見出し画像

例のブックチャレンジ、趣味系の書籍をいくつか / 吾、兎車(ラパン)を愛す / 本好き姫のふわふわファンタジー~「虫かぶり姫」を読む

【週刊ヤマサキシュンスケもくじ】
 ※購読は月ぎめだと1号当たり50円と超お得です

【ロシュツ】今週のメディア掲載情報

5/4 日本経済新聞電子版 Life is MONEY
「司令塔」の役割果たすメインバンク 選び方のコツ
4つのアカウントと付き合う(1)
5/4 マネー現代
コスパ最強!コロナ自粛のインドア生活を「お得&楽しく」する凄テク6選
5/5 楽天証券トウシル なんとなくから卒業!実践・資産形成術
「あえて今!」の投資アドバイス~iDeCoやつみたてNISAをスタートするあなたへ
5/6 ハピママ*
節約するなら固定費から!通信費が半分になる「格安スマホ」活用ワザ
5/8 Yahoo!ニュース個人
ひとり10万円の特別定額給付金、子どもにあげるべきか、親が使うべきか

WEBラジオ ラジオトーク(CROSSFM) 前後編
 https://radiotalk.jp/talk/254783
 https://radiotalk.jp/talk/259524


(無料)【オカネ】例のブックチャレンジ、趣味系の書籍をいくつか

連休期間中の手慰みのような形で、「ブックカバーチャレンジ」が流行した。手持ちの書籍で感銘の受けたものなどを取り上げて紹介するものだが、バトンを受けてはみたものの、書庫に本をほとんど置いており(子どもに破損されると困るので大事なものほど手元から離れている)、ようやく蔵前の書庫に行ってもみつからない有様だった。

ただ、自分の影響を与えた書籍、誰かに読んでもらいたい書籍を紹介するというアイデアは悪くない。ということで、趣味系、特にまちあるき系の7冊、を紹介してみたいと思う。ほとんどが古本になっているので、今からでも安く入手できるのではないか(追記:と思ったらいくつかはとんでもない値段がついていた)。

1.路上観察学入門……今和次郎の「考現学」をさらに現代に置き換えたのが路上観察学といえるだろうか。それぞれが街の変化や未発見のおかしみを見つけては記録をする面白さの原点といえる1冊。今ならマニアックな路上観察テーマは個人がブログで簡単に追求するところだろうが、このときの衝撃は大きかった。「考現学入門」も戦前の都会のライフスタイルを浮きあがらせる取り組みとしておもしろいので読んでみるのをおすすめする。
https://amzn.to/2SQyffG

2.超芸術トマソン……街中に実はひそむ無用の長物を発見して楽しむ、というコンセプトで路上観察学入門と対になる1冊。こちらは無用階段とか高所扉などを名前をつけて収集するおかしみがある。時代の変化のなかで忘れられ、また消えていく事象を保存するおもしろさを教わった。近年では首都高の分岐予定の跡を「イカの耳」と呼んで蒐集したりするなど、新作も登場し続けている。
https://amzn.to/2WFbNqQ

3.看板建築……路上観察・トマソンのスピンアウトその1。今では江戸東京博物館の館長である著者は、昭和初期にみられる独特の個人商店建築様式を看板建築と名付けて分類を始めた。様式建築にしたい「見栄」と、和風木造建築に住みたい「現実」のバランスがバブル時以降、独特の建築遺産となった。そのいくつかは、江戸東京たてもの園に移築保存されている。私の大好物でもある。
https://amzn.to/3fE2Pmj

4.東京女子高制服図鑑……路上観察・トマソンのスピンアウトその2。著者は今では女子高制服について語る第一人者だが、当時はとても新鮮で異端的取り扱いだった。しかし絵柄がよかった。作成にあたっては、不審者にならないよう写真は一枚も撮らず、ひたすら観察してはメモをとることを繰り返したのだとか。そこが実に考現学的である。そして時代が制服のリニューアル時期にあたっていて、次々と新作が登場していたのもおもしろかった。
https://amzn.to/3ds6ule

5.一連のスリバチ学会本……まちあるきブームの中で外せないのは東京スリバチ学会の本。書籍発売前、BB(ブラタモリ前の略)時代にはまちあるきは奇異の目で見られたものだが、まちあるきを知的で興味深いものだと知らせてくれた意義は大きい。まさか、20人もいれば上々だったスリバチ学会のまちあるきが、100人レベルになろうとは、当時は思わなかったものだ。
https://amzn.to/2STtBxn

6.東京の階段……東京の怪談ではなく「階段」。二十三区内は階段だらけだ。階段がある、ということは車が進入できないことと、そこに高低差があることを意味する。本書はひたすら都内の階段を調べまくることをライフワークとしている松本さんの書籍。今はなき階段も多数紹介されているが、路地裏などに情緒ある階段がたくさんあったことを教えてもらった。ブラタモリよりずっと前に出版された、タモリさんの「東京の坂道」も同種類の名著である。
https://amzn.to/2YOqWZz

7.建築マップTOKYO……最後にもう1冊、紹介したいなと思ったのはこちら。都内の有名建築ガイドブックの嚆矢ともいうべき書籍だ。23区各エリアの地図と建築の紹介とを組み合わせて、まちあるきスターターにとってはとても役立つ1冊だった。これを使っていくつかの名物建築を見に行ったことがある。当時はブログもなかったのでこういうガイドはとても役だったものだ。そして、こういう本を20年くらいたってから開くと「現存せず」の建物が増えていることに驚き、一方で、今もまだ現役で使われている建物も少なくないことに気づかされる。
https://amzn.to/2SS693u

――まちあるき系だけで7冊あげてみたが、これだけでなくおもしろい本は数え上げれば切りがない。今回のチャレンジ、他人の思い入れのある本を教えてもらい、Amazonのほしいものリストが充実しただけでも(いつか買うつもり)、私は楽しかった。読者もよろしければ、おもしろそうな本があれば読んでいただければと思う。

【コミック】本好き姫のふわふわファンタジー~「虫かぶり姫」を読む

原作つきコミックというのは、すでに一定の評判あっての企画だから、安心してストーリーのクオリティに期待できる。一方でコミカライズの力量、本来の挿絵画家との相性も問われる。今回は、安定してファンタジーを楽しめるコミカライズ作品をひとつ。

ここから先は

2,585字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?