数百円の虫取り網と虫かごを買い与えておいたら、どんどん捕まえるようになった。

昨年なんかは毎日虫かごにセミがぎっちり入っていて帰宅時に玄関でどばーっと逃がすようなことをやっていた。今年は梅雨が長くていきなり猛暑になったものだから、あまり外に出せなくなったけれど、日暮れのわずかな時間にあっという間にセミを捕まえている。

しばらくセミ捕りにつきあってみたら、カマキリ先生もかくや、という虫取り網の手さばきでセミを上手に捕まえていた。

セミの抜け殻を集めてくるのも男子な感じだが、羽化に失敗した抜け殻とかよく見つけてくるのがまたすごい(そしてそれはそれなりの確率で存在することを知ることになった)。

セミを捕まえるのは何も虫取り網だけではない。低いところに止まっているアブラゼミやミンミンゼミなど、保育園に登園する途中にみつけては手づかみで捕らえてしまうのだ。元気がないわけじゃないのに、ひょいとつまむとセミのほうが驚いているくらいの間合いで捕まえてくる。

先日など、ちょっと花火をさせようかと夜中に外に連れ出したら、アスファルトの路上をさまよう羽化直前のセミの幼虫を2匹も見つけてきて驚いた。帰宅してベランダの網戸に引っかけて、羽化を見学することになった。

目がいい、というだけでないように思う。たぶん子どもの目線というのは大人の目線ほどすれていないので、いろんなものを新鮮な感覚で真剣に探しているからなのだろう。

大人になったらわざわざ木を一本一本セミの有無をチェックしたりはしないし、夜に歩くとき地面をずっとみつめてセミの幼虫が歩いているかどうかなんてチェックするはずがない。

子どもの目線になってみてみると、いくつかの公園では木の根元にぼこぼこ穴が空いていてセミが次々と誕生していることが分かる。自分は図鑑や昆虫本で得た知識を、リアルに獲得しているのはちょっとうらやましくもある。

私は東京都の府中市で小学校を過ごしたがセミをこんなに捕まえていた記憶がない。今住むわが家は新宿区だというのに、よくもまあこんなにセミがいるものだ。

保育園にある図鑑で、セミの種類もよく覚えているようだが、うまく知識と生きた経験とをミックスさせてあげたいと思う。こんな都会であったとしても、それはたぶん可能なことなのだ。

【オススメ】ミニマリストは奈良時代にどう生きるか~「あおによし、それもよし」を読む~

ミニマリスト、という生き方がある。シンプルライフの今風というか徹底的にムダな者を持たないライフスタイルのひとつだ。徹底的にやる人は、ワンルームマンションにほとんど家具を持たず、究極的には冷蔵庫さえ持たない。

「あおによし、それもよし」の主人公の山上氏は、そんなミニマルライフを極めていた現代の社会人だった。「だった」というのは、それがなぜか奈良時代にタイムスリップしてきてしまったからだ。

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